妻と愛犬と僕

Dr.Yuri

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父の日に御両親来訪 【前編】

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 先日妻より
 「父の日やけど両親来ることなったわ」 との事。
 
 妻のご両親は行事や記念日を非常に大事にされている。
 妻もそう教育されたのだろう、誕生日、父の日、母の日、正月、お盆などは家族で集まる事はもちろん、祝日の由来がどうだとか、中秋の名月にはお団子を食べる、1月7日には七草粥を食べる、他には……忘れてしまった。

 記念日を重んじる事は素晴らしい。僕はどちらかというと昔からあまり気にしたことがなかったのでとても新鮮な気持ちになれる。

 ただ問題は、
 「今日は七草粥の日だから、ちゃんと作ってね」
 「今日はお団子食べる日だから、作ってね」
 「今日はそうめん食べなきゃだめだから……」
 と、自分では全く作ろうとしないことである。

 しかも、前もって言ってくれているならまだしも、毎回買い出しを終えたタイミングで言われるからたまったもんじゃない。もちろん、そういった日を僕が覚えればいいのだが、どうやら昔から日付を覚えるのが苦手らしく、妻の誕生日と結婚記念日、クリスマス、ホワイトデーなど、プレゼントを欠かすとまずい日以外は中々覚えていられない。
 
 そんな話はさておき、父の日に妻のご両親が家に来ることになった。
 まぁ今回は妻の父であり、父の日のメインは妻が何かと責任を持ってやるのだろうと油断していた。
 ……そう、油断していた。

 もちろん確認は行った。
 「うちに来るって料理とかはどうするの?マルモの散歩(いつもは妻が夜に行っている)はどうする?」

 「もちろん私が作るにきまってるやん。マルモは朝散歩行くし問題ない。」

 「じゃあ、僕は仕事行って、帰ってきたらゆっくりしてていいんやね?」

 「当たり前やん」

 その日は僕が昼まで仕事の日で、終わってすぐに帰ってきても14時を過ぎる。おまけにかなり疲れていることが多いので、ご両親と会うなら1時間くらいは昼寝しておきたいところ。
 「ご両親は何時くらいに来るの?」

 「17時過ぎくらいかな」

 よかった。それなら昼寝しても余裕をもってお迎えできる。

 タイムスケジュールは決まった。そもそも今回は僕が考えることはあまりない。余った時間は妻のサポートしながら過ごせばいい。
 その後は特に気にかけることなく当日を迎えることになった……
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