女の子同士で気持ちよくなっちゃった私達…

SenY

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本編

第十八章:HENTAI大国の復権、開発室の夜

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 二〇一四年。それは私にとって、そして日本の性具産業にとって、屈辱的な敗北の年として記憶されている。
 ドイツで産声を上げた『ウーマナイザー』。
 吸引という全く新しいアプローチでクリトリスを刺激するそのデバイスは、またたく間に世界中の女性を虜にし、「女性向けトイ」の概念を根底から覆してしまった。

 私は、都内の老舗アダルトグッズメーカーの開発室で、そのニュースを歯噛みしながら聞いていたのを覚えている。
 日本は『HENTAI』という言葉がそのまま英語になるほどのポルノ大国だ。TENGAの発明をはじめ、男性向けの快楽探求においては世界をリードしてきた自負があった。
 けれど、女性向けはどうだ?
 ピンク色のバイブ、動物を模したファンシーなローター。その程度で思考停止していなかったか?
 「どうせ女は雰囲気でイくんだろ」という男性目線の驕りが、技術革新を阻害していなかったか?

 そのツケが回ってきたのだ。女性のエンパワメントという文脈において、日本はドイツに完敗した。
 そして今、男性向け市場でさえ、安価で高性能な中国製品の台頭に脅かされつつある。
 このままではいけない。日本の「モノづくり」の魂は、性愛の分野でこそ輝くべきなのだ。

 だから私は、今日も深夜の開発室で、白衣を纏い、愛しい実験台(パートナー)と向き合っている。

「……室長。センサーのキャリブレーション、完了しました。心拍、血圧、膣内温度、すべて正常値です」

 実験台の上、開脚姿勢で固定されているのは、私の後輩であり、公私とものパートナーである麻衣(まい)だ。
 彼女の白い肌には、無数の電極パッドが貼り付けられ、股間には開発中のプロトタイプ『アマテラス・マークⅣ』が装着されている。
 麻衣は優秀なエンジニアでありながら、同時に稀有な「名器」の持ち主でもある。彼女の協力なくして、私の研究は成り立たない。

「よし。じゃあ、テストを開始するわよ。麻衣、今日のターゲットは『非接触吸引と音波振動の融合』よ」
「はい……っ。いつでも、どうぞ……♥」

 麻衣が頬を染め、期待と羞恥の混じった瞳で私を見上げる。
 私は手元のタブレットを操作し、デバイスを起動させた。

 ウィィィィン……♥
 静音モーターが唸りを上げ、麻衣の秘部に装着されたシリコンカップが、彼女のクリトリスを優しく、しかし確実に吸い上げる。

「っ……! んぅっ……♥」
「感度はどう? 吸引圧、レベル3よ」
「は、はい……あの、ドイツ製のものより、吸い付きが……柔らかいです。まるで、赤ちゃんの口みたいに……♥」
「でしょうね。日本人の肌質に合わせて、シリコンの硬度を0.5単位で調整したのよ」

 私は冷静にデータを記録しながら、さらに出力を上げた。
 ここまでは既存技術の追随だ。私が目指すのは、その先。
 日本人にしか作れない、繊細で、奥ゆかしく、それでいて暴力的なまでの快楽。

「次は音波振動を入れるわ。……覚悟してね」

 ブウゥゥゥゥゥンッ……!!♥
 重低音のような振動が、吸引されているクリトリスの芯を貫く。

「ひゃああっ!?♥ あ、なにこれ、すごいっ、響くぅっ!♥」
「骨盤底筋群に直接作用する周波数よ。表面だけじゃなく、子宮の奥まで震えるはず」

 麻衣の腰が跳ね上がり、拘束具がガシャガシャと音を立てる。
 モニター上の数値が跳ね上がった。膣内圧の上昇、血流の急増。
 彼女の秘部からは、既に透明な愛液が溢れ出し、デバイスを濡らしている。

「ああっ、ああっ! 室長っ、これ、やばいっ! 頭、真っ白になるっ!♥」
「まだよ。まだイっちゃダメ。……ここからが『研究』の本番なんだから」

 私は白衣を脱ぎ捨て、実験台のそばに歩み寄った。
 機械だけでは足りない。
 どれだけテクノロジーが進化しても、最後の最後、人の心を動かすのは「人の手」だ。
 温もり、匂い、情動。それをプラスして初めて、このデバイスは完成する。

「麻衣。……キス、しましょ」
「し、室長……っ」

 私は麻衣に覆いかぶさり、深く口づけを交わした。
 チュッ、ンチュ……レロ……♥
 機械による無機質な快感と、舌による生々しい快感。そのコントラストが、麻衣の脳をバグらせていく。

「んんーッ!♥ キスっ、キス気持ちいいっ……! 下も、上も、全部イジメられてるぅっ!♥」
「そうよ。この『没入感』こそが、私が求めていたスペックなの」

 私は片手でデバイスの位置を微調整しながら、もう片方の手を麻衣の膣内へと滑り込ませた。
 ヌプッ……♥
 愛液とローションでヌルヌルになった中へ、指が吸い込まれていく。

「あぎっ!♥ 中っ、指入ったっ! 機械と、指っ、同時の刺激っ……!♥」
「すごい締め付け……。数値データより、ずっと熱いわ」

 グチュッ、グチュグチュ……♥
 私は指でGスポットを執拗に攻め立てた。
 外側からは最新鋭のテクノロジーがクリトリスを吸引・振動させ、内側からは愛するパートナーの指が弱点を抉る。
 これこそが、技術立国ニッポンが提示する「ハイブリッド・オーガズム」だ。

「麻衣、私の顔を見て。……誰にイカされているのか、しっかり認識して」
「あさみっ……あさみさんっ……! 大好きっ、開発してっ、私の身体、めちゃくちゃにしてぇッ!!♥」

 麻衣が涙目で私の名前を呼ぶ。
 その表情は、被験者のそれではなく、完全に快楽に溺れた雌の顔だった。
 私も、冷静な開発者の仮面を保てなくなる。
 目の前の愛しい後輩が、私が作ったオモチャと、私の指で、こんなにも乱れている。
 その事実が、たまらなく興奮する。

「いくっ! もう無理っ、データ取れなくなっちゃうっ! 壊れるぅッ!♥」
「壊れなさい! その絶頂の瞬間のスパイク(波形)こそが、私が欲しいデータなのよッ!」

 私はデバイスの出力を最大(マックス)にし、指の動きを限界まで速めた。

 キュイイイイイイィィン……ッ!!♥(モーターの最高回転音)
 ズチュズチュズチュッ!!!♥

「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃッッ!!!♥♥ おほぉっ! イくっ! 日本の技術(HENTAI)すごいいぃぃぃッッ!!!♥♥」

 ビクンッ!! ビクビクビクビクッ!!♥
 麻衣の身体が弓なりに反り、盛大に潮を吹いた。
 白濁した愛液が実験台と私の頬に飛び散る。
 モニターの警告音が鳴り響く中、彼女は数分間、痙攣が止まらなかった。

 ***

 実験終了。
 静寂が戻った開発室には、機械の排熱音と、私たちの荒い呼吸だけが残っていた。
 私はティッシュで麻衣の身体を拭きながら、満足げにモニターのログを確認する。

「……素晴らしいわ、麻衣。ドーパミン、オキシトシンの分泌量が過去最高値を記録してる」
「はぁ……はぁ……っ。先輩……私、もう、お嫁に行けません……」
「何言ってるの。私が責任取って、一生養うに決まってるでしょ」

 私はぐったりしている麻衣の額にキスをした。
 彼女はへにゃりと脱力した笑顔を返し、私の首に腕を回してくる。

「……でも、まだ改良の余地がありますね」
「え?」
「先輩の手の温もり……あれを再現できないと、完全な勝利とは言えません」

 麻衣の指摘に、私は苦笑いした。
 確かにその通りだ。
 けれど、だからこそ面白い。
 私たちはまだ、HENTAIの頂(いただき)への登り口に立ったばかりなのだ。

「ええ、そうね。……じゃあ、朝まで延長戦(残業)といきましょうか。もっとデータを集めないと」
「ふふっ……望むところです。……日本の未来のために、イキまくりますっ♥」

 私たちは再び抱き合った。
 打倒ウーマナイザー。打倒メイドインチャイナ。
 女性の、女性による、女性のための究極の快楽。
 それを生み出すのは、他の誰でもない。この変態的で、勤勉で、愛し合う私たち日本人なのだから。

(第十八章 完)
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