冷酷組長の狂愛

さてぃー

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「基本的にここも神龍と同じで弱肉強食だ。ただ違うのは強いやつに絶対服従するということだ。神龍は学生だからそこまでルールみたいなものはないがな」
「そして、逆らうやつには制裁があるから気を付けろよ?」

なんてところに来てしまったんだと、葵さんをジト目で見てしまう

「ん?瑞稀どうしたんだ?そんなに見つめて」

「なんでそんな大事なこと言ってくれなかったんですか、、、」

「俺は知ってるものだとばかり、、、
別にお前には俺がついてるしそんなこと気にしなくていいだろうと思ってたからな」

「誰からも聞いてませんよ、、、」

「それなら俺の付き人にならないか?俺は誰もつける気がなかったから空いてるぞ?ほとんどのやつはお前に逆らえなくなる」
「、、、いいんですか?」


なんか、ここまで葵さんに頼りきりというのも情けない話だ

「お前は俺の息子みたいなものだからな。」

その言葉につい顔が緩んでしまう
大切にされてきたのは分かるが面と向かって言われるのはやはり照れる

“うわ、、、瑞稀の顔が緩んでる、、、”
“あいつ、あんなんじゃここで襲われるぞ?大丈夫か?”
“葵もあんな顔滅多にしないのに”


すると、今まで黙っていた瀧さんが急に、とんでもないことを言い出した

「葵、そいつは俺がもらう」


んんん?いま何か言いましたか?
びっくりしすぎて声も出せない
もう一度、今瀧さんがいったことを考えてみる

そいつは、、、俺のことだよな?
俺がは、瀧さんか。
もらう?、、、、、もらう!!!???


どういうことだ!!

「おい、瀧。どういうことだ」
「言った通りだ、葵。そいつは俺の付き人にする」
「そんなこと俺が”はい”と言うわけないだろ。それに俺が付き人にするのと、お前が付き人にするのでは話が全く違ってくる」

葵さんが俺の気持ちを代弁するかのように瀧さんに反論する

そうだそうだ!もっと言ってくれ!


「既に決定事項だ。反論は許さない、たとえ葵でもな」
「くっ、、、、」

葵さんはそれ以上強く言えないのか、押し黙ってしまう
しかし、瀧さんに向ける顔だけは人を殺せそうだ

2人以外は口を挟むことができず、ハラハラと見守っている
、、、確かに巻き込まれたくないもんな、、、
当事者の俺は何が何だか分かっておらず、心の中はパニックだ
表面上には出さないが


「、、、、瑞稀をどういう扱いにするつもりだ」

葵さんの言う扱いの意味がわからずきょとんっとしてしまう
ただの付き人じゃないのか?

「それはお前には関係ない。とにかく瑞稀は今日から俺の付き人だ。」


もう反論はさせないとばかりに瀧さんが話を終わらせる


その後の報告会は微妙な空気が流れ、俺もなかなか話が頭に入ってこなかった

俺はこの時葵さんの言っている意味が分からなかった事を後からすごく後悔することになる
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