緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

文字の大きさ
172 / 178

172話 ミドリムシのささやかな歓迎会

しおりを挟む

 本来、緑達は戦力をわけそれぞれシェイドの本拠地を目指していたが今、全員がダンジョンにあつまっていた。

 緑達に各所で負け続ける報告がシェイドの元に届き、分散させていた戦力を慌てて手元にもどしたシェイド。本拠地にスパイとして潜んでいた、ファントム、レイ、ヤスデの戦士が戻り、3人からその事を聞いた緑達も戦力を集めた結果であった。

「大方の龍種が家族になってくれたのは嬉しいね♪」

「だが、全てを信用していいものでは無いぞ緑」

「まぁ、まぁ、まーちゃん、それでも信用できそうな龍種も居るのは良い事でしょ、それに蟲毒の戦士の村や集落も問題なく保護できたし」

 緑が現状を嬉しそうに話し、それに魔緑が油断しないように釘をさし、魔緑を腐緑がだなめる。
 今、緑達が居るのはダンジョンの会議室に使われることが多い広間で【水野 緑】以外にシェイド以外の各ナンバー1の龍種に家族の蟲人、獣人全員がそろっており、それぞれが3人の【水野 緑】の意見のどれかに頷いていた。

「3人共お疲れ様、疲れたんじゃない?」

 そう言った緑の言葉に3人はそれぞれ返事をする。

「それほどでもです~ けどありがとうございます」
「いえ、幻術などに大きな危機感を抱いてない者達の目を欺くのは特に問題ありませんでした。ですがお褒めの言葉ありがとうございます」
「いや、2人が見えてる私にしたら、すごく神経をすりへらしましたよ」

 やんわりと、短くそれほど疲れなかったと報告するレイ。それを補足する様にファントムが疲れなかった理由が説明するが、それをヤスデの戦士が嘆きながら否定する。
 そんな3人のやり取りを見て緑がクスリと笑い口をひらく。

「そうだ、ヤーちゃんもダンジョンの住民じゃなくて家族になる?」

「ヤーちゃん?」

 緑の言葉に思わずヤスデの蟲人が聞き返す。

「うん、スパイ活動がおもな仕事できちんとした名前が無いって言ってたから、一時的にね」

「ヤーちゃんなら良いとおもいます~」
「そうですね、ヤーさんなら緑様に蜜を頂けば彼もきっとお役にたてるかと思います」

 緑の言葉に3人でシェイドの本拠地に潜っていたレイとファントムは賛成の声を上げる。
 この時、ファントムの言葉に一瞬だけ【水野 緑】苦笑していた。

 そんな中、ヤスデの戦士が緑の言葉を聞き質問をする。

「……1つきいてもいいですか? もし私が皆さんの家族になれば俺の一族を優遇してもらえますか?」

 そう尋ねたヤスデの戦士に答えたのは緑ではなくヒカリ。

「それは、無理ですね。あなたが家族になった事で優遇はできません。ですが緑様達はその者の働きを見て、評価をしてくれます。あなたが言うように、何もせずにあなたの一族を優遇はできません。ですが緑様はその者の働きに対しての対価を存分に与えてくれます。その対価に対してあなたが何を求めるかは自由です」

 ヒカリが最後まで話すとヤスデの戦士は緑にひれ伏しさけぶ。

「ぜひ家族の末席に加えてください!」

 ヒカリの言葉を聞きはじめは暗い顔をしたヤスデの戦士であったが最後まで聞くと笑顔で緑の問いに答え、頭を下げた後に顔だけ緑に向ける。

「もちろんヤーちゃんの一族の蟲人にもダンジョンで働いてもらう事もわすれないでね」

「一族共々お願いします!」

 そう言うとヤスデの戦士は再び頭を下げる。

 ヤスデの戦士が頭を下げると緑の頭に咲いている花の一輪から蜜が滴りそれをコップで受ける。蜜は徐々にたまりコップの8割ほどになると自然と止まる。

 【水野 緑】の蜜、それは時に振舞われるが、はじめて家族になる者に与えられるものは別格。ヒカリ、クウ、レイ、兜、胡蝶それぞれ緑からはじめてもらった蜜により大きな変貌を遂げる。

 家族に、なる者にはじめに与える蜜にたとえ自分が居なくなったとしても幸せに生きる事ができるようにとこれでもかと言うほどにエネルギーと愛情を込める。蜘蛛の戦士のように記憶が引き継がれるわけでもないが飲んだ者達は、緑の愛情をもれなく感じていた。

 その愛情になんとしても報いたくなるのが元魔物から蟲人になった家族。そのため彼、彼女らの思いは崇拝に近い愛情であった。

 今のその蜜が入ったコップがヤスデの戦士に渡される。ヤスデの戦士は特に鑑定ができるわけではないが渡されたコップに入った蜜が尋常じゃない事を理解し、恐る恐る口に運ぶ。

 他の者達と同じ様にヤスデの戦士の体が光り輝く。その光が収まると1人の女性が立っており、すかさずヒカリが大きめの布で彼女を包む。

「体の大きさの変化が分からないために布を用意しましたが、後で丁度良い服を受け取ってください」

「ありがとうございます、ヒカリさん」

 ヤスデの戦士は自分を布で包んでくれたヒカリに感謝を言うと深々と頭を下げる。

 そのやり取りを見ていた他の者達が一斉に声をかける。

「よろしくです♪」「よろしくな!」「改めてよろしくです~」「よろしくおねがいしましゅ~」

「これからよろしくのう」「よろしくな~」「すっごくお願いします」

 新しい家族を喜ぶ蟲人と獣人。

「良かったな」「緑に感謝するのだぞ」「緑はやさしいでしょ」「……」

 龍種達も口を開くがウィスプだけは黙ってその様子をみている。

「と、もう1人紹介するね」

 緑がそう言うと部屋の端で緊張した面持ちでその様子を見ていたひとりの少女が緑のそばにあるいてくる。少女は緊張しまま頭を一度さげ口を開く。

「先日、皆様に失礼をはたらきました蜘蛛の蟲人です。緑様に家族にして頂きましたがこれから今までの事を皆様とご一緒させていただく中で償っていこうと思っています。どうかよろしくお願いいたします」

 少女がそう言うと緑と少女をはさむ場所に移動したヒカリに皆の視線が集まる。

「何か?」

 皆、先日の蜘蛛の戦士がこのような挨拶ができるとは思えずヒカリが仕込んだと思い目をむけるがそれがどうしたと返すヒカリに苦笑する。

 全員が訳ありだとすぐ認識し、再び少女に視線を移すとその表情は温かい。その中、緑が口を開く。視線が少女に集まったために緑が話の本題を告げるために声を上げる。

「ねぇ皆聞いて。正直、僕達は彼女や他の蟲毒の戦士のことは話でしかしらないからいいけど他の蟲人からしたら、仇や恐怖の対象の場合が多いと思う。だから、彼等は死刑になったと発表する」

「わかりました、私から蟲人達にそう伝えます」

 緑の言葉を聞きウィスプが自分がその役割を担うと答える。

「ウィスプさんお願いします、そして本題のシェイドの話なんだけど…… レイ、ファントム、ヤーちゃんの話では今、集めた戦力を再編しているらしい……」

「ファントム、予想でいい。それはどれくらいの日にちがかかりそうだ?」

 3人の得た情報を皆に緑が伝えるとノームが情報を持ち帰ったファントムに質問する。

「私の予想では3日はかかるかと……」

「ふむ、ファントムの予想なら間違いないだろう。なら緑よ新しい家族とダンジョンの住民の歓迎会でもするか?」

「え!? 歓迎会なんかしてていいの?」

 いつも突拍子もない事を言う緑が龍種の中でも真面目なノームの言葉に驚く。

「ああ、大丈夫だ。これまでの戦いで確信した、緑の家族に我等3人の龍種が居れば、シェイドの元に集まったやつらなど問題にならない……。それに真正面から戦い叩き潰し目を覚まさせてやってくれ。我等3人が居ない間のあ奴ら怠けていたらしい……自分達より弱い蟲人達を虐めるくらいでろくに動いてなかったのだろう、動きが鈍くなっておった」

 言葉からノームが頭にきている事はわかる緑だが果たして大丈夫なのかと心配になり、ファントムに視線を向けるとファントムが緑の内心を読みとり答える。

「ノーム様のお言葉通り問題ないかと思われます。皆この大陸にきて何度も龍種と戦い家族全員の実力は来る前と比べ各段に上がっています、もちろん緑様達も。その上で問題ないとかと思います」

「なら緑様、歓迎会をひらきましょうか」

 ファントムの言葉に緑が悩まし気にしている中、珍しくヒカリが歓迎会をすすめる。

「……うん、そうだね、歓迎会を開こう♪」

 緑は蜘蛛の蟲人の事を思ってヒカリが歓迎会をすすめていると事に気づき笑顔で答える。


 歓迎会がはじまり、緑の口から蜘蛛の戦士の境遇が家族に説明される。話の途中からどこからともなくすすり泣く声や嗚咽の混じった声も聞こえてくる。話をしている緑も途中、途中で言葉を続けられなくなりながらもなんとか説明しきる。

 今回は、まだシェイドとの戦いの途中のためなのと、蜘蛛の戦士の歓迎を良く思わない者が、今居る大陸の蟲人の中に居るために盛大にはできず、緑の家族でも【水野 緑】、蟲人、獣人、龍種のみとなる。

 料理や飲み物も用意されているが全員があまり手を付けていない中、我関せずとモリモリ食べて飲んでいるもの達がいた。

「くししし、やはり歓迎会の飯は特にうまい」「だな、普段の飯も上手いが特に」「おいし~もうここ以外の食事では絶対に満足できないわ」「本当に美味しいですね」

 龍種達は緑の説明を聞くも暗い様子になることもなく食事を続けている。そんな様子を他の家族が不思議そうに見ていた。

「なんでそんな平気に食うてられんの?」

 龍種達に思わず凜が尋ねる。その言葉を聞いたサラマンダーが答える。

「むしろ不思議なのは俺達のほうだ。確かに蜘蛛の戦士の境遇には同情もするが、しょせんこの世は弱肉強食。蟲毒の戦士を作り出したそれぞれの村や集落もそうしなければ生き残れなかったのも容易に想像ができる。だが、今その者達は緑がそのダンジョンに迎え入れたのだろう?」

「うむ、そうだなその者達はもしかしたら、この大陸に居る他の蟲人達の中でも1番幸せになるのではないか?」

「そうよね、しかも蟲毒の戦士達は今までの風習は捨てても戦士の道は捨てないかもしれないわ。その時緑達は彼等を一緒にきたえるのではない? それは、戦士として力をつけたい者にとっては最高の環境でしょう?」

「少々、蟲毒の戦士達の種族が優遇されすぎのような気もします」

 サラマンダーの後にノームとウンディーネ、ウィスプと続く。

 そう言われると他の悲しみに包まれていた家族もいくらか明るくなる。

 そんな話をしていると勢いよく部屋の扉が開かれる。

「「おはなしおわった?」」

 そう言って入ってきたのは干支緑達と今話に上がっていた蜘蛛の戦士とヤスデの戦士。2人は自分よりも小さな干支緑達に周りを囲まれながら入ってくる。

「あ、あの……干支ちゃん達が……」

「もう、話も終わっているだろうと……」

 本当に話は終わっていたのか分からず2人が恐る恐る尋ねる。それを聞いて緑ニコリと笑う。

「うん♪ 今、呼びに行こうと思っていたところだよ」

 そう緑が言うとヒカリやクウ、琉璃、凛、珊瑚が部屋を出て追加の料理を取りに行く。

 しばらくし、料理が大量に運ばれるとそれを見た干支緑が声を上げる。

「ごはんだ!」「いいによい!」「たくさんある~」

 運ばれてくる料理に2人の蟲人の戦士が驚き目を見開き思わずこぼす。

「すごい、こんなにたくさんのご飯が……」

「ここの料理は上手かったが今日のは飛び切りにおいしそう」

「「はやくたべよ~」」

 驚いている2人に早く食べようと口をそろえる干支緑達、その言葉を聞き他の家族も食事をはじめる。

「「美味しい! 美味しい!」」

 そう言って涙を流しながら食べ続ける2人を見て全員が温かい目をしながら自分達も食事をとるのであった。



しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~

於田縫紀
ファンタジー
 図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。  その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。

少し冷めた村人少年の冒険記 2

mizuno sei
ファンタジー
 地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。  不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。  旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

処理中です...