最速レベルアップはダンジョン飯バフで!~ハズレスキル《料理強化》が実は経験値取得量増加のバフが可能な最強スキルでした!~

ある中管理職

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50話 初めての魔法

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『武器生成:武器装飾品生成属性火。C-のモンスターの適用素材、必要数30、必要種類6……ホブゴブリンウォリアーの耳、ホブゴブリンウォリアーの牙、ホブゴブリンウォリアーの眼球、ホブゴブリンナイトの耳、ホブゴブリンナイトの牙、ホブゴブリンナイトの眼球。これを合計で30消費。自分の魔力を消費。装飾品から発生させる火属性魔法の元となる魔法を決定、最大拡張。……。拡張成功。ファイアボール【極】と同等の初級火属性魔法を装飾品に内包。これは武器種ごとに変化。威力をレベル100の魔法使用可能職業のステータス平均から算出。装備者のステータスは関与せず、武器登録に魔法威力補正がある場合は適用。……。……。……。……。……。武器装飾品生成完了。【初級火属性魔法結晶(極)】を装填させられる武器を用意してください』

 朝比奈さんがスキルを発動させて数分。
 ようやく完成した装飾品は赤く、ルビーのように煌めいていた。

 これだけでもかなり高額で売却できるんじゃないかと思わせるようなその装飾品を持って朝比奈さんは自分の剣を抜く。
 まずは自分の武器にそれを装填させようとしているようだ。

 これでこの窮地から抜け出せる、そう思ったのだが、何か朝比奈さんの様子が……。

「陽一さん、私の武器は水属性に特化しているため、装填できないみたいで……陽一さん、一瞬失礼します!」
「え?」

 朝比奈さんは俺の手ごと包丁の根本を掴んだ。
 
 すると、俺たちの周りに赤い光が灯り、その光にホブゴブリンたちは一瞬たじろぐ。

 そうして派手な装填が完了すると、包丁の刀身にスロットのようなものが3つ生まれ、その1つに作ったばかりの装飾品がはめ込まれていた。

 武器からは若干の熱が。
今まで魔法とは無縁だった俺にもついに魔力の流れを感じ取った、ということなのだろうか?

「んっはぁはぁ……これで、完了です。早速、使ってみてください」

 武器生成の時よりも遙かに体力を消耗するのか、朝比奈さんはもう立っていることもできないようで地面に座り込み、それでも武器の使用を促してきた。

 もう口調は荒々しいものではないけど、その戦闘意欲は通常時でも欠くことはないようだ。

 そんな朝比奈さんの思いを受け取り、武器のステータスを確認。
 そこに追加されていた『初級火属性魔法(極み):【炎閃焼】』という魔法を発動するために包丁を地面に向かって振り下ろした。

 すると……。

「地面が赤く光って……ミーク! 俺の後ろに! テイム効果があるからダメージは負わないだろうが、状態異常はあるかもしれない!」
「分かったわ!」

 地面の上を光が走ると、まるで鉄板のように熱を帯び始めた。
 そしてミークが俺の背後に移動を完了させるころには、その地面に立っていたホブゴブリンたちは熱さにもがき、しかし焼けた肉が脂を引いていないフライパンにくっついたときのように身動きが取れなくなっていた。

 肉の焼ける匂いが辺りに立ち籠り、正面に見えるホブゴブリンたちのほとんどは料理強化の効果もあってあっという間に特殊料理に。

「この魔法と料理強化、併用すれば一瞬大宴会の準備も完了だな」
「これで残すはあと数匹。それと……あいつね」
「やれるか?」
「やるしかないでしょ」

 咄嗟に危機を感じ、逃走を始めていたクイーンゴブリンと数匹のホブゴブリン。

 ミークはそれを武器で指し示すと、表情を強張らせつつも全力で殺しに掛かる。

「き、ききゃっ!」
「ぎがああっ!」
「あ、あがうぁうあ!」

 それに気づいたクイーンゴブリンはホブゴブリンを蹴り飛ばし、盾になるように促す。

 そのホブゴブリンたちはまだ産んで左程時間の経っていない個体。
 改めてクイーンゴブリンにとってこいつらは自分の子供ではなく駒である、ということを実感させられる光景。

「良かったわ。あなたがそうやって醜く、見てて気分を害するようなモンスターで。これなら少しだけど罪悪感は減るから」
「き、きゃ……」

 ミークは右手に持つ槍でホブゴブリンたちの心臓を一突き。
 その勢いを殺すことなく、躊躇する様子なく、そのままクイーンゴブリンまでも背中から突き殺すのだった。
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