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第6章 ポケットチーフ
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軽くお辞儀をして出ていくテレサを見送って、カールは深い溜め息をついていた。明日は一人でハンスの見送りをするしかなくなった。「あっ」と呟くと、カールはテレサから受け取った刺繍入りのポケットチーフを広げて見比べた。そのうちの一枚にハンスの「H」とテレサの「T」を図案化して、オリーブらしい葉で囲んだ刺繍をしたものを見つけた。
「これならいいんじゃないか。よくできている。これを僕が持っているのもおかしいしな」
カールは一人でニンマリとして見つめていた。さっきまでテレサに苦虫を噛み潰したようなのを切り替えられたらしい。
翌朝カールは出陣式を見学するため、王宮の練兵場に立っていた。側にはお忍びの格好で地味なコート姿のアルツール王太子もいた。プラチナブロンドで澄んだグリーンの瞳、背丈もあり聡明さを隠さない顔つきでもあり地味な服装でも十分に目立っていた。
出陣式は式典の形を取っていると言っても、国王臨席というわけではなく大臣から命令書の伝達だけだった。限られた人がその目的を知るのみの寂しい門出を、カールとアルツールは見守っていた。いよいよ出立という時に二人は指揮官として任命されたハインリッヒのところに歩いていった。ハインリッヒは敬礼をすると、にこやかに笑っていた。
「すまん。こんな形を取らざるを得なかった」
「王太子殿下、そのお言葉だけで十分です。シュルツ侯爵家が兵を出すのが自然なことですから」
「うむ。よろしく頼む」
「ハンス、テレサのことはこのままでいいのか。色々と誤解もあるようだが」
「仕方がないんだ。義兄様、テレサをお願いします」
いたずらっ子の少年に戻ったかのようにハインリッヒが笑うと、カールとアルツールも釣られて笑った。
「ハンスのほうが歳上だから、その呼び方は止めてくれ。後のことは任せてほしい。そうだ、これを」
カールはテレサが刺繍をしたポケットチーフをハインリッヒに渡した。
「これは……。テレサの刺繍……」
「そうだ。きみに渡せなかったのだろう。処分するのももったいないと、僕がもらったものだ。それはきみが持つべきだと思って持ってきた。本来はお守りとして本人から受け取るものだが」
「いや、十分だ。ありがとう」
「それにしても『フロイライン』と言ったとは。テレサはかなり怒っていたからな。そこは知らないぞ」
「あぁ。本人の望むように、縁談があれば。仕方ないと思っているから」
「それは、わたしも考えておくから」
アルツールが心配するなというように、カールに伝えようとしていた。副官が近寄ってきて「出立の時間です」と声をかけてきた。ハンスはアルツールとカールにそれぞれ軽くハグをすると、馬に乗り二人へ向けて頷くと前を向いた。
「これより部隊は出立する。良いか」
ハンスの声に呼応して「おう!」と声が上がると「出立」と号令した。アルツールは不動の姿勢で、カールは軽く頭を下げ部隊を見送った。
それから一月後、テレサは高等科の専門課程への編入試験を受けた。教養科目は基本Aの評価だったが、隣国のグラシア語がB評価だった。教科主任との話し合いでグラシア語は卒業試験の時にもう一度試験をすることになった。グラシア語を専門課程とともに勉強する条件で、テレサは専門課程に編入されることが決まった。
「テレサ、やったわね」
「グラシア語が残念だったけど」
「あら、后教育の時にもテレサに特訓してもらいましょう」
「うっ、ケティの鬼!!」
ぷっと膨れながらテレサが言うと、カタリーナは愉快そうに笑っていた。
「そうよ。いいこと思いついた」
「どうしたのテレサ」
「ケティ、実地練習よ。たしか母様のお妹様がグラシアにいらっしゃるはず。この長期休暇にグラシアへ行ってくる」
「まぁ、そんな事ができるの」
カタリーナは首を傾げて、考えていた。
「父様と母様を脅してでもやってみるの」
「まぁ、淑女のすることとは」
「淑女は辞めましたもの」
カタリーナとテレジアは淑女にあるまじき大声で笑っていた。
カタリーナとの話から出てきたグラシアへの旅の準備のため、テレサは母の妹のキリアンヌがグラシアの公爵家へ嫁いでいるのを思い出し手紙を書いた。学園の休暇中20日間ほど滞在させていただきたいということと、市井の生活を体験したいので、こちらから警護騎士と侍女をそれぞれ一人ずつ兄妹として、連れていくことの許可をいただきたいとした。
しばらくして返事が送られてきた。ざっと読んだテレサはスーラとロビンを眼の前の椅子に座らせた。
「二人にしてほしいことがあるの。来月の間一緒に旅へ行くことになったから。グラシアの叔母様のところに行くの」
「グラシアとは友好関係がそれほど良くないですが」
ロビンは騎士だけあって、身の安全を考えているようだった。グラシアとは結構頻繁に国境付近でいざこざが起きていた。
「まぁ、それはそうなんだけど。一応語学実習が目的なの」
「剣術の訓練はいかがしますか」
「なるべくなら続けたいわ。それで二人の立場のことなのだけど……」
テレサは1つ区切りをつけてから言った。
「あちらの王都の市中で暮らすことになったから、兄妹ということでお願いね」
「市中ですか。どのような家で」
スーラは首を傾げながらすこし緊張した面持ちだった。ロビンの方はもう諦め顔で、仏頂面だったのが表面的な笑顔を浮かべていた。
「叔母様の公爵家の経営している商会のゲストハウスの別邸で暮らすの。ゲストハウスの女主人代理みたいなことをするから。二人にも手伝ってもらうわ。それで滞在費はいらないそうなの」
二人は声を揃えて「滞在費ですか」とぼやくように言った。
「あら、大事なことではないかしら」
「学びのためなら御家から十分に支払われるはずです」
「そんなこと言ったら、公爵家のお客様にされてしまうわ。それでは意味がないの。街で普通の人と話をしたいのだから」
また二人は息を合わせて「はぁ~」とため息を付いていた。
「スーラとロビンは気が合うのね。頼もしいわ。これは決定だからよろしくね」
「はい、ご命令とあれば」とロビンが言えば、「はい、お嬢様のおおせのとおりに」スーラが言った。最後は気と言葉も合わなかったようだった。
夜も深まった頃、テレサは父親に呼ばれた。ロビンが「旦那様が及びです」と告げてきたので、スーラとともに書斎へ赴いた。書斎の扉の前で「お嬢様がお越しにございます」とロビンが中にいる侍従に声をかけて、テレサとスーラに中に入る様に促した。
「父様、お呼びでございますか」
テレサが書類を片付けている父親に声を掛けると「そこに座りなさい」とソファに座るように言った。テレサは言われたとおりに座るとその後ろにロビンとスーラが控えることになった。
「キリアンヌ・クレセント公爵夫人から手紙をもらった。中等科の修了祝いに招待をしたいそうだ」
テレサは予想以上の叔母の対応に、嬉しくなり興奮を隠せないでいた。
「本当ですか。グラシアへ行ってもよろしいのですか」
「あぁ、きっとユリアがグラシア語だけ出来が悪かったことを話したのだろう。正式な招待状だ。お受けしない話はない」
「ロビンとスーラを連れて行ってもよろしいですか」
「二人が行ってもいいと言えばな」
テレサは後ろを振り向いて、きれいな緑の瞳を一層輝かせて見つめた。心の底からこの状況を喜んでいる主人を見て、行きたくないという選択肢は二人にはなかった。
「お嬢様の仰せのとおりにいたします」
ロビンとスーラは伯爵へしっかりとした目と声でついていくことを表明した。その二人に頷くと「出発は5日後だ。しっかりと準備をしなさい」とテレサに向けて言った。
「父様、ありがとうございます」
婚約の撤回に悩んでいた頃が嘘のように明るい表情だった。心の傷は本人にも、ましてや家族とはいい別人にわかるものではないだろう。時間や違う場所が癒やしてくれると良いときれいなお辞儀をして出ていく愛娘を見送った。宰相であるアインホルン伯爵の手元の報告書が重たかった。
「これならいいんじゃないか。よくできている。これを僕が持っているのもおかしいしな」
カールは一人でニンマリとして見つめていた。さっきまでテレサに苦虫を噛み潰したようなのを切り替えられたらしい。
翌朝カールは出陣式を見学するため、王宮の練兵場に立っていた。側にはお忍びの格好で地味なコート姿のアルツール王太子もいた。プラチナブロンドで澄んだグリーンの瞳、背丈もあり聡明さを隠さない顔つきでもあり地味な服装でも十分に目立っていた。
出陣式は式典の形を取っていると言っても、国王臨席というわけではなく大臣から命令書の伝達だけだった。限られた人がその目的を知るのみの寂しい門出を、カールとアルツールは見守っていた。いよいよ出立という時に二人は指揮官として任命されたハインリッヒのところに歩いていった。ハインリッヒは敬礼をすると、にこやかに笑っていた。
「すまん。こんな形を取らざるを得なかった」
「王太子殿下、そのお言葉だけで十分です。シュルツ侯爵家が兵を出すのが自然なことですから」
「うむ。よろしく頼む」
「ハンス、テレサのことはこのままでいいのか。色々と誤解もあるようだが」
「仕方がないんだ。義兄様、テレサをお願いします」
いたずらっ子の少年に戻ったかのようにハインリッヒが笑うと、カールとアルツールも釣られて笑った。
「ハンスのほうが歳上だから、その呼び方は止めてくれ。後のことは任せてほしい。そうだ、これを」
カールはテレサが刺繍をしたポケットチーフをハインリッヒに渡した。
「これは……。テレサの刺繍……」
「そうだ。きみに渡せなかったのだろう。処分するのももったいないと、僕がもらったものだ。それはきみが持つべきだと思って持ってきた。本来はお守りとして本人から受け取るものだが」
「いや、十分だ。ありがとう」
「それにしても『フロイライン』と言ったとは。テレサはかなり怒っていたからな。そこは知らないぞ」
「あぁ。本人の望むように、縁談があれば。仕方ないと思っているから」
「それは、わたしも考えておくから」
アルツールが心配するなというように、カールに伝えようとしていた。副官が近寄ってきて「出立の時間です」と声をかけてきた。ハンスはアルツールとカールにそれぞれ軽くハグをすると、馬に乗り二人へ向けて頷くと前を向いた。
「これより部隊は出立する。良いか」
ハンスの声に呼応して「おう!」と声が上がると「出立」と号令した。アルツールは不動の姿勢で、カールは軽く頭を下げ部隊を見送った。
それから一月後、テレサは高等科の専門課程への編入試験を受けた。教養科目は基本Aの評価だったが、隣国のグラシア語がB評価だった。教科主任との話し合いでグラシア語は卒業試験の時にもう一度試験をすることになった。グラシア語を専門課程とともに勉強する条件で、テレサは専門課程に編入されることが決まった。
「テレサ、やったわね」
「グラシア語が残念だったけど」
「あら、后教育の時にもテレサに特訓してもらいましょう」
「うっ、ケティの鬼!!」
ぷっと膨れながらテレサが言うと、カタリーナは愉快そうに笑っていた。
「そうよ。いいこと思いついた」
「どうしたのテレサ」
「ケティ、実地練習よ。たしか母様のお妹様がグラシアにいらっしゃるはず。この長期休暇にグラシアへ行ってくる」
「まぁ、そんな事ができるの」
カタリーナは首を傾げて、考えていた。
「父様と母様を脅してでもやってみるの」
「まぁ、淑女のすることとは」
「淑女は辞めましたもの」
カタリーナとテレジアは淑女にあるまじき大声で笑っていた。
カタリーナとの話から出てきたグラシアへの旅の準備のため、テレサは母の妹のキリアンヌがグラシアの公爵家へ嫁いでいるのを思い出し手紙を書いた。学園の休暇中20日間ほど滞在させていただきたいということと、市井の生活を体験したいので、こちらから警護騎士と侍女をそれぞれ一人ずつ兄妹として、連れていくことの許可をいただきたいとした。
しばらくして返事が送られてきた。ざっと読んだテレサはスーラとロビンを眼の前の椅子に座らせた。
「二人にしてほしいことがあるの。来月の間一緒に旅へ行くことになったから。グラシアの叔母様のところに行くの」
「グラシアとは友好関係がそれほど良くないですが」
ロビンは騎士だけあって、身の安全を考えているようだった。グラシアとは結構頻繁に国境付近でいざこざが起きていた。
「まぁ、それはそうなんだけど。一応語学実習が目的なの」
「剣術の訓練はいかがしますか」
「なるべくなら続けたいわ。それで二人の立場のことなのだけど……」
テレサは1つ区切りをつけてから言った。
「あちらの王都の市中で暮らすことになったから、兄妹ということでお願いね」
「市中ですか。どのような家で」
スーラは首を傾げながらすこし緊張した面持ちだった。ロビンの方はもう諦め顔で、仏頂面だったのが表面的な笑顔を浮かべていた。
「叔母様の公爵家の経営している商会のゲストハウスの別邸で暮らすの。ゲストハウスの女主人代理みたいなことをするから。二人にも手伝ってもらうわ。それで滞在費はいらないそうなの」
二人は声を揃えて「滞在費ですか」とぼやくように言った。
「あら、大事なことではないかしら」
「学びのためなら御家から十分に支払われるはずです」
「そんなこと言ったら、公爵家のお客様にされてしまうわ。それでは意味がないの。街で普通の人と話をしたいのだから」
また二人は息を合わせて「はぁ~」とため息を付いていた。
「スーラとロビンは気が合うのね。頼もしいわ。これは決定だからよろしくね」
「はい、ご命令とあれば」とロビンが言えば、「はい、お嬢様のおおせのとおりに」スーラが言った。最後は気と言葉も合わなかったようだった。
夜も深まった頃、テレサは父親に呼ばれた。ロビンが「旦那様が及びです」と告げてきたので、スーラとともに書斎へ赴いた。書斎の扉の前で「お嬢様がお越しにございます」とロビンが中にいる侍従に声をかけて、テレサとスーラに中に入る様に促した。
「父様、お呼びでございますか」
テレサが書類を片付けている父親に声を掛けると「そこに座りなさい」とソファに座るように言った。テレサは言われたとおりに座るとその後ろにロビンとスーラが控えることになった。
「キリアンヌ・クレセント公爵夫人から手紙をもらった。中等科の修了祝いに招待をしたいそうだ」
テレサは予想以上の叔母の対応に、嬉しくなり興奮を隠せないでいた。
「本当ですか。グラシアへ行ってもよろしいのですか」
「あぁ、きっとユリアがグラシア語だけ出来が悪かったことを話したのだろう。正式な招待状だ。お受けしない話はない」
「ロビンとスーラを連れて行ってもよろしいですか」
「二人が行ってもいいと言えばな」
テレサは後ろを振り向いて、きれいな緑の瞳を一層輝かせて見つめた。心の底からこの状況を喜んでいる主人を見て、行きたくないという選択肢は二人にはなかった。
「お嬢様の仰せのとおりにいたします」
ロビンとスーラは伯爵へしっかりとした目と声でついていくことを表明した。その二人に頷くと「出発は5日後だ。しっかりと準備をしなさい」とテレサに向けて言った。
「父様、ありがとうございます」
婚約の撤回に悩んでいた頃が嘘のように明るい表情だった。心の傷は本人にも、ましてや家族とはいい別人にわかるものではないだろう。時間や違う場所が癒やしてくれると良いときれいなお辞儀をして出ていく愛娘を見送った。宰相であるアインホルン伯爵の手元の報告書が重たかった。
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