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デート
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デート云々は置いておいても、入金された10万円は返さなければいけない。口座番号を教えてもらわない限り返金は不可能なので、川島は久田喜助氏に会うことにした。
一緒にお茶を飲むくらいだったら構わないと彼に返信し、日時を決めた。
その時に10万を返そうと封筒に現金を入れて持って行くことにした。
場所はできるだけ人の多い商業施設のカフェだ。
一応初めて会う訳だから、そんな失礼な格好をしていくわけにもいかない。
白のキレイめのTシャツ、スウェット素材を使用したテーラードジャケット。チノパン は黒のストレッチ スリム。
客先と会う時に着ても問題ないだろうと選んだコーデで会いに行った。
時間より早くメガネ君は来ていた。
そう久田喜助さんはメガネ君だったのだ。
なるほどと龍は納得した。
あそこで、仮囲いに絵を描いているアーティストが誰か、はネットで検索すれば簡単に調べられる。連絡先もホームページでわかる。
まぁ納得いったと言えばそうなるが……問題は彼のチェックのシャツにオーバーサイズのチノパンだ。
どうも違うだろう。それはお洒落なのか?デートしようとするやつのファッションなのか?
そう思いながらも、別段気にしない風を装い右手を上げて彼に挨拶する。
「こ、こんにちは……」
なんか緊張している姿が怯えた子犬のように見えた。
「やっぱり君だったか」
そう言うと、カフェに入るのをやめて、付いてきてと龍は半ば強引に彼を買い物に付き合わせた。
最初の意図と全く違う行動をしている事に自分でも驚いたが、このまま彼を見過ごすわけにはいかない。
ダサ過ぎる。
俺の美意識が許さない。
「あ、あの……どこへ行くんですか?」
「デートプランだけど、俺の行きたい場所へ行ってやりたいことをする。君は文句を言わずについてくる。保険証持ってる?」
「え、あ、あの、保険証って……消費者金融とかそういうのは?え、僕はお金を借りたりしないです。それは困ります」
彼は急に焦りだした。あまりのキョドり方が気の毒になり。
「ああ、そういうのじゃない。眼科行くから。君のコンタクトを買う」
すぐさま説明する。
え?……と拍子抜けした彼は一歩下がって恐る恐る後についてきた。
「でも付き合うのは夕方までな、5時までっていう事でよろしく」
帰りづらい状況を逃れるために、ちゃんと最初に決めておく。
彼はわかりましたと頷いた。
そこからはもう俺のセンスで彼をコーディネート、完璧を目指し突き進んだ。
俺の行きつけの美容室から出てきたときは、短めにカットされた癖毛がクリンとして、まるで外国の少年のようで似合っていた。
アイドルグループにいそうな可愛い青年が出来上がった。と龍は満足げに頷いた。
服はウニクロで十分だが、サイズを合わせる必要がある。選び方を伝授して、注意点として「ウニクロで柄物選ぶと、人とかぶった時辛くなるから無地にしろ」だ。
君が気にいったら、同じもの、ジャストサイズの色違いを、自分で買いに来てと言い。彼の10万から勝手に支払った。
正直ここまで可愛い男の子に変身するとは思ってなかった。
雑誌のなんとかボーイのオーデションに応募しようかと思えるほどの仕上がりた。
仕上げは革紐にシルバーのパーツを選んでネックレスにして彼の首にかけた。これは俺か他の財布から出した。わざわざ言わなかったけど、記念に俺からのプレゼントだ。
個人的に満足がいったし、ある程度のやり切った感が爽快だった。
そして龍は昼飯を食ってない事に気がついた。時計を見るともう2時半だった。
「腹減ったよな。この辺、どこかいい店知ってる?」
ファッション以外なら、彼もうまい定食屋とかラーメン屋とかを知っているだろうと尋ねてみた。
「あ、えっと、はい。空いているかどうか確認してみます」
店に予約の電話をかけているようだった。予約するほど人気の店なのかと不思議に思ったが、メガネ君の行きつけの店に興味があったので、黙ってついていくことにした。
もしかしたらメイド喫茶的な、そういう感じの場所かもしれない。それはそれで行ったことがないから楽しみだ。
「あの、今から大丈夫みたいなので、行きましょう。ここから歩いて10分ほどです」
川島は頷くと彼の横に並んで歩きだした。
すれ違う女の子たちが「あの人、可愛い」と話している声が耳に届いて気分がよくなった。
もちろん彼自身は自分の事だとは気づいていないだろう。
「おい、ちょっとここ大丈夫なのか?」
めちゃくちゃ高級そうな料亭に入って個室に案内される。
畳の部屋にペルシャ絨毯、細工の施してある椅子と机。
調度品が国宝なんじゃないかと思えるほどヤバい。
「これ、凄くない?あまり日本美術、伝統工芸には詳しくないけど、漆の蒔絵だよね」
床の間に置いてある箱のようなものを指さして彼に話しかける。
「ああ、僕も詳しくはないですが、安土桃山時代の物らしいです」
「え、ちょ、ここ大丈夫なの?ラーメン屋とかでいいんだけど」
「あの、大丈夫です。今の時間帯だとできる料理が限られていると思うので、花板さんのお任せでいいですか?」
「ああ、もちろん」
と了承する。
10万で足りるか?と内心焦ってしまう。
しばらくすると女将らしい人物がやってきて。
「先生いつもご贔屓にしていただいて有り難うございます」
と挨拶しに来た。
「いえこちらこそ。急にすみません」
よくこの店に来るらしい先生?メガネ君はもしかしたら偉い人なのかもしれない。
「ここのお店には、何度か食事に来たことがあります。仕事関係の方に連れてきてもらいました。お得意様ほどではないと思います」
メガネ君、もとい喜助君はそう言うと、美しい箸使いで、じゅんさいを口に運んだ。
「仕事って、何をしているの?」
「物書きです。えっと小説を書いています。一応小説家です」
なるほど、だから平日の昼間から川沿いを散歩したりしてたんだ。と納得した。
龍は本を読まないから、名前を聞いてもピンとこない。
「悪い、あまり読書しないから」
後で必ず検索しよう。
作家先生だと考えると、こういう店を知っていても不思議じゃない。
「いえ、そこまで有名でもないですから」
と多分謙遜だろう。
「いつもは頭にタオルを巻いてらっしゃって、作業着を着て絵を描いていらしたので、普段の服装を知りませんでした。すごくお洒落で、かっこいいなと思いました」
「ああ、そうか。そうだな。いつもはペンキが付いた、つなぎ姿だったからな」
俺は笑った。
喜助君はこくこくと頷いた。
この子から『かっこいいと』言われると何だかこそばゆい。
「僕はあまり洋服の事を分かっていなくて、いろいろ勉強になり今日はとても有意義に過ごせたと思います」
ありがとうございました、と頭を下げられた。
「飯食ったら、今度は君が行きたいところへ行こうか?デートだっけ。どういう場所がいいのかあまり考えつかない」
喜助君は少し驚いた顔で俺を見る。
「あの……今日は十分楽しめました。もうそろそろ5時ですので、約束の時間が来ます。」
そうだ約束していた。
これで終わりか。龍はなぜか残念な気持ちになった。
『友達としてなら、これからも付き合ってもいい』
言おうとしたが、多分それは言ってはいけない言葉だ。
龍は心の中でまだもう少し良いじゃないかと言いそうになるのをこらえた。
「俺はその……ゲイじゃないよ。だから君が望むような関係にはなれない。けれど喜助君は可愛い顔をしているし、性格も穏やかで、話しやすいから、きっとどこかに君と気が合う男性がいると思う」
「僕は多分一生、男性と深い関係になることはありません。けれども今日は、僕の憧れの人と一緒にいられたのでとても幸せでした。無理を聞いていただき本当にありがとうございました」
喜助君は深々と頭を下げた。
「……何て言ったらいいか、いや君は自分が思っているほどモテないタイプじゃない。今お洒落になって、多分2丁目あたりに行ったら、すぐにでも誰かにナンパされるんじゃないかなと思うよ。俺が言うのもなんだけど寄ってくる男たちには十分注意して」
最後に川島は、10万円の入った封筒を差し出した。
「服とか色々買ったから中身が減ってはいるけれど残りは返します」
そう言って喜助君に渡した。
「これは受け取れません。それに今日の買い物は全て僕の物だったので改めて10万円を渡さなければならないですし 」
「もういいよ、俺も楽しかったし。ここの食事代はそっから出してくれたらそれでチャラってことにしよう。うまいもん食えてよかった」
めったにこんなとこ来られないからな。龍はそう付け足すと席を立った。
喜助君は、それでは申し訳ないと、無理やり財布から金を出そうとしたが、中に現金があまり入ってなかったようで、後日必ずといい。
ここの会計をカードで済ませた。
別れ際、彼の頭をくしゃくしゃと触って。
「この髪形似合っている。俺は好きだよ」
と言うと、彼は真っ赤になり、恥ずかしそうに礼を言った。
そのまま名残を惜しむのも、なんだかかっこ悪い気がして、それじゃと言って駅で別れた。
まだ夕方になったばかりだったので、大型書店に入り、店先で久田喜助の作品をネット検索する。
すぐに何作か出てきて、彼が直木賞作家だということを知った。
今も新作が出ているようだったので、書店の一番目立つところに置いてある平積みになったハードカバーの本を一冊レジに持っていった。
『真夏に降る2分間の雪』
装丁は、夏のオフィス街に雪が降っている画像を重ねた物だった。
一緒にお茶を飲むくらいだったら構わないと彼に返信し、日時を決めた。
その時に10万を返そうと封筒に現金を入れて持って行くことにした。
場所はできるだけ人の多い商業施設のカフェだ。
一応初めて会う訳だから、そんな失礼な格好をしていくわけにもいかない。
白のキレイめのTシャツ、スウェット素材を使用したテーラードジャケット。チノパン は黒のストレッチ スリム。
客先と会う時に着ても問題ないだろうと選んだコーデで会いに行った。
時間より早くメガネ君は来ていた。
そう久田喜助さんはメガネ君だったのだ。
なるほどと龍は納得した。
あそこで、仮囲いに絵を描いているアーティストが誰か、はネットで検索すれば簡単に調べられる。連絡先もホームページでわかる。
まぁ納得いったと言えばそうなるが……問題は彼のチェックのシャツにオーバーサイズのチノパンだ。
どうも違うだろう。それはお洒落なのか?デートしようとするやつのファッションなのか?
そう思いながらも、別段気にしない風を装い右手を上げて彼に挨拶する。
「こ、こんにちは……」
なんか緊張している姿が怯えた子犬のように見えた。
「やっぱり君だったか」
そう言うと、カフェに入るのをやめて、付いてきてと龍は半ば強引に彼を買い物に付き合わせた。
最初の意図と全く違う行動をしている事に自分でも驚いたが、このまま彼を見過ごすわけにはいかない。
ダサ過ぎる。
俺の美意識が許さない。
「あ、あの……どこへ行くんですか?」
「デートプランだけど、俺の行きたい場所へ行ってやりたいことをする。君は文句を言わずについてくる。保険証持ってる?」
「え、あ、あの、保険証って……消費者金融とかそういうのは?え、僕はお金を借りたりしないです。それは困ります」
彼は急に焦りだした。あまりのキョドり方が気の毒になり。
「ああ、そういうのじゃない。眼科行くから。君のコンタクトを買う」
すぐさま説明する。
え?……と拍子抜けした彼は一歩下がって恐る恐る後についてきた。
「でも付き合うのは夕方までな、5時までっていう事でよろしく」
帰りづらい状況を逃れるために、ちゃんと最初に決めておく。
彼はわかりましたと頷いた。
そこからはもう俺のセンスで彼をコーディネート、完璧を目指し突き進んだ。
俺の行きつけの美容室から出てきたときは、短めにカットされた癖毛がクリンとして、まるで外国の少年のようで似合っていた。
アイドルグループにいそうな可愛い青年が出来上がった。と龍は満足げに頷いた。
服はウニクロで十分だが、サイズを合わせる必要がある。選び方を伝授して、注意点として「ウニクロで柄物選ぶと、人とかぶった時辛くなるから無地にしろ」だ。
君が気にいったら、同じもの、ジャストサイズの色違いを、自分で買いに来てと言い。彼の10万から勝手に支払った。
正直ここまで可愛い男の子に変身するとは思ってなかった。
雑誌のなんとかボーイのオーデションに応募しようかと思えるほどの仕上がりた。
仕上げは革紐にシルバーのパーツを選んでネックレスにして彼の首にかけた。これは俺か他の財布から出した。わざわざ言わなかったけど、記念に俺からのプレゼントだ。
個人的に満足がいったし、ある程度のやり切った感が爽快だった。
そして龍は昼飯を食ってない事に気がついた。時計を見るともう2時半だった。
「腹減ったよな。この辺、どこかいい店知ってる?」
ファッション以外なら、彼もうまい定食屋とかラーメン屋とかを知っているだろうと尋ねてみた。
「あ、えっと、はい。空いているかどうか確認してみます」
店に予約の電話をかけているようだった。予約するほど人気の店なのかと不思議に思ったが、メガネ君の行きつけの店に興味があったので、黙ってついていくことにした。
もしかしたらメイド喫茶的な、そういう感じの場所かもしれない。それはそれで行ったことがないから楽しみだ。
「あの、今から大丈夫みたいなので、行きましょう。ここから歩いて10分ほどです」
川島は頷くと彼の横に並んで歩きだした。
すれ違う女の子たちが「あの人、可愛い」と話している声が耳に届いて気分がよくなった。
もちろん彼自身は自分の事だとは気づいていないだろう。
「おい、ちょっとここ大丈夫なのか?」
めちゃくちゃ高級そうな料亭に入って個室に案内される。
畳の部屋にペルシャ絨毯、細工の施してある椅子と机。
調度品が国宝なんじゃないかと思えるほどヤバい。
「これ、凄くない?あまり日本美術、伝統工芸には詳しくないけど、漆の蒔絵だよね」
床の間に置いてある箱のようなものを指さして彼に話しかける。
「ああ、僕も詳しくはないですが、安土桃山時代の物らしいです」
「え、ちょ、ここ大丈夫なの?ラーメン屋とかでいいんだけど」
「あの、大丈夫です。今の時間帯だとできる料理が限られていると思うので、花板さんのお任せでいいですか?」
「ああ、もちろん」
と了承する。
10万で足りるか?と内心焦ってしまう。
しばらくすると女将らしい人物がやってきて。
「先生いつもご贔屓にしていただいて有り難うございます」
と挨拶しに来た。
「いえこちらこそ。急にすみません」
よくこの店に来るらしい先生?メガネ君はもしかしたら偉い人なのかもしれない。
「ここのお店には、何度か食事に来たことがあります。仕事関係の方に連れてきてもらいました。お得意様ほどではないと思います」
メガネ君、もとい喜助君はそう言うと、美しい箸使いで、じゅんさいを口に運んだ。
「仕事って、何をしているの?」
「物書きです。えっと小説を書いています。一応小説家です」
なるほど、だから平日の昼間から川沿いを散歩したりしてたんだ。と納得した。
龍は本を読まないから、名前を聞いてもピンとこない。
「悪い、あまり読書しないから」
後で必ず検索しよう。
作家先生だと考えると、こういう店を知っていても不思議じゃない。
「いえ、そこまで有名でもないですから」
と多分謙遜だろう。
「いつもは頭にタオルを巻いてらっしゃって、作業着を着て絵を描いていらしたので、普段の服装を知りませんでした。すごくお洒落で、かっこいいなと思いました」
「ああ、そうか。そうだな。いつもはペンキが付いた、つなぎ姿だったからな」
俺は笑った。
喜助君はこくこくと頷いた。
この子から『かっこいいと』言われると何だかこそばゆい。
「僕はあまり洋服の事を分かっていなくて、いろいろ勉強になり今日はとても有意義に過ごせたと思います」
ありがとうございました、と頭を下げられた。
「飯食ったら、今度は君が行きたいところへ行こうか?デートだっけ。どういう場所がいいのかあまり考えつかない」
喜助君は少し驚いた顔で俺を見る。
「あの……今日は十分楽しめました。もうそろそろ5時ですので、約束の時間が来ます。」
そうだ約束していた。
これで終わりか。龍はなぜか残念な気持ちになった。
『友達としてなら、これからも付き合ってもいい』
言おうとしたが、多分それは言ってはいけない言葉だ。
龍は心の中でまだもう少し良いじゃないかと言いそうになるのをこらえた。
「俺はその……ゲイじゃないよ。だから君が望むような関係にはなれない。けれど喜助君は可愛い顔をしているし、性格も穏やかで、話しやすいから、きっとどこかに君と気が合う男性がいると思う」
「僕は多分一生、男性と深い関係になることはありません。けれども今日は、僕の憧れの人と一緒にいられたのでとても幸せでした。無理を聞いていただき本当にありがとうございました」
喜助君は深々と頭を下げた。
「……何て言ったらいいか、いや君は自分が思っているほどモテないタイプじゃない。今お洒落になって、多分2丁目あたりに行ったら、すぐにでも誰かにナンパされるんじゃないかなと思うよ。俺が言うのもなんだけど寄ってくる男たちには十分注意して」
最後に川島は、10万円の入った封筒を差し出した。
「服とか色々買ったから中身が減ってはいるけれど残りは返します」
そう言って喜助君に渡した。
「これは受け取れません。それに今日の買い物は全て僕の物だったので改めて10万円を渡さなければならないですし 」
「もういいよ、俺も楽しかったし。ここの食事代はそっから出してくれたらそれでチャラってことにしよう。うまいもん食えてよかった」
めったにこんなとこ来られないからな。龍はそう付け足すと席を立った。
喜助君は、それでは申し訳ないと、無理やり財布から金を出そうとしたが、中に現金があまり入ってなかったようで、後日必ずといい。
ここの会計をカードで済ませた。
別れ際、彼の頭をくしゃくしゃと触って。
「この髪形似合っている。俺は好きだよ」
と言うと、彼は真っ赤になり、恥ずかしそうに礼を言った。
そのまま名残を惜しむのも、なんだかかっこ悪い気がして、それじゃと言って駅で別れた。
まだ夕方になったばかりだったので、大型書店に入り、店先で久田喜助の作品をネット検索する。
すぐに何作か出てきて、彼が直木賞作家だということを知った。
今も新作が出ているようだったので、書店の一番目立つところに置いてある平積みになったハードカバーの本を一冊レジに持っていった。
『真夏に降る2分間の雪』
装丁は、夏のオフィス街に雪が降っている画像を重ねた物だった。
応援ありがとうございます!
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