えぇー 俺が魔族しかも王族て???

腐りんご

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41‥焦り💦

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☆☆☆




 人族第二皇子クロリは父である国王と伴に客室に向かっていた。魔国からの返事が届き明日の夕刻までには迎えを送ると言う手紙が届いたのとマナト殿宛の手紙を届けるためだ。
  



 客室前には誰もいなかった。



 首を傾げた。
  
 おかしい?

 

 必ず魔道師がいるはずなのに誰もいなかった。


 護衛の騎士が扉を警戒しながら開けた。父と伴に中に入って行った。
 


 入り口の部屋には誰も居らず奥の寝室の扉を開けた。



 ベットの上にはぐったりと横たわるマナト殿そしてその上に重なるように弟がいた。





 「クラッシュ……何をしている!」
 
 「「離れろ!」」

 弟が動かないマナト殿の上に覆い被さり体に触れていた。上衣がはだけ彼の白い肌が胸から腹部まで見えていた。私はゴクリと唾を飲み込んでいた。

 私の叫びに弟が顔を上げこちらを向いた。その顔は悲しみに満ちていた。

「兄さん……」

 私と目が合うとその目からは涙が零れ落ち掠れるような声で呟いた。


「こんな事…ダメなのに…」


 私は弟に沸々と怒りと嫉妬そしてマナト殿を自分も押し倒したいと言う感情が沸き上がって来るのを止められなかった。





「「「クラッシュを捕らえよ!」」」





 私の後ろから父が叫ぶと護衛騎士の二人が弟をベットから引きずり下ろし両腕を押さえ込んだ。
 弟はナンの抵抗もせず泣き崩れていた。


「「部屋に閉じ込めておけ!」」


 父の低い声が響いた。護衛騎士は弟を連れ立ち去った。 



「うっ…グ・・・・ド」



 マナト殿の唇が微かに開き言葉を洩らした。私は我に還りマナト殿に駆け寄ると声を掛けたが目の焦点が合っておらず明らかに何らかの薬を使われたと思われる状態であった。

 急ぎ治療が必要だ。

 その前にこの目の毒を何とかせねば!私は震える指でマナト殿の服の乱れを整えていった途中で触れた肌の滑らかさにゴクリ喉をならしていた。父上が同じ部屋にいなければ私もマナト殿に・・・・・頭を振り自分の想いを振り払った。
  
 「父上。マナト殿は薬を使われたと思われます!急ぎ治療師を連れて参ります」

 



 私は部屋を離れた。本心ではマナト殿の側に付いていたかったがマナト殿に触れた手が熱く胸の高鳴りを静めたかった。

 部屋を離れすぐにザーン魔導師に出会った。マナト殿に付いていた女魔導師を連れこちらに向かってきた。その顔には焦りの色が見てとれた。

「ザーン魔導師!丁度いいところにおられた。私と伴にマナト殿の部屋まで来ていただきたい!」

 私は息を切らしながら話しかけたがザーン魔導師もかなり慌てたようすだった。女魔導師たちの顔は真っ青だった。
 
 「今、急ぎ向かうとこだ!」

 ザーン魔導師を伴い急ぎ部屋に戻った。部屋に父上が護衛騎士を伴い待機していたことに驚かれたが直ぐにマナト殿の治療を優先させて貰った。

 マナト殿はザーン魔導師の回復魔法により治療され眠りについた。





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