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独身の頃からすでに始まっていたマウント
第3話
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あの一件以来、私が自分から真奈美を遊びに誘うことはなくなった。
一旦疑い出した気持ちは拭えず、これまでのことを思い出せば思い出すほどに真奈美の細かな言動がいちいち胸に引っかかり始めたのだ。
そして確信した。
私は、真奈美のあの分析しながら値踏みするような視線があまり好きではなかった。
そして私が発したほんの些細な話題に対してもいちいち突っ込まれ、否定され、最終的には上から目線な言葉で論破されるという、まったく楽しくもなくて疲れるだけの会話も心底嫌いだった。
(じゃあ、なぜ私はそんなことを我慢してまで真奈美と付き合い続けてきたの?)
素朴な疑問を自分自身に突き付ける。
自分自身に嘘をつき続けて生きてきた私は、真奈美の良い所を探しては見つけだして安心し、それだけで満足した気でいたと思う。
なんてバカだったのだろうか。
NOという意思をはっきりと表示できないまま、ズルズルと友人関係は続いた。
この頃さらに遊び人と化していた真奈美は、頻繁にSNSに写真を投稿していた。
そして、そのほとんどが一緒に遊んだ場所で撮った、男友達と思わしき複数の男性とのツーショットや集合写真ばかり。
本人から話を聞けば、周りの男性は妻子持ちや遊び人ばかりだった。
そんな真奈美のことを見ていて、私は正直複雑だった。
当時25歳を過ぎていた私にとって、同い年の真奈美のそんな遊びっぷりが少し気がかりだった。
まぁ、しっかり仕事をしながら遊んでいるのだから真奈美の自由なのだけれど。
私には、結婚願望が芽生え始めていたのだ。
私が整骨院の受付の仕事を3年ほど続けているうちに姉が結婚し、まもなく子供が産まれた。
元々子供が好きではなかったはずの私が、産まれたばかりの姪っ子の可愛らしさに何もかも溶かされてしまった。
抱っこしたらまっすぐに私を見つめてくる愛くるしい瞳、指を握り返してくる小さな手。
そのすべてが儚くて可愛くて、あるとは思っていなかった母性を私の中から引き出してくれたのだ。
私も姉みたいに、大好きな人と結婚したい。
幸せいっぱいな結婚式を挙げたい。
いつか子供ができて、お母さんになって家族を作りたい。
そんな強い想いに従い、彼氏がいなかった私は純粋な出会いが欲しくて夜遊びやクラブ遊びをスッパリとやめた。
もちろん、真奈美から誘われても断っていた。
真奈美と遊ぶよりも、他の友達と一緒にいる時の方が何倍も気が楽だということに改めて気づいた。
変に気を遣うこともないし、変に疲れることもないのだから。
そんな私の変化に真奈美も気づいたのか、嫌味みたいなことを言われることが増えてきた。
でももう気にしないことにした。
私は私、真奈美は真奈美なのだから。
それから一年後、26歳で私は夫の敦と結婚した。
敦は私より5つ歳下で当時はまだ21歳だった。
しかも交際わずか半年で授かり婚だ。
我ながらかなり無謀だったと思う。
両親や姉夫婦からも当然心配されたけど、それを完全に拭い去ったのは敦の真面目さと誠意だった。
入籍後、結婚式の準備に取り掛かる前に私は真奈美に電話で結婚と妊娠の報告をした。
そこで「おめでとう」と言ってくれた真奈美に、会って話そうと持ちかけられた。
私は一瞬考えた。
何か嫌味を言われたりしないだろうか…と。
でも、電話の向こうで祝福の言葉をくれた真奈美に対して失礼だと思い直し、快く承諾するのだった。
まさか、その先に壮絶なマウント攻撃が待っているとも知らずに──。
一旦疑い出した気持ちは拭えず、これまでのことを思い出せば思い出すほどに真奈美の細かな言動がいちいち胸に引っかかり始めたのだ。
そして確信した。
私は、真奈美のあの分析しながら値踏みするような視線があまり好きではなかった。
そして私が発したほんの些細な話題に対してもいちいち突っ込まれ、否定され、最終的には上から目線な言葉で論破されるという、まったく楽しくもなくて疲れるだけの会話も心底嫌いだった。
(じゃあ、なぜ私はそんなことを我慢してまで真奈美と付き合い続けてきたの?)
素朴な疑問を自分自身に突き付ける。
自分自身に嘘をつき続けて生きてきた私は、真奈美の良い所を探しては見つけだして安心し、それだけで満足した気でいたと思う。
なんてバカだったのだろうか。
NOという意思をはっきりと表示できないまま、ズルズルと友人関係は続いた。
この頃さらに遊び人と化していた真奈美は、頻繁にSNSに写真を投稿していた。
そして、そのほとんどが一緒に遊んだ場所で撮った、男友達と思わしき複数の男性とのツーショットや集合写真ばかり。
本人から話を聞けば、周りの男性は妻子持ちや遊び人ばかりだった。
そんな真奈美のことを見ていて、私は正直複雑だった。
当時25歳を過ぎていた私にとって、同い年の真奈美のそんな遊びっぷりが少し気がかりだった。
まぁ、しっかり仕事をしながら遊んでいるのだから真奈美の自由なのだけれど。
私には、結婚願望が芽生え始めていたのだ。
私が整骨院の受付の仕事を3年ほど続けているうちに姉が結婚し、まもなく子供が産まれた。
元々子供が好きではなかったはずの私が、産まれたばかりの姪っ子の可愛らしさに何もかも溶かされてしまった。
抱っこしたらまっすぐに私を見つめてくる愛くるしい瞳、指を握り返してくる小さな手。
そのすべてが儚くて可愛くて、あるとは思っていなかった母性を私の中から引き出してくれたのだ。
私も姉みたいに、大好きな人と結婚したい。
幸せいっぱいな結婚式を挙げたい。
いつか子供ができて、お母さんになって家族を作りたい。
そんな強い想いに従い、彼氏がいなかった私は純粋な出会いが欲しくて夜遊びやクラブ遊びをスッパリとやめた。
もちろん、真奈美から誘われても断っていた。
真奈美と遊ぶよりも、他の友達と一緒にいる時の方が何倍も気が楽だということに改めて気づいた。
変に気を遣うこともないし、変に疲れることもないのだから。
そんな私の変化に真奈美も気づいたのか、嫌味みたいなことを言われることが増えてきた。
でももう気にしないことにした。
私は私、真奈美は真奈美なのだから。
それから一年後、26歳で私は夫の敦と結婚した。
敦は私より5つ歳下で当時はまだ21歳だった。
しかも交際わずか半年で授かり婚だ。
我ながらかなり無謀だったと思う。
両親や姉夫婦からも当然心配されたけど、それを完全に拭い去ったのは敦の真面目さと誠意だった。
入籍後、結婚式の準備に取り掛かる前に私は真奈美に電話で結婚と妊娠の報告をした。
そこで「おめでとう」と言ってくれた真奈美に、会って話そうと持ちかけられた。
私は一瞬考えた。
何か嫌味を言われたりしないだろうか…と。
でも、電話の向こうで祝福の言葉をくれた真奈美に対して失礼だと思い直し、快く承諾するのだった。
まさか、その先に壮絶なマウント攻撃が待っているとも知らずに──。
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