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第5章 新しい一歩
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学園の中等科に通いながら、高等科の編入試験の勉強をテレサはこなし続けていた。その1つに隣国のグラシア王国のグラシア語とパレッシモ帝国のパレッシモ語を学ぶ必要があった。会話もできることが条件だったので、カタリーナ嬢のお后教育に同席させてもらっていた。週に2日学園が終わると一緒に王宮へ通っていた。
「テレサ、本当に編入試験を受けるつもりなの」
「だからこうして、語学をご一緒しているの。そうすればケティといっしょに王宮へ入れるのだから、やってみせるわ」
今日のレッスンが終わったところで、差し入れのお菓子を二人で頬張っていた。学園帰りのカフェ巡りができなくなった分、こうして楽しまなくては息抜きができなかった。カタリーナの好きなチョコレートの菓子とテレサの好きな果物のケーキが必ず用意されていて、テレサは王太子殿下の後押しを受けいれ頑張ろうという気が強くなっていた。
「殿下はテレサのこともご心配されているのよ」
「桃のタルトを見ると、そういう気がして……。殿下にお礼を伝えてね。元気が出てきたって」
「もう、テレサはやるべきこと見つけて進んでる。そうお伝えするから」
「ありがとう」
大好きな桃のタルトを思いっきり頬張って、ニッコリと笑ってみせた。そんなテレサを少し痛々しく感じながらも、カタリーナはしっかりと前を向く姿を誇らしい同士と見ていた。
王宮の学問所からテレサたちが出ようとすると、文官たちも業務時間が終わったようで続々と退出していた。そんな人達の噂話でシュルツ侯爵令息ハインリッヒ殿がというのが聞こえて、テレサは聞き耳を立てていた。
「そういえばシュルツ侯爵のご次男のハインリッヒ殿が辺境伯のもとに派遣されるとか」
「そうなんだ。ヒッテンベルグ辺境伯からの援助要請が軍の司令部に入ったんだ。一門のことだから面倒見ろって話だろう」
「こういう時は名家の次男は大変だ。軍務学院をでて、軍の本部に入ったばかりだろう。そんな新任将校じゃ百戦錬磨の辺境伯が従わないだろう」
「それでも侯爵代理だ。辺境伯にしごかれてこいって話だろう」
はっきりと聞こえたのはここまでだった。テレサはカタリーナと顔を見合わせると、くすっと笑った。
「シュルツ侯爵ご令息がヒッテンベルクに向かわれるのね。これって地方に飛ばされたってことかしら」
「でも、想い人のところへ向かわれるのですから。よろしいのではないかしら。テレサも顔を合わせることがなくて、お勉強に集中できるのでは」
「そうです。わたくしを応援してくださってるのよ」
テレサは少し胸がきゅっと傷んではいたが、何事も前向きに考えようと思った。カタリーナもテレサの顔が一瞬翳ったのを見たが、すぐに笑顔になってホッとしていた。一緒の馬車で先にテレサのアインホルン伯爵邸でテレサを下ろすと、また明日と言って去っていった。
夕食を仕事で忙しい父親抜きのまま、母と兄の三人で今日あったことの報告をしながら楽しく食べた。メインのビーフシチューが絶品で、物欲しそうにしていたらおかわりを用意されてとても幸せだった。
「テレサ、そんなに食べると太るぞ」
カールがいたずらっ子の目で笑って言うと、テレサは今まで秘密にしてきたことを言うことにした。
「兄様、ご心配なく。ロビンにお手合わせをしていただいてますから」
「えっ、ロビンと手合わせって。チェスじゃないだろう」
「はい、剣術を習ってます。ちょうど手に豆ができたところで……」
「テレサ、手に豆ですって。そんなこと聞いてはおりませんが」
これには流石に母である夫人は、壁際で準備を整えている専属侍女のスーラを睨みつけていた。スーラは小さくなりうなだれるしかなかった。
「母上、スーラに報告を要らないと言ったのはわたくしです。剣を持つのに豆ができて、手が固くならないとよろしくないのですから」
「勉強と剣術など、テレサは大丈夫なのか」
「大丈夫です。剣術は悩まずに済みますし、気分転換にちょうどよいのです。今度は馬術もお稽古いたします」
「わかりました、テレサ。ダンスとお作法も続けるのなら母はもう申しません」
「個人教授の先生には休日ですが、きちんとお稽古いたしますから。ピアノとハープも合間に練習しております」
そこまで言われると今度はテレサの詰め込みぶりが不安になってきた。カタリーナという親友以上の存在が心強くしているとは言っても限界もあるだろう。少しは華やかな世界に浸らせたいと思った。
「次の週の中日には王宮のレッスンはなかったですね。私の供をなさい。学園の帰りは一緒に劇場へ行くのです」
母の異論を認めない言い方をする時は、テレサには反論のしようがなかった。機嫌を損ねたら最後、父の伯爵すら困惑するような引きこもりになるのだった。そんなギスギスとした家にしたくなかったら、折れるときには折れなければならかった。
「わかりました。母上とご一緒いたします」
デザートのフルーツコンポートは、爽やかなシロップと甘いいちごとのマリアージュがたまらなかった。食事が終わると母である伯爵夫人がまず席をたった。
「料理長に、今日もとても美味しかったと伝えてね。それと、スーラ一緒に来なさい」
母について歩く羽目になったスーラと目を合わせたテレサは、頑張れと合図を送った。そんなテレサも兄のカールに呼び止められて、カールの書斎へ行くことになってしまった。
テレサを書斎に招き入れると、カールが自らお茶を淹れてくれた。兄の前に座り、お茶を一口飲むと爽やかなミントと華やかなカモミールの香りで口の中がいっぱいになった。
「それでテレサに付き合ってほしいことがあるんだ」
兄カールが気まずそうにしていたのが少し気になった。
「どういったことでしょうか」
「明日の朝10時に一緒に出かけてほしいんだ」
「学園の授業がございます」
「午前中の1~2コマ休むくらいで済む」
「なんのためにがわかりませんと、答えられません」
カールはそうだよなと独り言いいながら、一層困った表情になっていた。よしっと気合を入れて、テレサを見ていた。
「ハンスが王都から出ることになった。見送りをしてほしいんだ」
「もう婚約者ではありません。そのようなことをする必要など」
テレサはさっき聞いた噂話を思い出した。胸をチクチクするものを感じながらも、まだ顔を見る勇気はなかった。淑女の仮面で乗り切るしかないと思った。本心を見せないマナーの訓練の成果だ。
「そうは言っても……」
「ヒッテンベルグに向かわれるのでしょう。ご希望どおりでよろしいのではないですか」
「希望? ハンスのか」
冷静の仮面を被ったテレサと対象的にカールは焦っていた。テレサの落ち着きが何かを知っているようで、噛み合わないのはそのせいだと思った。
「エカテリーナ・ヒッテンベルグ辺境伯令嬢です。もうそういうご関係だと。それでヒッテンベルグ辺境伯のもとにいかれるのでしょう。でしたらもう私の出番ではありません」
「ハンスがそう認めたのか」
諦めるべきか、もうカールにはテレサを説得する材料はなくなっていた。
「はい。それに指輪などの宝飾品を差し上げたり、ブルーム・ダーケンナハトというお店にもいかれる仲とか」
「そうか」
カールはハンスの話なのに顔色が悪く見えた。意気消沈しているのも不思議だとテレサは思ったが、本当の兄弟以上に仲の良いハンスとカールならばわかる気がした。
「それでも、少しでいいから顔を出してくれないか」
「兄様、ハンス様は『フロイライン・テレサ』とおっしゃったのです。わたくしは可愛いだけの令嬢ではありません」
「そうか。分かった。嫌なことを思い出させて悪かった」
カールにはハンスが余計なことをしてしまったとしか思えなかった。そこまで言ったのならば、ハンスとテレサを会わせるのは難しい。
「お話はもう終わりでよろしいですか。それでは失礼いたします」
「おやすみテレサ」
「おやすみなさい、兄様」
「テレサ、本当に編入試験を受けるつもりなの」
「だからこうして、語学をご一緒しているの。そうすればケティといっしょに王宮へ入れるのだから、やってみせるわ」
今日のレッスンが終わったところで、差し入れのお菓子を二人で頬張っていた。学園帰りのカフェ巡りができなくなった分、こうして楽しまなくては息抜きができなかった。カタリーナの好きなチョコレートの菓子とテレサの好きな果物のケーキが必ず用意されていて、テレサは王太子殿下の後押しを受けいれ頑張ろうという気が強くなっていた。
「殿下はテレサのこともご心配されているのよ」
「桃のタルトを見ると、そういう気がして……。殿下にお礼を伝えてね。元気が出てきたって」
「もう、テレサはやるべきこと見つけて進んでる。そうお伝えするから」
「ありがとう」
大好きな桃のタルトを思いっきり頬張って、ニッコリと笑ってみせた。そんなテレサを少し痛々しく感じながらも、カタリーナはしっかりと前を向く姿を誇らしい同士と見ていた。
王宮の学問所からテレサたちが出ようとすると、文官たちも業務時間が終わったようで続々と退出していた。そんな人達の噂話でシュルツ侯爵令息ハインリッヒ殿がというのが聞こえて、テレサは聞き耳を立てていた。
「そういえばシュルツ侯爵のご次男のハインリッヒ殿が辺境伯のもとに派遣されるとか」
「そうなんだ。ヒッテンベルグ辺境伯からの援助要請が軍の司令部に入ったんだ。一門のことだから面倒見ろって話だろう」
「こういう時は名家の次男は大変だ。軍務学院をでて、軍の本部に入ったばかりだろう。そんな新任将校じゃ百戦錬磨の辺境伯が従わないだろう」
「それでも侯爵代理だ。辺境伯にしごかれてこいって話だろう」
はっきりと聞こえたのはここまでだった。テレサはカタリーナと顔を見合わせると、くすっと笑った。
「シュルツ侯爵ご令息がヒッテンベルクに向かわれるのね。これって地方に飛ばされたってことかしら」
「でも、想い人のところへ向かわれるのですから。よろしいのではないかしら。テレサも顔を合わせることがなくて、お勉強に集中できるのでは」
「そうです。わたくしを応援してくださってるのよ」
テレサは少し胸がきゅっと傷んではいたが、何事も前向きに考えようと思った。カタリーナもテレサの顔が一瞬翳ったのを見たが、すぐに笑顔になってホッとしていた。一緒の馬車で先にテレサのアインホルン伯爵邸でテレサを下ろすと、また明日と言って去っていった。
夕食を仕事で忙しい父親抜きのまま、母と兄の三人で今日あったことの報告をしながら楽しく食べた。メインのビーフシチューが絶品で、物欲しそうにしていたらおかわりを用意されてとても幸せだった。
「テレサ、そんなに食べると太るぞ」
カールがいたずらっ子の目で笑って言うと、テレサは今まで秘密にしてきたことを言うことにした。
「兄様、ご心配なく。ロビンにお手合わせをしていただいてますから」
「えっ、ロビンと手合わせって。チェスじゃないだろう」
「はい、剣術を習ってます。ちょうど手に豆ができたところで……」
「テレサ、手に豆ですって。そんなこと聞いてはおりませんが」
これには流石に母である夫人は、壁際で準備を整えている専属侍女のスーラを睨みつけていた。スーラは小さくなりうなだれるしかなかった。
「母上、スーラに報告を要らないと言ったのはわたくしです。剣を持つのに豆ができて、手が固くならないとよろしくないのですから」
「勉強と剣術など、テレサは大丈夫なのか」
「大丈夫です。剣術は悩まずに済みますし、気分転換にちょうどよいのです。今度は馬術もお稽古いたします」
「わかりました、テレサ。ダンスとお作法も続けるのなら母はもう申しません」
「個人教授の先生には休日ですが、きちんとお稽古いたしますから。ピアノとハープも合間に練習しております」
そこまで言われると今度はテレサの詰め込みぶりが不安になってきた。カタリーナという親友以上の存在が心強くしているとは言っても限界もあるだろう。少しは華やかな世界に浸らせたいと思った。
「次の週の中日には王宮のレッスンはなかったですね。私の供をなさい。学園の帰りは一緒に劇場へ行くのです」
母の異論を認めない言い方をする時は、テレサには反論のしようがなかった。機嫌を損ねたら最後、父の伯爵すら困惑するような引きこもりになるのだった。そんなギスギスとした家にしたくなかったら、折れるときには折れなければならかった。
「わかりました。母上とご一緒いたします」
デザートのフルーツコンポートは、爽やかなシロップと甘いいちごとのマリアージュがたまらなかった。食事が終わると母である伯爵夫人がまず席をたった。
「料理長に、今日もとても美味しかったと伝えてね。それと、スーラ一緒に来なさい」
母について歩く羽目になったスーラと目を合わせたテレサは、頑張れと合図を送った。そんなテレサも兄のカールに呼び止められて、カールの書斎へ行くことになってしまった。
テレサを書斎に招き入れると、カールが自らお茶を淹れてくれた。兄の前に座り、お茶を一口飲むと爽やかなミントと華やかなカモミールの香りで口の中がいっぱいになった。
「それでテレサに付き合ってほしいことがあるんだ」
兄カールが気まずそうにしていたのが少し気になった。
「どういったことでしょうか」
「明日の朝10時に一緒に出かけてほしいんだ」
「学園の授業がございます」
「午前中の1~2コマ休むくらいで済む」
「なんのためにがわかりませんと、答えられません」
カールはそうだよなと独り言いいながら、一層困った表情になっていた。よしっと気合を入れて、テレサを見ていた。
「ハンスが王都から出ることになった。見送りをしてほしいんだ」
「もう婚約者ではありません。そのようなことをする必要など」
テレサはさっき聞いた噂話を思い出した。胸をチクチクするものを感じながらも、まだ顔を見る勇気はなかった。淑女の仮面で乗り切るしかないと思った。本心を見せないマナーの訓練の成果だ。
「そうは言っても……」
「ヒッテンベルグに向かわれるのでしょう。ご希望どおりでよろしいのではないですか」
「希望? ハンスのか」
冷静の仮面を被ったテレサと対象的にカールは焦っていた。テレサの落ち着きが何かを知っているようで、噛み合わないのはそのせいだと思った。
「エカテリーナ・ヒッテンベルグ辺境伯令嬢です。もうそういうご関係だと。それでヒッテンベルグ辺境伯のもとにいかれるのでしょう。でしたらもう私の出番ではありません」
「ハンスがそう認めたのか」
諦めるべきか、もうカールにはテレサを説得する材料はなくなっていた。
「はい。それに指輪などの宝飾品を差し上げたり、ブルーム・ダーケンナハトというお店にもいかれる仲とか」
「そうか」
カールはハンスの話なのに顔色が悪く見えた。意気消沈しているのも不思議だとテレサは思ったが、本当の兄弟以上に仲の良いハンスとカールならばわかる気がした。
「それでも、少しでいいから顔を出してくれないか」
「兄様、ハンス様は『フロイライン・テレサ』とおっしゃったのです。わたくしは可愛いだけの令嬢ではありません」
「そうか。分かった。嫌なことを思い出させて悪かった」
カールにはハンスが余計なことをしてしまったとしか思えなかった。そこまで言ったのならば、ハンスとテレサを会わせるのは難しい。
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「おやすみテレサ」
「おやすみなさい、兄様」
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