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21‥恋
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オレはカイリ17歳だ騎士になるため修行中だ。
早く立派な騎士になり母ちゃんに楽をさせたい。オレの家は村で鍛冶屋をしながら生計をたてている。
母ちゃんは魔族ではなく人間だ。
普通の人間は魔素が濃い魔王領では長期間暮らせないのだが母は魔力が高い人間として魔法の訓練を受けていたそうだ。そのおかげで魔王領内でも元気に暮らしている。問題は我が家はオレを筆頭に兄弟が6人もいることだ。通常、魔族×魔族は子供ができにくく長く生きるせいか子供の数も少ないのだが母は人間で今も妊娠中だ。村の人達は子供が珍しいと色々親切にしてくれるが金がいる。騎士は給料も良くオレの憧れの仕事だ。
先日まで魔王グアンド城の騎士見習いとし入団し雑務をこなしていたが突然の移動命令により魔都への移動となった。
まだ正式な騎士でないが風魔法か得意なおかげで【風】部隊の見習いとなった。と喜んでいたのだが初訓練の日に隊長が黒髪の子供を連れてきて数日、世話をするように言われ少しがっかりした。
黒髪に黒目でどう見ても王族だった第一魔王のご子息だと言われ驚いた。
オレは殿下をマジマジと見た弟と同じ歳だろうか12歳?可愛らしい顔立でニコニコ笑いながら話しかけられた。「同じ17歳だ。ヨロシク真人です」と言われた。オレは信じられなかった。何度見ても弟と同じぐらいにしか見えなかったのだ。
殿下が飛竜に抱き付かれヨダレまみれにされ泣き出したのを見て絶対同じ年じゃないと思った。
シャワー室に案内したが泣いておられたので服を脱ぐのを手伝った。殿下の身体は弟のようにゴツゴツしておらず柔らかい白い肌にしなやかな体つきで目が離せなくなっていった。ズボンに手をかけた殿下と目が合ったとき顔が紅くなってしまった。シャワーを浴びに入っていく後ろ姿を見てしまったがホソッリした柔らかな身体のラインをしていた。
イケナイ ダメだ
殿下に対し身体に触りたいと思ってしまった。
胸がドキドキする。
訓練に戻ると飛竜は口輪を嵌められていた。殿下が飛竜に「ごめん」と謝っていた。かかっ可愛い!悶絶しそうになったのをナンとか耐え顔の筋肉を引き締めた。
殿下が飛竜に乗ったことがなく恐いから一緒に乗って欲しいと恥ずかしそうに上目使いで頼まれた心臓が飛び出すかと思うほど胸が高鳴った。
先に飛竜に乗り殿下の手を取り引き上げたがあまりの軽さに驚いた。
軽い。
弟より遥かに軽い。
身長は同じくらいなのに軽すぎる。
華奢な殿下はオレの腕の中にピッタリ収まってしまった。
殿下の手に自分の手を重ねたとき胸がドキドキして気付かれないか心配だった。
オレは殿下の手が柔らかく小さかったのが頭から離れなくなっていた。明日になれば殿下に会える早く朝が来てほしかった。
「殿下…早く会いたい・・・」
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#御覧頂きありがとうございました。(〃ω〃)
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