公爵令嬢の選択

つきほ。

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第3章 陰謀と裏切り

第28話 闇の証拠

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 洞窟の奥に続く通路は、深い暗闇の中に消えていた。マリアンヌたちは剣を手に慎重に進む。

「この通路、どこまで続いているんでしょう……。」

リナが不安そうに呟く。

マリアンヌは周囲を警戒しながら言った。

「おそらく、この先に重要な何かが隠されているはず。」

ロイが後方で辺りを見渡しながら低く答える。

「これだけの罠を仕掛けてるんだ。連中は相当大事なものを守っている。」




 通路の奥に進むと、古びた木の扉が現れた。カインが扉を押し開けると、その先には狭い部屋が広がっていた。部屋の中央には机があり、その上には山積みの書類があった。

「これは……取引記録?」

マリアンヌが書類を手に取り、一枚一枚目を通していく。

「密輸された武器や金の取引が詳細に記されてる……。」

リナが驚いた声を上げた。

「これが影の組織の証拠……?」




 ロイが書類の中に紛れていた小さなメモを見つけた。

「これを見ろ。」

メモには短い文が記されていた。

 『取引は王宮内部の協力者を通じて行う。忠誠を守れ。』

 「王宮内部の協力者……!」

カインが驚きの声を上げる。

マリアンヌはメモを睨みながら言った。

「この証拠が本当なら、王宮の中に裏切り者がいるということ……。」




 そのとき、奥の壁際から物音がした。

「誰だ!」

ロイが声を上げると、暗がりから黒装束の男が現れた。

「これ以上近づくな。」

男は鋭い声で言い放つ。

「この証拠を見てしまった以上、帰すわけにはいかない。」

マリアンヌは剣を構えながら応じた。

「それを決めるのはあなたじゃないわ。」

男は口元を歪めた。

「命を捨ててでも、ここを守るのが我々の使命だ。」




 男は剣を抜き、マリアンヌたちに向かってきた。

激しい剣戟の末、マリアンヌが男の剣を弾き飛ばした。

「もう動けないはずよ。あなたは何者?」

倒れた男は息を切らしながらも、低い声で呟いた。

「この国の腐敗は深い……お前たちが守るべきものも、いずれ崩れるだろう。」

その言葉を残し、男は短剣で自らの胸を突き刺した。




 倒れた男を見下ろしながら、マリアンヌは剣を納めた。

(この証拠を持ち帰れば、王宮内部の真実が暴かれるかもしれない――。)

だが、彼女の胸には、影の組織の言葉が不気味に響き続けていた。




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