迷い人と当たり人〜伝説の国の魔道具で気ままに快適冒険者ライフを目指します〜

青空ばらみ

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192. 日帰りピアンタに出発

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 モナルダとグレコマに特別な砂の場所も教えてもらった。

 あとは魔力ポーションがもう少し欲しいかな?

 今回はモナルダに言って少し魔力ポーションを分けてもらう。
 誰が使うのか聞かれたので、モナルダにはホントのことを伝える。

「ボードでスピードアップができるようになったけど、すごく魔力を使うんだよ。だから念のために少し魔力ポーションを確保しておきたいんだ」

「パールが使うなら、こっちを持っておいき。これはね、S級のポーションだよ。作り方は一緒だけど最後にグッと上げる秒数が三秒手前から五秒手前。二段階上げるのさ。覚えておきな」

「うん。ありがとう! これで安心だよ」

 コカドリーユとケンシコを渡す。
 今日は密かに新しい家に帰って、ひとりで家を満喫しようかな?

 モナルダにそう伝えると笑って送り出してくれた。


「ワープ!」


 一瞬だ。

 これで頻繁にモナルダのところへ行けるようになったかも。

 あえて、ギルド側から自分の敷地へ入っていく。
 ああ……
 こっちが正面玄関だったんだ~。

 ひとりでゆっくり家を見たことがない。
 ちょっと楽しいなっ。

 カギを開けて家の中へ。

 うわーぁ!

 誰もいないから広く感じる!
 白が基調で、キレイ……
 玄関ホールを抜ける。

 応接室と客室。
 ここは前とそんなに変わらない、普通かな?
 それから奥にリビングがデンッと、白いなぁ~。
 やっぱりクロコイリエだ。

 あっ! 
 わたし専用の椅子!

 座ってみる。
 ハッハ、楽ちんだな。
 クッションもたっぷりあるし、言うこと無しだよ!

 奥に進んで調理場を見て、ティーセットの確認をする。
 かわいいのから豪華なモノまであるな……

 あと奥に部屋が三部屋。
 わたしが暮らしていたピアンタの宿屋の部屋より、ずっと広いけど他の部屋が広いから狭く感じる……

 二階のプライベートな空間にも広いリビングがあって、ソファセットは同じクロコイリエだった。

 書斎にはある程度本が入っていたので、すぐスキルコピーしておく。

 ホホーっ、マナー本が多いな……
 お茶に関する本もたくさんある。
 みんないろいろ考えて頑張って揃えてくれたんだ。

 書斎からも主寝室へ行ける……
 当分は使って、ここまでかな?
 他の部屋も見たけど、いまのわたしには必要ないかも。

 ブレンダと、どこに住もう……

 一階はマークやライたちが来たときのスペースだから、そのままにしておく。

 二階はブレンダとわたしのくつろぎスペース。

 リビングの端にテントを二つ張ろうかな?
 そうしたらあの三人で冒険していたときのような感じ? 空のテントの中の状態とちょっと同じような雰囲気、豪華版? になりそうだ。

 二階にもちゃんとわたし専用の椅子があったので、白いクロコイリエのソファセットで横になって少し休憩。
 気がつけば少し眠っていた……

 ゆっくりできるなぁ~。
 そうだ! 
 明日はピアンタの親方のところへ行ってみよう。

 サッと家族用のテントをリビングに出す。
 やっぱり、このテントが一番いいよ!

 チェリーに明日は朝早く起こしてねっと頼んで、今日はもう寝てしまう……

  ♢♢♢

「おはよう! チェリー!」

「はい。おはようございます。疲れは、とれたようですね」

「うん、やっぱり疲れが溜まっていたのかな? このベッドで寝たら楽になったよ!」

「はい。癒しの魔石が少し明るめに輝き続けていました」
 
 メルの町にいてもテントで寝れるようになったのはうれしい、良いことだな。

 朝食は簡単に、トムさんの作った魔牛と炒めた野菜を挟んだパンとライの料理長特製オレンジ果汁。

 あーっ、この魔牛のパンおいしいーっ!?

 ピアンタの宿屋のオヤジさんが作ってくれてたお肉を挟んだパンもおいしかったけど、これは……

 魔牛がすごいのか?
 ジュウシーで、味もしっかりしてる……
 もしかして、ステーキに使える部位で作ってくれたのかも?

 それにこのオレンジ果汁もわたし好みだし、最高!!

 ここに一日いて分かったことは、リビングにテントを張るのが、やっぱり楽だっ!


 庭に出るとバラが少し咲いている。

 その影からボードを出して、日帰りピアンタへ出発する。

 いつもの宿泊場所。
 樹海の端まで!


「ワープ!」


「チェリー、だいぶ魔力を取られたみたい」

「はい。魔力が少ないですね。魔力ポーションを飲んでください」

「モナルダのS級ポーションを飲みたいけど、これを見本に作らないといけないから、 今はわたしが持っている魔力ポーションを飲んでおくよ。S級との違いも知りたいしね」
 
 魔力ポーションを一気に飲んで、またワープで親方のところへ向かう。


 あっという間に親方の店だよ?!

 店の中に入ると、親方が腰を押さえていた……


「おはようございます! 親方!」

「おっ! パールか?! おはよう。今日は珍しく早いなっ」

「うん、ちょとはやく来れるようになったんだ! 魔力ポーションが必要だけどねっ」

「ほーっ、レベルでも上がったか? ベビーベッド伯父さんの分は一台できてるぞ」

「うわー、もう? 早いね。親方無理してない? さっきも腰を押さえていたでしょ?」

「ハッハッハ! 腰は職業病だな。いつものことだ!」

「違います! あっ、パールさん。おはようございます」

「おはようございます! ケルスさん」

「親方最近ずっと腰を押さえているから、ポーションを勧めているんです。パールさんも親方がポーションを飲むように言ってください」

「どうせ、変わらん。いつものことだ」

 あの言い方なら、何度かもうポーションを飲んで痛みを誤魔化してきたのかな……

「親方、ポーションがイヤならわたしがヒールをかけようか?」

「パール!? おまえ、ヒールをかけれるのか? ケルス! すぐ、店を閉めろ。カギもかけろよ!」

「はいっ!!」

 ケルスさんが慌ててお店を閉めると、親方が怒りだす。

「ばかもん! 誰が入ってくるかわからん店の中で、自分がヒールを使えると大きな声で言うんじゃない!」

「親方~っ! その声が、大きいですよーっ!」

 ケルスさんが、苦笑いで忠告する。

「あっ?!」

「そうだったね。ごめん親方……気をつけるよ」

 怒っていても、やっぱり今日の親方は元気がないな……

「そうだ、親方って名前カリンパニさんって言うの?」

「よく知っているな? この頃は、親方で通っているからな」

「わたしの護衛をしてくれるかもしれないブレンダっていう人が、この魔石カバーをみて、カリンパニさんの仕事みたいだと言って教えてくれたんだ」

「そうか、危なっかしいパールに護衛が付くのは良いことだな」

「うん。わたしの伯父マークが頼んでくれたんだよ。その人も長生きの人だから、わたしが結婚するぐらいまでの百年か二百年ぐらいは一緒にいてくれるかもしれないんだ」

「おまえが結婚できるかは分からんが、決まったら一度連れてこい。ワッハッハ!」

「親方ーっ! でも、そうする」

 親方、ちょっと元気になったかな?

 ケルスさんと目が合う……うなずいている。

 ケルスさん、親方がホントに心配なんだ……


 よし!

 わたしのヒールを、受けてもらいましょう!!

 



 



 
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