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第3章 生きるために稼ぐ
第33話 方向のまちがった奇跡と向き合う
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生きているんだな、皆。辺りは騒がしい。森の動物たちがあっちへこっちへ逃げ回っている。さっきヨーコの為の湧き水を汲みに行ったとき、腰を抜かして泣くゴブリンを見つけた。可哀想に。ドラゴンの登場の意味に一番疎い僕が一番この森で無事だったようだ。ついでにスライムも何匹か取っておいた。
「水持ってきたぞ。寝ている2人に飲ませてやってくれ!」
「あっ恋愛指南役、プロポーズの神ショウ様。お帰りなさいませ」
モブ美からの評価がうなぎ上りだ。
「あっお帰りなんだナ。話があるんだナ」
「この牙の事なのネ。何とか分けてほしいのネ。売ればとてつもない大金が手に入るのネ!」
バッドとワースだ。こいつらも変な奴らだ。勝手に盗んでもいいのにコソ泥失格だな。僕は思わず笑ってしまう。
「どうだろう。ヨーコのもらったものだし、持ってないとジュニアが可哀想な気もする。売るにしてもそんなもん流通したら世界中が大変な事になりそうだし、小分けに加工するのも大変だしな。あと俺たち店をやってるんだけど、借金が2000万イエンほどあるんだ」
「2000万イエン!!!そんナ。大変なんだナ。少年」
「角は諦めるしかないネ。馬車は売ってもいいかネ?」
「それは出来ないわ。私たちは兵士だし、モブモブのミスは帳消しにしたいもの」
「そんな、じゃあ子供たちは、お腹を空かせて待っている子供たちは・・・もう、どうすればいいのか、わからナいんだナ」
バッドとワースは下を向き歯を食いしばる。何とかできないものだろうか。
「余裕っす!俺のパパに頼めばいいっす!食料の供給くらいいくらでもやるっすよ!」
「モブモブ!!!!!」
「モブモブ、意識が戻ったの!?はいっす!寝てたみたいッす!申し訳ないっす!でも話はなんとなく聞いたッす!訳ありならパパは貴族っす!なんとでもなるっす!」
「いやっでも俺たち奴隷商おそったり、孤児を一応は誘拐しているわけで・・・」
「パパは有力貴族なうえ俺と姉上には激甘っす!蝶よ花よで育てられたッす!お願いすればどんな事でもしてくれるっす!ついでに奴隷商も逮捕っす!!!」
「そうね。パパ様なら猫なで声でお願いすれば村の一つくらい余裕で救ってくれるわ。さすがよ。私のモブモブ!」
「本当ナのか、子供たちはみんナ、救われるのかナ」
「信じようネっ兄ちゃん。こいつらなら信用もできるのネ」
「2人とも私に詳しい話を聞かせて、貴族ショーセンの名において、モブモブを助けてもらった妻として、その願いは必ず聞き届けるわ」
バッドとワースは泣きながらモブ美と話している。一筋縄でいくかはわからないが、隠れ里の奴隷や孤児も、いきていけるのではないだろうか。
「ショウ。ひとつ分からないことがあるっす!!!」
「あぁどうしたモブモブ?」
「姉上は何で妻とかいってるんすか?誰かと結婚したっすか?」
「えっ・・・・・・・・・・・・・・・お前、何言ってるの?」
「なんか姉上にボケボケ言われなくなったし、疑問がわいてきたっす」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お前ドラゴンが来たことは覚えているか?」
「はいっす。気絶したッす!」
「岩が降ってきたことは?」
「ビックリしたッす、目の前に来たのでそのままぶつかってしまったッす!死ぬほど痛かったっす」
「ぶっぶつかった・・・姉さんに無事かどうか尋ねたよね?」
「はいっす。俺の宝石を落としちゃったッす。あれは家宝っす!姉上に聞いてみたッす!無事だったみたいで何よりっす!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・途中さ、ちっあっほっとか言ってたけど、あれ、何て言ってたんだ?」
「姉上が私は無事とか訳の分からない事言ってたんで、ちがうっすあの宝石は無事かって聞いたッす!でももう頭がグラグラして、目も見えないし、耳も聞こえなくて、俺、もうダメっす…って言ったっす!」
「・・・・・・・・・・・やばい告白が、成立をしていなかった。ちなみにその後お前右手を上にあげたの覚えているか?」
「はいっす。目の前が真っ赤に染まって、宝石があるかと思って触ろうとしたッす。何かを掴んだのはわかったんすけど、あれは何だったんすか?」
「いや、もう、いい、お前ちなみに、姉上の、モブ美のことをどう思ってる?率直に」
「暴力女っす」
あぁ、ダメだ。終わった。もうボロボロだ。全部が全部勘違いだった。何一つ会話がかみ合っていなかった。あの涙を返せ、奇跡を返せ。
「そして大切な家族っす。義理ではあるし、暴力的ではあるっすけど、放っておけないっす!周りに迷惑かける訳にもいかないっすから、一生面倒みるつもりっす!」
「えっおいっそれって・・・」
「姉上!俺にも話を聞かせるっす!2人でパパにお願いするッす!宝石もまたもらうッす!」
モブモブの最後の言葉はどっちの意味なんだろう。でも、まぁいいか。錯乱してたとでも言えば、告白は有耶無耶にできるだろう。それにあの2人の間には間違いなく愛がある。種類が同じものなのかはまだモブモブすらわかってはいない気もするが。
僕はヨーコに膝枕をする。僕の太ももを掴みながら、いつものように下腹部をまさぐり出す。本当に良くやったよヨーコ。人の命を救うなんて、誰にでもできる事じゃない。俺はチートにも主人公にもなれる人間じゃないが、お前は十二分にチートで、主人公みたいだよ。
作戦は、成功だ。モブ美は盗賊に襲われ(たフリをして)、モブモブは命懸けでそれを助け(宝石の為に)、なんだかんだ竜に襲われ、命がけで(偶然)モブ美を守りきり、愛の告白。
俺もっすの意味合いは違ったが、ドラゴンはまさかの退散(失恋で)。抱きしめあう2人に俺は思わず(号泣しながら)2人の愛に負けたぜと言い、婚姻届を差し出した。コソ泥達も涙を流し、(パニックで)野生動物は駆け回り、ゴブリンは(腰を抜かして)涙を流していた。指輪こそつけていないもの、ん?指輪も付けてる!?モブ美!いつの間に!?まぁ2人は決して壊れぬ愛の絆をもってこれからも暮らしていくだろう。
間違いない。プロポーズ大作戦はコンプリートだ。ヨーコ。
無理がある。
「水持ってきたぞ。寝ている2人に飲ませてやってくれ!」
「あっ恋愛指南役、プロポーズの神ショウ様。お帰りなさいませ」
モブ美からの評価がうなぎ上りだ。
「あっお帰りなんだナ。話があるんだナ」
「この牙の事なのネ。何とか分けてほしいのネ。売ればとてつもない大金が手に入るのネ!」
バッドとワースだ。こいつらも変な奴らだ。勝手に盗んでもいいのにコソ泥失格だな。僕は思わず笑ってしまう。
「どうだろう。ヨーコのもらったものだし、持ってないとジュニアが可哀想な気もする。売るにしてもそんなもん流通したら世界中が大変な事になりそうだし、小分けに加工するのも大変だしな。あと俺たち店をやってるんだけど、借金が2000万イエンほどあるんだ」
「2000万イエン!!!そんナ。大変なんだナ。少年」
「角は諦めるしかないネ。馬車は売ってもいいかネ?」
「それは出来ないわ。私たちは兵士だし、モブモブのミスは帳消しにしたいもの」
「そんな、じゃあ子供たちは、お腹を空かせて待っている子供たちは・・・もう、どうすればいいのか、わからナいんだナ」
バッドとワースは下を向き歯を食いしばる。何とかできないものだろうか。
「余裕っす!俺のパパに頼めばいいっす!食料の供給くらいいくらでもやるっすよ!」
「モブモブ!!!!!」
「モブモブ、意識が戻ったの!?はいっす!寝てたみたいッす!申し訳ないっす!でも話はなんとなく聞いたッす!訳ありならパパは貴族っす!なんとでもなるっす!」
「いやっでも俺たち奴隷商おそったり、孤児を一応は誘拐しているわけで・・・」
「パパは有力貴族なうえ俺と姉上には激甘っす!蝶よ花よで育てられたッす!お願いすればどんな事でもしてくれるっす!ついでに奴隷商も逮捕っす!!!」
「そうね。パパ様なら猫なで声でお願いすれば村の一つくらい余裕で救ってくれるわ。さすがよ。私のモブモブ!」
「本当ナのか、子供たちはみんナ、救われるのかナ」
「信じようネっ兄ちゃん。こいつらなら信用もできるのネ」
「2人とも私に詳しい話を聞かせて、貴族ショーセンの名において、モブモブを助けてもらった妻として、その願いは必ず聞き届けるわ」
バッドとワースは泣きながらモブ美と話している。一筋縄でいくかはわからないが、隠れ里の奴隷や孤児も、いきていけるのではないだろうか。
「ショウ。ひとつ分からないことがあるっす!!!」
「あぁどうしたモブモブ?」
「姉上は何で妻とかいってるんすか?誰かと結婚したっすか?」
「えっ・・・・・・・・・・・・・・・お前、何言ってるの?」
「なんか姉上にボケボケ言われなくなったし、疑問がわいてきたっす」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「お前ドラゴンが来たことは覚えているか?」
「はいっす。気絶したッす!」
「岩が降ってきたことは?」
「ビックリしたッす、目の前に来たのでそのままぶつかってしまったッす!死ぬほど痛かったっす」
「ぶっぶつかった・・・姉さんに無事かどうか尋ねたよね?」
「はいっす。俺の宝石を落としちゃったッす。あれは家宝っす!姉上に聞いてみたッす!無事だったみたいで何よりっす!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・途中さ、ちっあっほっとか言ってたけど、あれ、何て言ってたんだ?」
「姉上が私は無事とか訳の分からない事言ってたんで、ちがうっすあの宝石は無事かって聞いたッす!でももう頭がグラグラして、目も見えないし、耳も聞こえなくて、俺、もうダメっす…って言ったっす!」
「・・・・・・・・・・・やばい告白が、成立をしていなかった。ちなみにその後お前右手を上にあげたの覚えているか?」
「はいっす。目の前が真っ赤に染まって、宝石があるかと思って触ろうとしたッす。何かを掴んだのはわかったんすけど、あれは何だったんすか?」
「いや、もう、いい、お前ちなみに、姉上の、モブ美のことをどう思ってる?率直に」
「暴力女っす」
あぁ、ダメだ。終わった。もうボロボロだ。全部が全部勘違いだった。何一つ会話がかみ合っていなかった。あの涙を返せ、奇跡を返せ。
「そして大切な家族っす。義理ではあるし、暴力的ではあるっすけど、放っておけないっす!周りに迷惑かける訳にもいかないっすから、一生面倒みるつもりっす!」
「えっおいっそれって・・・」
「姉上!俺にも話を聞かせるっす!2人でパパにお願いするッす!宝石もまたもらうッす!」
モブモブの最後の言葉はどっちの意味なんだろう。でも、まぁいいか。錯乱してたとでも言えば、告白は有耶無耶にできるだろう。それにあの2人の間には間違いなく愛がある。種類が同じものなのかはまだモブモブすらわかってはいない気もするが。
僕はヨーコに膝枕をする。僕の太ももを掴みながら、いつものように下腹部をまさぐり出す。本当に良くやったよヨーコ。人の命を救うなんて、誰にでもできる事じゃない。俺はチートにも主人公にもなれる人間じゃないが、お前は十二分にチートで、主人公みたいだよ。
作戦は、成功だ。モブ美は盗賊に襲われ(たフリをして)、モブモブは命懸けでそれを助け(宝石の為に)、なんだかんだ竜に襲われ、命がけで(偶然)モブ美を守りきり、愛の告白。
俺もっすの意味合いは違ったが、ドラゴンはまさかの退散(失恋で)。抱きしめあう2人に俺は思わず(号泣しながら)2人の愛に負けたぜと言い、婚姻届を差し出した。コソ泥達も涙を流し、(パニックで)野生動物は駆け回り、ゴブリンは(腰を抜かして)涙を流していた。指輪こそつけていないもの、ん?指輪も付けてる!?モブ美!いつの間に!?まぁ2人は決して壊れぬ愛の絆をもってこれからも暮らしていくだろう。
間違いない。プロポーズ大作戦はコンプリートだ。ヨーコ。
無理がある。
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