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少女と夏
3.海水浴
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夏が盛ると中学校は長期休暇に入る。
これは気温の調節を人間が行えなかった時代、登下校のために炎天下を歩かせることは危険である、とされていたことが始まりとなっているそうだ。
国全体の気温調節のみに収まらず、服や装飾品によって日光や高温、低温にも対応できるようになった現代では不要な制度であるが、子供から休みを奪う必要もないだろう、といういつかの大人達による温情があり、今でも長期休暇が残っている。
休みの長さに応じ、各教科から大量の宿題が出されてしまうものの、子供達は連綿と受け継がれてきた喜ばしい休みに心を躍らせていた。
「海だ!」
青い空、澄んだ海。
白い砂浜の上をエミリオは海パン姿で駆け抜けて行く。
「三日くらいだったら流石にまだ綺麗だな」
「すっごーい!」
「キミ達! 準備体操!」
後に続くのはホーリーとシオンの女性陣だ。
真面目なマリユスが引きとめるも、彼の声など無視して三人は我先にと海水へと身を投じていく。
人の心を浮つかせる魅力を持つ夏の太陽の下、こちらにおいでと言わんばかりに海が波の音をたてているのだ。どうして我慢ができようか。
三人が飛び込んだ海は盛大な水飛沫を上げ、波が砂浜を浸食する。
彼らを止めるべく追いかけていたマリユスは、見事にその飛沫達を頭から被ることとなった。
「エミリオ!」
「えっ」
水面から顔を出したエミリオにきつい一発が与えられる。
何事も言葉でスマートに解決することを望むマリユスにしては珍しい制裁の仕方だ。
「いってぇ……」
油断したところに脳天から与えられた刺激は強烈で、エミリオは浅瀬に座り込みながら頭を抑える。じんじんとした痛みから察するに、攻撃方法はチョップだろう。
「少しはボクの話を少しは聞いてくれる?」
「何でオレだけ殴るんだよ」
「目立つから。あと、女性に手はあげられないでしょ」
「ヤダ。理不尽」
頭のてっぺんからつま先まで、仲良く水浸しになった四人は波打ち際で軽く体を伸ばす。
何かあれば各所に設置されているロボットが助けてくれるとはいえ、平穏無事に遊びを楽しみ、帰ることができるのであればそれに越したことはない。
「よっし。リ・トライ!」
準備運動を終えたホーリーは少しだけ海から距離をとる。
オレンジを基調とし、フリルで構成されたセパレートの水着が風と彼女の跳ねるような動きによって緩やかに揺れていた。
「スリー!」
「ツー!」
「え? あ、ワン!」
察しの良いシオンとエミリオに続き、マリユスがカウントを取る。
「ゴー!」
ホーリーの細い足が砂を蹴り上げた。
一、二、と、きめ細かな砂に足を埋めては再び蹴り上げ、着実に海へと近づいていく。
波の一歩手前。彼女は力いっぱい砂を踏みしめ、飛び上がる。
「うわっ!」
ドボン、という音と共に、先程よりも多くの水が辺りに飛び散った。
空中へと投げ出された海水が全て落ちると、一瞬、しんと波と場が静まる。周囲の騒がしさはあれど、ホーリーが沈み込んだその一角だけは紛うことなき無音の世界が存在していた。
「どう?」
数秒を置いて、ホーリーが海面から顔を出す。
水分を含んだ髪がペタリと彼女の肌に吸い付き、白い肌と同化しようとしている。
「百点!」
「実に良い飛び込みだった」
エミリオとシオンは頭の上に丸を作り、ホーリーを褒め称える。
すらりとした体が海の中へ沈みこんでいく様は実に美しく、躊躇せぬ勢いの魅力を存分に引き出していた。
「もー、危ないよ?」
「大丈夫、大丈夫!」
羽織っているパーカーで顔に付いた海水を拭いつつ、マリユスだけはホーリーへ心配の言葉を投げる。
無計画に飛び込んだわけでないことはわかっているが、着地地点を誤れば浅い水底に足や腰を打ち付けてしまう可能性だってあるのだ。
「ホーリーさんは意外と思い切りがいいというか、活発というか……」
四人が揃ったとき、胃を痛めるのはマリユスの役割となっていた。
エミリオは言うに及ばず、シオンは冷静沈着であるが無言でとんでもない行動に出やすい。ホーリーは天真爛漫に有言と実行を成してしまう。
マリユスも同じように思い切って駆け抜けることができれば良かったのだろうけれど、性分だけはどうしようもない。彼は三人のストッパー役を担うことになってしまった。
苦言を呈し、呆れたため息を何度もついてきたが、与えられた役を降りたいわけでもない。
何だかんだと言いつつも、この四人で遊び、学び、歩んでいく日々はとても楽しいものなのだ。
「私って大人しそうかな?」
「窓辺とかで小説読んでそうなイメージがあるかな」
「あ、わかるわかる」
透き通るような白い肌ときらめく金糸の髪、落ち着いた青い瞳のホーリーは、黙って立っていればお淑やかで、どこか儚げな雰囲気がある。
夏の浜辺を駆け回るよりも、図書館の窓際で小難しい本に目を通している方がイメージには合う。
「自己紹介の時なんてさ、キョドキョドしてて、他人と接し慣れていません! インドア派です! って感じだったもんな」
「ひと月もしないうちにすっかり馴染んでたけどな」
「確かに」
数ヶ月前から今までのことを思い出し、エミリオは小さく笑いながらシオンの言葉に頷いた。
大人しそう、弱々しそう、という印象があったのは一時のことで、今ではすっかりクラスの中心人物が一人だ。イベントごとでは殊更盛り上がり、誰よりも活発に楽しんでいる姿があった。
「いやぁ、本当に、懐かしいな」
微笑ましい過去回想とは裏腹に、エミリオの視線はシオンの胸元へと寄せられていく。
ホーリーよりも肉付きの良い体を持つ彼女の胸は豊満に膨らんでおり、黒の水着を蠱惑的に張り詰めさせていた。
「体育の成績は平均値だったようだが、いつも楽しそうで好感が持てる」
「ふふ、走ったりするのは好きよ」
「……また殴られた」
「自業自得って言葉を知ってるかな?」
微笑みあいながら和やかに会話を続ける女子の横で、平手打ちをされたエミリオがしょんぼりと蹲っている。同情の余地のない光景にマリユスは冷たい視線を向けるばかりだ。
「昔は本を読むのも好きだったんだけどね」
「今は嫌いなのか?」
「そんなことはないよ。
ただ……」
シオンの問いかけにホーリーは答えを言い淀む。口を閉ざし、空の色が左右へ揺れる。
マリユスがただ? と、先を促せば、彼女は小さな苦笑いを顔に浮かべた。
「……一人じゃなくなったから、皆と外で遊ぶほうが楽しいな、って」
監禁されていたわけではなく、両親に連れられ、時には一人で、外を出歩くこともあった。同世代の子供と遊んだこともある。けれど、心が孤独を訴えることが少なかったとは言えない。
楽しげに小学校の話をされたとしても、ホーリーは同意も否定も返すことができないのだ。
どこまでも広がり続ける外の世界を一人で行くのは寂しく、しだいに彼女は両親と共にでなければ外を出歩かなくなってしまっていた。
勝手な疎外感を感じるくらいならば、人工的な明かりのある病院内で本を読んでいるほうがずっと心穏やかに過ごすことができた。
「ホーリー……」
「遊ぼう」
「そうだね。何をしようか」
シオンがホーリーの手を引き、マリユスは彼女の隣に立つ。
「サーフボードでも借りるか?」
三人の前を行くエミリオが振り返り、提案を投げかける。
「あれってコツがいるんじゃないの?」
「立つのにちょっとね。
でも、基本的にはセンサーが波を捕まえてくれるし、意外と簡単だよ」
「私もサーフィンはやったことがないな。
よし。やってみようじゃないか」
どうやらマリユスとエミリオは経験があるらしく、ボードを借りに行く道中に簡単なコツを説明してくれた。
ボードの上で立ち、バランスを取ることさえこなしてしまえば、後は内蔵されている機械が上手くやってくれるらしい。仮に落ちてしまったとしても、登録者から離れることはなく、万が一の際にも溺れる心配はないという。
これは気温の調節を人間が行えなかった時代、登下校のために炎天下を歩かせることは危険である、とされていたことが始まりとなっているそうだ。
国全体の気温調節のみに収まらず、服や装飾品によって日光や高温、低温にも対応できるようになった現代では不要な制度であるが、子供から休みを奪う必要もないだろう、といういつかの大人達による温情があり、今でも長期休暇が残っている。
休みの長さに応じ、各教科から大量の宿題が出されてしまうものの、子供達は連綿と受け継がれてきた喜ばしい休みに心を躍らせていた。
「海だ!」
青い空、澄んだ海。
白い砂浜の上をエミリオは海パン姿で駆け抜けて行く。
「三日くらいだったら流石にまだ綺麗だな」
「すっごーい!」
「キミ達! 準備体操!」
後に続くのはホーリーとシオンの女性陣だ。
真面目なマリユスが引きとめるも、彼の声など無視して三人は我先にと海水へと身を投じていく。
人の心を浮つかせる魅力を持つ夏の太陽の下、こちらにおいでと言わんばかりに海が波の音をたてているのだ。どうして我慢ができようか。
三人が飛び込んだ海は盛大な水飛沫を上げ、波が砂浜を浸食する。
彼らを止めるべく追いかけていたマリユスは、見事にその飛沫達を頭から被ることとなった。
「エミリオ!」
「えっ」
水面から顔を出したエミリオにきつい一発が与えられる。
何事も言葉でスマートに解決することを望むマリユスにしては珍しい制裁の仕方だ。
「いってぇ……」
油断したところに脳天から与えられた刺激は強烈で、エミリオは浅瀬に座り込みながら頭を抑える。じんじんとした痛みから察するに、攻撃方法はチョップだろう。
「少しはボクの話を少しは聞いてくれる?」
「何でオレだけ殴るんだよ」
「目立つから。あと、女性に手はあげられないでしょ」
「ヤダ。理不尽」
頭のてっぺんからつま先まで、仲良く水浸しになった四人は波打ち際で軽く体を伸ばす。
何かあれば各所に設置されているロボットが助けてくれるとはいえ、平穏無事に遊びを楽しみ、帰ることができるのであればそれに越したことはない。
「よっし。リ・トライ!」
準備運動を終えたホーリーは少しだけ海から距離をとる。
オレンジを基調とし、フリルで構成されたセパレートの水着が風と彼女の跳ねるような動きによって緩やかに揺れていた。
「スリー!」
「ツー!」
「え? あ、ワン!」
察しの良いシオンとエミリオに続き、マリユスがカウントを取る。
「ゴー!」
ホーリーの細い足が砂を蹴り上げた。
一、二、と、きめ細かな砂に足を埋めては再び蹴り上げ、着実に海へと近づいていく。
波の一歩手前。彼女は力いっぱい砂を踏みしめ、飛び上がる。
「うわっ!」
ドボン、という音と共に、先程よりも多くの水が辺りに飛び散った。
空中へと投げ出された海水が全て落ちると、一瞬、しんと波と場が静まる。周囲の騒がしさはあれど、ホーリーが沈み込んだその一角だけは紛うことなき無音の世界が存在していた。
「どう?」
数秒を置いて、ホーリーが海面から顔を出す。
水分を含んだ髪がペタリと彼女の肌に吸い付き、白い肌と同化しようとしている。
「百点!」
「実に良い飛び込みだった」
エミリオとシオンは頭の上に丸を作り、ホーリーを褒め称える。
すらりとした体が海の中へ沈みこんでいく様は実に美しく、躊躇せぬ勢いの魅力を存分に引き出していた。
「もー、危ないよ?」
「大丈夫、大丈夫!」
羽織っているパーカーで顔に付いた海水を拭いつつ、マリユスだけはホーリーへ心配の言葉を投げる。
無計画に飛び込んだわけでないことはわかっているが、着地地点を誤れば浅い水底に足や腰を打ち付けてしまう可能性だってあるのだ。
「ホーリーさんは意外と思い切りがいいというか、活発というか……」
四人が揃ったとき、胃を痛めるのはマリユスの役割となっていた。
エミリオは言うに及ばず、シオンは冷静沈着であるが無言でとんでもない行動に出やすい。ホーリーは天真爛漫に有言と実行を成してしまう。
マリユスも同じように思い切って駆け抜けることができれば良かったのだろうけれど、性分だけはどうしようもない。彼は三人のストッパー役を担うことになってしまった。
苦言を呈し、呆れたため息を何度もついてきたが、与えられた役を降りたいわけでもない。
何だかんだと言いつつも、この四人で遊び、学び、歩んでいく日々はとても楽しいものなのだ。
「私って大人しそうかな?」
「窓辺とかで小説読んでそうなイメージがあるかな」
「あ、わかるわかる」
透き通るような白い肌ときらめく金糸の髪、落ち着いた青い瞳のホーリーは、黙って立っていればお淑やかで、どこか儚げな雰囲気がある。
夏の浜辺を駆け回るよりも、図書館の窓際で小難しい本に目を通している方がイメージには合う。
「自己紹介の時なんてさ、キョドキョドしてて、他人と接し慣れていません! インドア派です! って感じだったもんな」
「ひと月もしないうちにすっかり馴染んでたけどな」
「確かに」
数ヶ月前から今までのことを思い出し、エミリオは小さく笑いながらシオンの言葉に頷いた。
大人しそう、弱々しそう、という印象があったのは一時のことで、今ではすっかりクラスの中心人物が一人だ。イベントごとでは殊更盛り上がり、誰よりも活発に楽しんでいる姿があった。
「いやぁ、本当に、懐かしいな」
微笑ましい過去回想とは裏腹に、エミリオの視線はシオンの胸元へと寄せられていく。
ホーリーよりも肉付きの良い体を持つ彼女の胸は豊満に膨らんでおり、黒の水着を蠱惑的に張り詰めさせていた。
「体育の成績は平均値だったようだが、いつも楽しそうで好感が持てる」
「ふふ、走ったりするのは好きよ」
「……また殴られた」
「自業自得って言葉を知ってるかな?」
微笑みあいながら和やかに会話を続ける女子の横で、平手打ちをされたエミリオがしょんぼりと蹲っている。同情の余地のない光景にマリユスは冷たい視線を向けるばかりだ。
「昔は本を読むのも好きだったんだけどね」
「今は嫌いなのか?」
「そんなことはないよ。
ただ……」
シオンの問いかけにホーリーは答えを言い淀む。口を閉ざし、空の色が左右へ揺れる。
マリユスがただ? と、先を促せば、彼女は小さな苦笑いを顔に浮かべた。
「……一人じゃなくなったから、皆と外で遊ぶほうが楽しいな、って」
監禁されていたわけではなく、両親に連れられ、時には一人で、外を出歩くこともあった。同世代の子供と遊んだこともある。けれど、心が孤独を訴えることが少なかったとは言えない。
楽しげに小学校の話をされたとしても、ホーリーは同意も否定も返すことができないのだ。
どこまでも広がり続ける外の世界を一人で行くのは寂しく、しだいに彼女は両親と共にでなければ外を出歩かなくなってしまっていた。
勝手な疎外感を感じるくらいならば、人工的な明かりのある病院内で本を読んでいるほうがずっと心穏やかに過ごすことができた。
「ホーリー……」
「遊ぼう」
「そうだね。何をしようか」
シオンがホーリーの手を引き、マリユスは彼女の隣に立つ。
「サーフボードでも借りるか?」
三人の前を行くエミリオが振り返り、提案を投げかける。
「あれってコツがいるんじゃないの?」
「立つのにちょっとね。
でも、基本的にはセンサーが波を捕まえてくれるし、意外と簡単だよ」
「私もサーフィンはやったことがないな。
よし。やってみようじゃないか」
どうやらマリユスとエミリオは経験があるらしく、ボードを借りに行く道中に簡単なコツを説明してくれた。
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