黒き死神が笑う日

神通百力

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皮膚パック

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 私の肌は荒れていた。鏡を見るのも嫌になるほどに汚かった。
 肌荒れを解消しようと泥パックやはちみつパックを試してみたが、やり方が悪かったのか、何の効果も得られなかった。
 頭を抱え込んでいると、姉の姿が目に入った。姉はベッドに座って漫画を読んでいた。姉は私と違い、キレイな肌をしている。清潔感に溢れ、学校一の美人だ。
 美人な姉とブスな妹と周りからは言われている。全然似ていないとからかわれているが、それも当然だ。血縁関係はないのだから。親が再婚し、私たちは姉妹となった。父の連れ子が私で、母の連れ子が姉だ。
 姉のような美しい肌になりたい。そう思っていると、ある考えが浮かんだ。そうだ、をすればいいんだ。
 私は急いで台所に降りると、包丁を手に取り、すぐに部屋に戻った。両親は共働きで、遅くにならないと帰ってこない。もしいたら包丁を持っていこうとするのを咎められるかもしれない。
 漫画に夢中になっている姉のお腹を包丁で刺した。姉は驚愕の表情で私を見た。その表情がおかしくて、私は笑いながら姉を何度も刺す。
 死んだことを確認すると、包丁で顔の皮膚を剥いだ。破れないようにゆっくりと剥がしていく。皮膚の裏面にはべったりと血液が付着していた。
 私は皮膚を自分の顔に貼った。皮膚パックの完成だ。
 血液が顔に染み込んで肌荒れが治ることを願いながら、私はベッドで眠りについた。
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