チャラ男会計目指しました

岬ゆづ

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波乱の訪れ(2)

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「翼はほんとに素敵です!!」



そう言って大城先輩は嬉しそうに微笑んでいた。




話を聞くと、転校生の名前は篠塚 翼しのづか つばさ
副会長は初めて本当の私を見てくれたっ!て喜んでる。
やっぱり「作り笑いするなよ!」とかって言われたのかな。





「お前がそこまで言うのは珍しいな。気になるな。昼に食堂に行ってみるか。」



会長も転校生と会うのに乗り気だ。
やっぱり王道学園なのかなここは。




「ねぇ~どうせならみんなでいくぅ~?」




僕も本当に王道主人公なのか見たいし、ここは漫画通り食堂に生徒会全員で行ってみようかなって。
でもそれで風紀委員に迷惑かけるのは嫌だから、もし会長がキスしそうになったらなんとか止めなきゃ……!











生徒会6人揃って食堂に行くなんて久しぶりでちょっとわくわくしてる。



「よし、お前ら行くぞ」



そう言って会長が食堂の大きな扉を思い切り開けた。




「え!皆様がそろって!?」

「かっこいいーー!!!」

「きゃー!!抱いてー!」

「うぉぉぉ!抱かせろー!」




色んなところから黄色かったり野太かったりする声が聞こえる。
やっぱり6人で行くとすごいなぁ。。。
食堂のほぼ全員がこっちを向いている。





そんな食堂の一角に、こっちを気にもしない集団がいた。



やっぱり黒髪のマリモだーーー!!
うーん、期待を裏切らないね!





僕が見つけたと思ったら、大城先輩はもうそこに向かって歩いていた。
後ろ姿が心做しか嬉しそうに見える。
全員で先輩の後ろをついて行った。




え!!!よく見ると周りにいる2人、一匹狼って言われている、柳瀬 琉生やなせ りゅうせいくんと、The 爽やかくん、な八野 真琴やの まことくんといるじゃん!




あの二人といるってことはやっぱりSクラスに入ったんだね。
僕ら生徒会は新入生歓迎会の準備でしばらく授業出れないから、ここでわかってよかった!





「「うげぇ!何このマリモ!変なのー!おもしろーい!」」


双子が早速声を上げた。
 おもしろい……かな?
たしかに王道学園知らなかったらおもしろいかも!



「お前、こんなのが気に入ったのか」




そう言って複雑そうな顔をする会長。
やっぱり意外だよねぇ。
あんな潔癖そうで綺麗なものしか受け付けません、みたいな見た目をしている大城先輩がマリモを気に入るなんて。




「お前ら!マリモってなんだ!こんなのってなんだ!」



オムライスを頬張りながら反論する王道くん。
マナー悪いから食べ終わった後で話して欲しいなぁなんて。
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