23 / 43
四章 魔法教師
二十三話
しおりを挟む
馬車はすっかり高くまで昇ってしまい、雲間を翔けていた。いつかフィリムと話したペガサスが現実のものとなってしまったのである。
下を覗けば地面は霞んでいる。足がすくむし、恐怖は消えなかったが爽快でもある。魔法はやはりすごい。夢を見ているようだ。
そんな中でも、染み付いてしまった職業病だろうか。これを馬の力だけで実現できないかとつい考えてしまう。魔王先生が使った飛翔魔法を馬が使えたら? どうにか配合で作れるのではなかろうかと。
凄まじいスピードで進んでいた馬車は、高度を下げ始めた。左右を雲がめくるめく流れていき、目の前の霞が解け切ったとき、目下には見慣れたホルンメランの街並みが現れた。
「もう到着ですよ。便利でしょう? 今度お教えしましょうか? 」
「ホントすごいですね。ですが先生、僕には魔力なんてありませんから。」
「分かりませんよ、やってみなきゃ。世界征服できるくらいの才能があるかも知れませんよ。ハハハ。」
魔王ジョークだろうか。この見た目で言われると冗談に聞こえないから怖い。
馬車はホルンメランに急降下した。気圧で耳がちょっと痛い。やがて馬車はそのまま大通りに着陸した。
大通りはいつも通り人が多く、僕たちの馬車もその分人目についた。みんな僕たちに群がってきている。空から馬車が降ってきたのだから面白がるのも当たり前だ。
車夫は群がる人々に焦ったらしく、鞭を一発、全速力で官庁へと馬車を走らせた。随分と注目を集めてしまったから、後からアイラに詰められるだろうな。
官庁に入っても大変だった。魔王先生は見た目が見た目だから、どうしても誤解を受ける。官吏の僕がいたからよかったものの、彼だけではパッと見侵略である。
受付嬢はパニックを起こすことこそなかったものの、明らかに引いていた。
「あ、ああ。首長室ですね。今繋ぎます。」
その場で内線をつなげばいいのに、彼女は奥に行ってから首長室に繋いだ。だがその会話はこちらまで聞こえてきた。
「あの、もしもしジョシュア伯。生物開発課のタイセイさんが巨大な魔族の人を連れてきたんですけれど。」
「ああ、そうなの。通してちょうだい。」
「え、いや、いいんですか? 魔族の方ですけれど、その……」
「どうしたのよ? 煮え切らないわね。」
「なんといいますか……禍々しいといいますか恐ろしいといいますか。」
「ダメよ、人を見た目で判断しちゃ。いいから通しなさい。」
もうちょっと声を抑えてくれよ。僕にも先生にも丸聞こえじゃないか。先生が怒っているんじゃないかと、ヒヤッとして横を見ると、あら意外。口を大きく開けて笑っていた。いや、それはそれで恐いのだけれど。
「気分を害されないんですか、先生? 」
「いえいえ、元の世界にいたときはむしろそう思われるのが仕事でしたから。」
ああそうか。この人の感覚は普通の人とは違うのだ。ともかく怒ってないならよかった。
魔王先生は身を屈めながらエレベーターに乗った。エレベーターガールは終始先生に怯え、先生も先生で窮屈にしてしまっていることを何度もガールに謝っていた。
首長室の扉がいつもよりも小さく見えた。足音が聞こえたようで、ノックする前に中から「入って」と聞こえてきた。
アイラも、やはり魔王先生の姿に驚いているようだった。
「あらあら、あなたが魔族の先生ね。」
「はじめまして首長さん。」
僕は出張の報告と、その結果として連れてきた魔王先生の紹介を軽くアイラにした。
「へえ、それじゃあ確かに魔法を覚えた人の子よりもこっちの先生が事の発端なわけね。」
アイラはまじまじと魔王先生を見つめた。全く物怖じしないところがさすがだ。
「で、タイセイがホルンメランで魔法を教えるように勧めたわけね。勝手なこと言っちゃって。」
勢いで言ったものの、よくよく考えれば彼女の言う通り、僕には何の権限も無かった。
「ちゃんとこっちで面接させてもらうわよ。ホルンメランで働いてもらうかどうかはそのあと。」
あれ、一応オッケーな流れか?
「え、いいのかい? 」
「そりゃあ魔法教えられる人なんて欲しいに決まってるじゃない。問題が無かったらもちろん採用よ。」
「ち、ちょっと待ってください。」
魔王先生が会話を遮った。
「僕はまだ決めてないんですよ。ここに越してくるかどうかを。」
「何か不満でもあるのかしら? 」
「いえいえ。ただ余は向こうにも学校を残してあります。教え子もいます。それを全て放っては……」
無視はできない問題だな。ただアイラは全く問題にはしていないよう。
「それならそこの集落からホルンメランまで通えるようにすればいいじゃない。」
魔王先生は目を丸くした。
「だってあなたたち、今さっき凄い速さで戻ってきてたじゃない。見てたのよ、そこの窓から。」
「しかし、あれは余がいないと……」
「似たようなのを作ればいいじゃない。そこのタイセイがやってくれるわよ。」
突然僕に振られた。こいつ、この前のギルドの件をダシに僕を徹底的にこき使う気だ。
「何を突然ムチャなことを。」
「やれるでしょう。泥の上を走れる馬が作れたんだから今度は空よ。そもそもあなたの蒔いた種なんだからね、タイセイ。」
痛いところを突く。くそ。勢いで言い出しただけに引っ込みがつかないじゃないか。
「分かったよ。いつになるかは分からないけど。」
「四十日以内よ。」
「おいおい、せめて六十日はいるよ。」
「いや、四十日でお願い。」
「…………分かったよ。」
僕が折れたのをみてアイラは満足そうに笑っていた。
「だそうよ、先生。それだったらいいわよね? 」
当の魔王先生が一番置いていかれているが、彼は呆気にとられながらも頷いた。
アイラは魔王先生の前に紙を出した。
「これを書いてちょうだいね。」
横から覗くと、紙には空欄が多く並んでいた。氏名……年齢……住所……経歴……これエントリーシートじゃないか!
「あれ、僕のときはこんなのなかったじゃないか。」
「だってあなたは元からホルンメランに籍を置いてるじゃない。身元がはっきりしてたから要らなかったのよ。」
生まれはホルンメランじゃないんだけどな。魔王先生は黙々とエントリーシートの欄を埋めていった。
全て書き終えた先生はエントリーシートをアイラに渡した。
「名前はバーザム・クライ・カタストロフィ。長い名前ね。」
いや、人の名前に長いとか言うなよ。自分もまあまあ長い名前してるくせに。
「年齢は816歳ね。わお、私の四十倍以上生きてるじゃない。」
いやマジかよ。話し方からして僕と同じくらいの歳だと思ってたぞ。超大先輩じゃないか。
「住所はリベーム集落。略歴は……何これ、魔王? 」
まあそうなるよな。
「ええ、余はリベーム集落に来るまではずっと魔王をしておりました。」
「ふーん、まあなんでもいいや。」
いいのかよ。
「まあ特段気になる点はなかったわね。」
あっただろ、大量に。だからといって魔王先生の何がダメというわけでもないのだが。
「採用よ、おめでとう。学校を作ってあげるわ。」
大胆なことを言う。貴族はみんなこうなのか?
「あ、ありがとうございます。」
魔王先生も信じられないという顔だ。でも大丈夫、本当に作っちゃうだろうから。
アイラは魔王先生に、詳しい業務の内容は追って通達すると伝えると、今度は僕の方を向いた。
「さて、ここからがあなたの仕事よ。集落の子供たちがホルンメランにできる学校に通うための空飛ぶ乗り物を作ってちょうだい。言っとくけど四十日は絶対譲歩しないからね。」
結局僕の一人損じゃないか。魔王先生も僕を期待の目で見てくるし。やらないわけにはいかないか……。
アイラがこのあと会議を控えているというので、僕と先生は退室した。
「いやあ、なかなかいい人でしたね、ジョシュア伯。」
あれがいい人って、いい人のハードル低すぎないか。
僕たちがエレベーターに乗ろうと待っていると、ちょうど上がって来たところだった。扉が開くと……アイラにこき使われているもう一人が出てきた。ピオーネは片手に紙袋を持っていた。彼女は魔王先生を見るなり
「魔物か! 」
と、警戒姿勢をとった。対して魔王先生は冷静だった。
「魔物じゃないですよ、魔王です。」
「なんだと! 」
弁明になってないよ先生。
ピオーネは完全に誤解してしまっていた。だが彼女は聡明なので、ゆっくりと説明したらすぐに理解してくれた。
落ち着いたピオーネは
「ああ! すいませんタイセイさん。私は早くこの限定ドーナツを首長閣下に届かなくては! 」
そう言って首長室まで駆けて行ってしまった。どうやらパシリの途中だったらしい。
魔王先生が「もう余は大丈夫です。」というので、僕は彼と官庁の入り口で別れた。一人の帰路の足取りは決して軽くはなかった。
明日からまた難題だ。どうしたことか。とりあえずはライアンくんと兵士くんに話さないとな。彼らは暇そうにしてたから逆に喜ぶのかな。
そんなことを一人で考えながら自宅前まで帰ってくると、大きな影があった。
「あれ、タイセイさんじゃないですか。奇遇ですね。」
魔王先生だった。どういうことだろうか。
「あれれ、どうしてここにいるんですか? 」
「さっきこちらでの住所を決めてきたんですけどね。紹介されたのがここだったわけですよ。」
そう言って先生は僕の隣の家を指さした。
「そういうタイセイさんこそどうしてここへ? 」
ちょっと気が重かったが、僕は隣に住んでいることを話した。
「なんと! 本当に奇遇ですな。心強いですよ、助かりました! それではどうぞ、これからよろしくお願いします。」
魔王先生はしばらくの間、僕の手を強く握り続けた。
下を覗けば地面は霞んでいる。足がすくむし、恐怖は消えなかったが爽快でもある。魔法はやはりすごい。夢を見ているようだ。
そんな中でも、染み付いてしまった職業病だろうか。これを馬の力だけで実現できないかとつい考えてしまう。魔王先生が使った飛翔魔法を馬が使えたら? どうにか配合で作れるのではなかろうかと。
凄まじいスピードで進んでいた馬車は、高度を下げ始めた。左右を雲がめくるめく流れていき、目の前の霞が解け切ったとき、目下には見慣れたホルンメランの街並みが現れた。
「もう到着ですよ。便利でしょう? 今度お教えしましょうか? 」
「ホントすごいですね。ですが先生、僕には魔力なんてありませんから。」
「分かりませんよ、やってみなきゃ。世界征服できるくらいの才能があるかも知れませんよ。ハハハ。」
魔王ジョークだろうか。この見た目で言われると冗談に聞こえないから怖い。
馬車はホルンメランに急降下した。気圧で耳がちょっと痛い。やがて馬車はそのまま大通りに着陸した。
大通りはいつも通り人が多く、僕たちの馬車もその分人目についた。みんな僕たちに群がってきている。空から馬車が降ってきたのだから面白がるのも当たり前だ。
車夫は群がる人々に焦ったらしく、鞭を一発、全速力で官庁へと馬車を走らせた。随分と注目を集めてしまったから、後からアイラに詰められるだろうな。
官庁に入っても大変だった。魔王先生は見た目が見た目だから、どうしても誤解を受ける。官吏の僕がいたからよかったものの、彼だけではパッと見侵略である。
受付嬢はパニックを起こすことこそなかったものの、明らかに引いていた。
「あ、ああ。首長室ですね。今繋ぎます。」
その場で内線をつなげばいいのに、彼女は奥に行ってから首長室に繋いだ。だがその会話はこちらまで聞こえてきた。
「あの、もしもしジョシュア伯。生物開発課のタイセイさんが巨大な魔族の人を連れてきたんですけれど。」
「ああ、そうなの。通してちょうだい。」
「え、いや、いいんですか? 魔族の方ですけれど、その……」
「どうしたのよ? 煮え切らないわね。」
「なんといいますか……禍々しいといいますか恐ろしいといいますか。」
「ダメよ、人を見た目で判断しちゃ。いいから通しなさい。」
もうちょっと声を抑えてくれよ。僕にも先生にも丸聞こえじゃないか。先生が怒っているんじゃないかと、ヒヤッとして横を見ると、あら意外。口を大きく開けて笑っていた。いや、それはそれで恐いのだけれど。
「気分を害されないんですか、先生? 」
「いえいえ、元の世界にいたときはむしろそう思われるのが仕事でしたから。」
ああそうか。この人の感覚は普通の人とは違うのだ。ともかく怒ってないならよかった。
魔王先生は身を屈めながらエレベーターに乗った。エレベーターガールは終始先生に怯え、先生も先生で窮屈にしてしまっていることを何度もガールに謝っていた。
首長室の扉がいつもよりも小さく見えた。足音が聞こえたようで、ノックする前に中から「入って」と聞こえてきた。
アイラも、やはり魔王先生の姿に驚いているようだった。
「あらあら、あなたが魔族の先生ね。」
「はじめまして首長さん。」
僕は出張の報告と、その結果として連れてきた魔王先生の紹介を軽くアイラにした。
「へえ、それじゃあ確かに魔法を覚えた人の子よりもこっちの先生が事の発端なわけね。」
アイラはまじまじと魔王先生を見つめた。全く物怖じしないところがさすがだ。
「で、タイセイがホルンメランで魔法を教えるように勧めたわけね。勝手なこと言っちゃって。」
勢いで言ったものの、よくよく考えれば彼女の言う通り、僕には何の権限も無かった。
「ちゃんとこっちで面接させてもらうわよ。ホルンメランで働いてもらうかどうかはそのあと。」
あれ、一応オッケーな流れか?
「え、いいのかい? 」
「そりゃあ魔法教えられる人なんて欲しいに決まってるじゃない。問題が無かったらもちろん採用よ。」
「ち、ちょっと待ってください。」
魔王先生が会話を遮った。
「僕はまだ決めてないんですよ。ここに越してくるかどうかを。」
「何か不満でもあるのかしら? 」
「いえいえ。ただ余は向こうにも学校を残してあります。教え子もいます。それを全て放っては……」
無視はできない問題だな。ただアイラは全く問題にはしていないよう。
「それならそこの集落からホルンメランまで通えるようにすればいいじゃない。」
魔王先生は目を丸くした。
「だってあなたたち、今さっき凄い速さで戻ってきてたじゃない。見てたのよ、そこの窓から。」
「しかし、あれは余がいないと……」
「似たようなのを作ればいいじゃない。そこのタイセイがやってくれるわよ。」
突然僕に振られた。こいつ、この前のギルドの件をダシに僕を徹底的にこき使う気だ。
「何を突然ムチャなことを。」
「やれるでしょう。泥の上を走れる馬が作れたんだから今度は空よ。そもそもあなたの蒔いた種なんだからね、タイセイ。」
痛いところを突く。くそ。勢いで言い出しただけに引っ込みがつかないじゃないか。
「分かったよ。いつになるかは分からないけど。」
「四十日以内よ。」
「おいおい、せめて六十日はいるよ。」
「いや、四十日でお願い。」
「…………分かったよ。」
僕が折れたのをみてアイラは満足そうに笑っていた。
「だそうよ、先生。それだったらいいわよね? 」
当の魔王先生が一番置いていかれているが、彼は呆気にとられながらも頷いた。
アイラは魔王先生の前に紙を出した。
「これを書いてちょうだいね。」
横から覗くと、紙には空欄が多く並んでいた。氏名……年齢……住所……経歴……これエントリーシートじゃないか!
「あれ、僕のときはこんなのなかったじゃないか。」
「だってあなたは元からホルンメランに籍を置いてるじゃない。身元がはっきりしてたから要らなかったのよ。」
生まれはホルンメランじゃないんだけどな。魔王先生は黙々とエントリーシートの欄を埋めていった。
全て書き終えた先生はエントリーシートをアイラに渡した。
「名前はバーザム・クライ・カタストロフィ。長い名前ね。」
いや、人の名前に長いとか言うなよ。自分もまあまあ長い名前してるくせに。
「年齢は816歳ね。わお、私の四十倍以上生きてるじゃない。」
いやマジかよ。話し方からして僕と同じくらいの歳だと思ってたぞ。超大先輩じゃないか。
「住所はリベーム集落。略歴は……何これ、魔王? 」
まあそうなるよな。
「ええ、余はリベーム集落に来るまではずっと魔王をしておりました。」
「ふーん、まあなんでもいいや。」
いいのかよ。
「まあ特段気になる点はなかったわね。」
あっただろ、大量に。だからといって魔王先生の何がダメというわけでもないのだが。
「採用よ、おめでとう。学校を作ってあげるわ。」
大胆なことを言う。貴族はみんなこうなのか?
「あ、ありがとうございます。」
魔王先生も信じられないという顔だ。でも大丈夫、本当に作っちゃうだろうから。
アイラは魔王先生に、詳しい業務の内容は追って通達すると伝えると、今度は僕の方を向いた。
「さて、ここからがあなたの仕事よ。集落の子供たちがホルンメランにできる学校に通うための空飛ぶ乗り物を作ってちょうだい。言っとくけど四十日は絶対譲歩しないからね。」
結局僕の一人損じゃないか。魔王先生も僕を期待の目で見てくるし。やらないわけにはいかないか……。
アイラがこのあと会議を控えているというので、僕と先生は退室した。
「いやあ、なかなかいい人でしたね、ジョシュア伯。」
あれがいい人って、いい人のハードル低すぎないか。
僕たちがエレベーターに乗ろうと待っていると、ちょうど上がって来たところだった。扉が開くと……アイラにこき使われているもう一人が出てきた。ピオーネは片手に紙袋を持っていた。彼女は魔王先生を見るなり
「魔物か! 」
と、警戒姿勢をとった。対して魔王先生は冷静だった。
「魔物じゃないですよ、魔王です。」
「なんだと! 」
弁明になってないよ先生。
ピオーネは完全に誤解してしまっていた。だが彼女は聡明なので、ゆっくりと説明したらすぐに理解してくれた。
落ち着いたピオーネは
「ああ! すいませんタイセイさん。私は早くこの限定ドーナツを首長閣下に届かなくては! 」
そう言って首長室まで駆けて行ってしまった。どうやらパシリの途中だったらしい。
魔王先生が「もう余は大丈夫です。」というので、僕は彼と官庁の入り口で別れた。一人の帰路の足取りは決して軽くはなかった。
明日からまた難題だ。どうしたことか。とりあえずはライアンくんと兵士くんに話さないとな。彼らは暇そうにしてたから逆に喜ぶのかな。
そんなことを一人で考えながら自宅前まで帰ってくると、大きな影があった。
「あれ、タイセイさんじゃないですか。奇遇ですね。」
魔王先生だった。どういうことだろうか。
「あれれ、どうしてここにいるんですか? 」
「さっきこちらでの住所を決めてきたんですけどね。紹介されたのがここだったわけですよ。」
そう言って先生は僕の隣の家を指さした。
「そういうタイセイさんこそどうしてここへ? 」
ちょっと気が重かったが、僕は隣に住んでいることを話した。
「なんと! 本当に奇遇ですな。心強いですよ、助かりました! それではどうぞ、これからよろしくお願いします。」
魔王先生はしばらくの間、僕の手を強く握り続けた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……
buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。
みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる