えぇー 俺が魔族しかも王族て???

腐りんご

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44‥最強の二人降臨!

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☆☆☆






「真人くん、もう大丈夫みたいですね?グーリド頑張ったみたいですしね!」

 魔王(伊藤さん)が俺に向かってウインクした。

 がっ頑張たって………
 
 『ボッ―』


 俺は一瞬で真っ赤になってグーリドの首にしがみついて顔を擦り付けていた。うっー恥ずかしいよ。


 俺はしがみついたまま…

「グーリドいつ来てくれたの?」
 
 ナンとか声を絞り出し聞いてみた。

「今から四刻ほど前に人族領王宮に到着しましたマナト様」

 俺の頭を大きな手で撫でてくれた。手が気持ちいい~ズーと撫でていて欲しかったが俺は魔王(伊藤さん)の横に降ろされた。
 ガッシとハグされた。ひゃー。

「心配しましたよ。良かった、また会えて……」

  ギューと抱き締めたくれる魔王(伊藤さん)の身体が少し震えていた。

 あぁ俺のこと、本気で心配してくれてたんだ。嬉しくてじわりと目に涙が溜まってきた。


 俺もギューってハグを返していた。

 

・・・・・・・・・・
・・・・・・・・☆☆




☆☆☆


 今から四刻まえ半日



 
 人族の王宮上空に多数の飛竜が飛来した。魔王軍【風】部隊である。魔国から迎えの使者が来るとの連絡を受けてはいたが人族の領内では使役の困難な飛竜による来訪に城内は騒然とした。



「凄い」

「でかいなー」

「何頭だ?」

「恐ろし!」

「我が国でも手に入れたい」

 人族の兵達から様々な声が上がっていた。

「降りて来るぞ!」

 

 ゆっくりと旋回しながら一頭の飛竜が降り立ちその背から驚くほど美しい動作で一人の魔族が降り立った。彼は兜を外すとポンと自分の右肩に投げ込んだ。水面に落ちるかのように空間が歪み兜は吸い込まれていった。


「異空間収納……」


 人族の兵達から呟きが漏れていた。この能力は人族では珍しく高い魔力を保有のしている証でもあった。


 ニコリと魔族の青年は微笑むと……


 「魔王軍【風】部隊長ゼロスです。部隊の降下許可を頂けますか?」

とトロケルような美声で挨拶をした。

【風】部隊長ゼロスに挨拶をされた騎士団長は彼を凝視した。
 若い!この若さで部隊長?
 いやマテマテこいつは魔族だ見た目と年齢が同じとは限らん!
 再び彼を見つめた。魔族特有のとがった耳、驚くほど美しく整った顔と銀髪に琥珀の瞳…目尻が垂れており人懐こい顔立ちをしている。

 彼が首を傾けた……

「どうされました?」

「失礼した。どうぞ降下してください」

 思わず見とれてしまうほどに彼は美しかった。魔族は美しい……




 彼が上空に合図を送ると一頭ずつ降下を始めた。最後の一頭が降下を終えると先に降りていた魔族たちがイッセイに整列し膝をついた。

 何だ!
 どうした!

 最後の一頭に目をやると他の飛竜より大きく立派な装備を付けている。飛竜の背から二人の魔族が降りてきた。







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