えぇー 俺が魔族しかも王族て???

腐りんご

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45‥魔族は美しい……

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☆☆☆


人族騎士side


 騎士団長は最後に飛竜から降り立った黑騎士を見て青ざめた。

「魔王……」

 あの鎧は魔王愛用ではなかったか!
 本人か?
 自ら迎えに来たのか?
 では隣に立つのは?第二魔王ギールか……
 第一魔王と対の鎧を身に纏い金の紋様が胸のプレートに刻まれた鎧姿で魔王に寄り添っている。
 
 兜を外すと肩まである黒髪が見えた。ゆっくりと周りを見渡し第一魔王に何か囁いている。俺はゴクリと唾を飲み込んでいた。美しい……
 黒髪に金の瞳…人族には産まれない黒髪が美しかった。隣に立つ第一魔王の顔も確かめたかったが兜を外すことはなかった。


 魔王が二人も我国に来るとは…頭痛がしてきたが泣き言を言っている場合ではない二人を謁見の間に案内した。魔族の者が二人付いてきた、一人は先程挨拶したゼロスとか言う魔族と燃えるような赤い髪の男だがこちらも目を奪われるような美形だ。
 四人からは恐ろしいほどの魔力をビンビンに感じる!我が国の魔導師たちとは比べ物に成らん。特に魔王二人からは別格な魔力を感じるこれは何だ!

 
 謁見の間では国王陛下と第一皇子クロウ様、第二皇子クロリ様がすでに待機しておられた。
 第一皇子クロウ様は昨夜視察先より帰郷され深夜まで国王陛下と今日の魔族訪問の件について話し合いをされ今日の訪問に並々ならぬ意気込み見せられておられた。が、しかし、第三皇子クラシュ様の魔族の皇子に対する暴行未遂により非常にまずい状況になってしまっている。
 魔族の皇子を魔国に帰して魔族に魔王に恩を売り貸しを作る予定だったのに今から謝罪し許しを乞わねばならない。俺は憂鬱な気持ちで国王陛下が口を開くのを待っていた。

 魔王が兜を外した。
 ぉぉおおおーーーーー
 全員が魔王に見とれた。
 可憐だ!美しい………
 魔王が聞き取れない言葉を呟くと纏っていた鎧が淡く輝き欠き消えた。消えたのだ。何をしたのだ?こんな魔法見たことがないぞ!魔族の者たちは気にもしておらんようだが!
 魔族以外は目を離すことがなく食い入るように見つめていた。馴染みの無い黒髪と黒い瞳そして何より魔王は美しかった。男とは思えぬほどに華奢な作りのからだに白い肌…美しい…魔族は美しい。
 うむう・・・・・
 国王陛下に魔王は顔を向けるとフワと微笑んだ。
 可愛い。
 何だ!この生き物は!
 こんな可愛いなんて本当に魔王か?
  第二魔王ギールが魔王の腰に手をやり引き寄せると目元に唇を寄せギロリと周りを睨んだ。全員がハット魔王から目をそらした。睨まれた瞬間ゾクリと冷たいものが背中を走り身体から血の気が引いていった。
  第二魔王魔王ギールが第一魔王を溺愛していると噂には聞いていたが・・・

 魔王が口を開いた。

「初めて御目にかかります。私が魔国第一魔王次郎です。息子を保護していただきありがとうございました」

 声も可愛い。こうナンと言うか男にしては高めの声だが嫌な感じはしない、耳に心地いい。
 国王陛下と挨拶を済ませた魔王たちは客室に向かった。皇子の二人が挨拶をする魔王を見つめたままト~ロンとした目になっていた皇子たちよ大丈夫か!というか部屋にいた全員が頬を染めていた。
 
 魔王恐るべし!



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄




 「こちらが客室です!」

 俺は部下と共にく客室の扉を開け魔族たちを中に入れた。
 扉を閉めた瞬間だった国王陛下が魔王たちに向い突然地面に両膝を曲げ膝を付き頭をさげ両手を床に付いた。
 どうされたのだ陛下は?
 魔王たちが眉間にシワを寄せ美しい顔を歪めた。
 後で知ったのだが魔王家伝統の最高礼の謝罪のポーズなのだそうだがこのとき俺は陛下が乱心されたかと思った。このポーズが効いたのか魔王たちは人族側からの謝罪を受け入れてくれた。若干の取り決めがなされたが?



1‥第二皇子クラシュは魔国内への入国を禁しする。

2‥第二皇子クラシュに監察官を付け行動を制限する。

3‥今後、魔王家第一皇子マナトに接触させない。

 フーー

 これぐらいで済んで内心安心した。高額な賠償請求でもされるかと思っていたが息子の今後の安全のことが大事なようだった。どうやら魔王は子煩悩なようだ。

 魔国第一皇子が飲まされた媚薬の効き目を消すためには誰かと性交渉が必要だが……魔王は赤い髪の男にナニか耳打ちした。耳打ちされた男は魔王の息子が眠る部屋にきえていった。






※よろしくお願いします。
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