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第3章 陰謀と裏切り
第44話 王宮の裁き
しおりを挟む夜明けと共に、王宮の空気は緊張に包まれていた。
影の組織の兵士たちは拘束され、戦場は静けさを取り戻した。
だが、まだ終わりではない。
マリアンヌはロイ、カイン、リナと共に王宮の執務室へ向かっていた。
そこには、王太子レオンと数名の王宮護衛隊が待機していた。
「宰相ヴァルターを捕らえる。」
レオンは静かに、だが確固たる決意を持って言った。
宰相ヴァルターの執務室の扉を開くと、彼は書類を片付けようとしていた。
「……これは、どういうことか?」
ヴァルターは冷静を装ったが、指先がわずかに震えている。
レオンは鋭い視線で彼を見つめた。
「宰相ヴァルター、あなたが影の組織に関与していた証拠がある。」
マリアンヌが帳簿を差し出すと、ヴァルターの顔色が変わった。
「これは……捏造だ!」
ヴァルターは即座に叫んだ。
「私は王に忠誠を誓い、国のために働いてきた!何の証拠があって私を疑うのだ!」
ロイが低く言う。
「お前の名が帳簿に記されている。それが何よりの証拠だ。」
ヴァルターは舌打ちし、机の引き出しに手を伸ばした。
マリアンヌがすかさず剣を抜き、牽制する。
「その手をどけなさい。」
ヴァルターの手が止まる。
「……なるほど、詰んだというわけか。」
レオンは深く息を吸い込み、ヴァルターを真っ直ぐに見つめた。
「宰相ヴァルター、あなたを国家反逆罪で拘束する。」
ヴァルターの顔が引きつる。
「待て!私はこの国を支えてきたのだぞ!王が私を必要としている!」
レオンの声は揺るがなかった。
「王はすべてをご存じだ。すでに正式な命令を受けている。」
護衛隊の兵士たちが進み出て、ヴァルターの両腕を拘束する。
「……愚か者どもめ。」
ヴァルターは苦々しく呟いたが、もはや逃げ場はなかった。
ヴァルターが連行された後、王宮には静けさが戻った。
レオンは深く息を吐き、マリアンヌに視線を向けた。
「マリアンヌ、今回の件、お前の働きがなければ王宮はどうなっていたか分からなかった。」
「……当然のことをしたまでです。」
マリアンヌは静かに答えた。
ロイが微笑む。
「相変わらず謙虚だな。」
カインも頷きながら言う。
「でも、これで本当に終わりか?」
「いいえ。」
マリアンヌは剣を見つめながら答えた。
「カイルが逃げた以上、まだ影の組織は完全には消えていない。」
リナが少し不安そうに言う。
「また戦いがあるかもしれませんね……。」
「そうね。」
マリアンヌは剣を鞘に収め、真っ直ぐに前を向いた。
「でも、私は戦うわ。この剣を持つ限り。」
朝日が王宮を照らし、新たな一日が始まる。
だが、彼女の戦いはまだ終わらない。
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