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第一章
ギャドはティファの手料理を期待していた
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何で俺が敵国の騎士の面倒なんて見にゃならんのか。
俺はギャド。この国の騎士団長だ。一応な。
そもそも捕らえたなら、さっさと処罰しちまえばいいんだよ。いつまでも懲りもせずこちらに攻め込んでくる国の騎士だ、見せしめに首でも送ってやればいいのに。
そう思ってたんだ。本当に。本人に会うまで。
「その仕事。日給おいくらほど貰えるのでしょうか?」
いやいや、お前捕虜だから!まぁ結果的に保護したようなもんだけどさ?普通あの場面は反抗するとか生き延びて喜ぶとか、あるだろ?
ていうか最強騎士って女かよ!女はすぐ泣くから苦手なんだよな。俺。
「あの~着替えたいんですが何処かに着替えられる場所ありませんかね?」
確かにあのままじゃ目立つからな、仕方ねぇから待ってるけどよ?しかし遅ぇ!!溺れたんじゃねぇか?
「お待たせしました」
「本当に待ったぞ。まったく・・・・・・・」
「いやぁお風呂に浸かったのなんて久々で。ついつい長く浸かってしまいました。すみません」
「・・・・・・・いや。別に」
っっっぐああ!!いやいやいやいや?お前誰だよ!最早さっきと別人だよな?何処で入れ替わった?
その顔でこっち見んな!ってかそれ以上近寄んな!!
「で?お前の好みドストライクだったと?」
「言うな!!俺だって認めたくない!!」
女性にしてはスラリと背が高く健康的な肌、そして素朴なブラウンの髪。美しい目元に整った鼻筋。
た・し・か・に!俺の好きな顔だ!!だが、相手は敵の騎士だ!間違いがあってはいけないんだ!
「ハイト。押し付けられて怒ってるだろうね?あ。でもあれか、もしかしたら意外と楽しくやってるかもね?」
こいつは俺の悪友のササラと言う。
十年来の友人だ。それだけ付き合いが長くなってくると言葉に出さなくても大体のことは分かってくれるから楽でいいんだが、その分揶揄われる事も多いんだよなぁ。
「彼女。料理作るって言ってたんだろ?じゃあ彼女の手料理、一緒に食べさせてもらっているかもね?」
「ハッ!騎士だぞ?料理なんて上手く作れるのかよ?」
「食べてみたくないの?」
はぁ?何言ってやがる。そんなの食べ・・・・
「そろそろ様子。見に行くか」
すまん。正直言って手料理とか食べてみたいわ。
そもそもこの国の料理、美味くねぇんだよな。
もしかしたらティファの国では美味いもん沢山あるかもしれないじゃん?そりゃ食べてみたいだろ?
っつーか本当はティファが料理を作るって言った時、俺に作ってとか言いたかった実は。
でも、ヨシュアの馬鹿がティファを馬鹿にする様な事言いやがるから言いづらくなっちまったんだよ。あの馬鹿が。
皆んな絶対、あの瞬間期待してたのに。
とか思ってたらヨシュアから伝達が届いた。
"ハイトがティファに篭絡された"
アハハハハんな馬鹿な。・・・とりあえず、すぐ行こう。
着いてティファと話してみたら、やっぱり何もなさそうじゃねぇか、あの馬鹿。余計な心配させやがって。いや、だから、敵国の騎士だからだぞ?そういう意味での心配だ。
「ティファ昼飯はどうする?」
「私は厨房に用意してあるので、気にせず食べて来て下さい」
「そういや最初そんな事言ってたな?余分にないのか?」
やっぱり自分で作ってるんだな。ん?でもこの流れだとやっぱりハイトも一緒に食べてんじゃね?アイツ出て行かなかったし。
「え?まさか、食べていくつもりなんですか?」
「え?駄目なのか?」
断じて、断じてこんな事で俺はショックを受けていない!!受けていないぞ!
「別に、いいですけど。美味しくなくても知りませんよ?」
ぐっ!!!俺は、決してこんな事で、喜んでなど・・。
「あ。ティファ・・・・」
「よーう!ご苦労さん!」
お前。やっぱりティファの飯食ってたな。
そしてその顔を見た限り、絶対美味いんだろう?ずるいぞ!!独り占めしやがって!!
まぁでも俺もティファをハイトに押し付けた手前あまり強くも言えねぇな。
と、いうかそんな事より、目の前で料理を作るティファの動きがなんというか、もうプロにしか見えないんだが?
しかも、出来上がった料理が、見た事もない料理ばかりなんだが?
でも、とても、いい香りだ。
「うまそうだなぁ!頂きます」
とりあえずキッシュとか言ってた卵料理から食べてみる事にした。どんな味がするか気になってたんだよな。
一口食べて驚いた。とても濃厚なのに、くどくなくてチーズの塩分が、またいいアクセントになってるんだ。こんな卵料理食べた事ない。
隣のパスタは程よく酸味があるのにコクもあってこちらも食べ応えがある。合わせて食べると丁度良い。
これは、ハイトが必死に隠して独り占めするのも分かる。
「あーーーーー食べなきゃ良かった!!帰りたくねぇ」
思わず本心が漏れたのはしょうがないだろ?聞き流せ。
俺はギャド。この国の騎士団長だ。一応な。
そもそも捕らえたなら、さっさと処罰しちまえばいいんだよ。いつまでも懲りもせずこちらに攻め込んでくる国の騎士だ、見せしめに首でも送ってやればいいのに。
そう思ってたんだ。本当に。本人に会うまで。
「その仕事。日給おいくらほど貰えるのでしょうか?」
いやいや、お前捕虜だから!まぁ結果的に保護したようなもんだけどさ?普通あの場面は反抗するとか生き延びて喜ぶとか、あるだろ?
ていうか最強騎士って女かよ!女はすぐ泣くから苦手なんだよな。俺。
「あの~着替えたいんですが何処かに着替えられる場所ありませんかね?」
確かにあのままじゃ目立つからな、仕方ねぇから待ってるけどよ?しかし遅ぇ!!溺れたんじゃねぇか?
「お待たせしました」
「本当に待ったぞ。まったく・・・・・・・」
「いやぁお風呂に浸かったのなんて久々で。ついつい長く浸かってしまいました。すみません」
「・・・・・・・いや。別に」
っっっぐああ!!いやいやいやいや?お前誰だよ!最早さっきと別人だよな?何処で入れ替わった?
その顔でこっち見んな!ってかそれ以上近寄んな!!
「で?お前の好みドストライクだったと?」
「言うな!!俺だって認めたくない!!」
女性にしてはスラリと背が高く健康的な肌、そして素朴なブラウンの髪。美しい目元に整った鼻筋。
た・し・か・に!俺の好きな顔だ!!だが、相手は敵の騎士だ!間違いがあってはいけないんだ!
「ハイト。押し付けられて怒ってるだろうね?あ。でもあれか、もしかしたら意外と楽しくやってるかもね?」
こいつは俺の悪友のササラと言う。
十年来の友人だ。それだけ付き合いが長くなってくると言葉に出さなくても大体のことは分かってくれるから楽でいいんだが、その分揶揄われる事も多いんだよなぁ。
「彼女。料理作るって言ってたんだろ?じゃあ彼女の手料理、一緒に食べさせてもらっているかもね?」
「ハッ!騎士だぞ?料理なんて上手く作れるのかよ?」
「食べてみたくないの?」
はぁ?何言ってやがる。そんなの食べ・・・・
「そろそろ様子。見に行くか」
すまん。正直言って手料理とか食べてみたいわ。
そもそもこの国の料理、美味くねぇんだよな。
もしかしたらティファの国では美味いもん沢山あるかもしれないじゃん?そりゃ食べてみたいだろ?
っつーか本当はティファが料理を作るって言った時、俺に作ってとか言いたかった実は。
でも、ヨシュアの馬鹿がティファを馬鹿にする様な事言いやがるから言いづらくなっちまったんだよ。あの馬鹿が。
皆んな絶対、あの瞬間期待してたのに。
とか思ってたらヨシュアから伝達が届いた。
"ハイトがティファに篭絡された"
アハハハハんな馬鹿な。・・・とりあえず、すぐ行こう。
着いてティファと話してみたら、やっぱり何もなさそうじゃねぇか、あの馬鹿。余計な心配させやがって。いや、だから、敵国の騎士だからだぞ?そういう意味での心配だ。
「ティファ昼飯はどうする?」
「私は厨房に用意してあるので、気にせず食べて来て下さい」
「そういや最初そんな事言ってたな?余分にないのか?」
やっぱり自分で作ってるんだな。ん?でもこの流れだとやっぱりハイトも一緒に食べてんじゃね?アイツ出て行かなかったし。
「え?まさか、食べていくつもりなんですか?」
「え?駄目なのか?」
断じて、断じてこんな事で俺はショックを受けていない!!受けていないぞ!
「別に、いいですけど。美味しくなくても知りませんよ?」
ぐっ!!!俺は、決してこんな事で、喜んでなど・・。
「あ。ティファ・・・・」
「よーう!ご苦労さん!」
お前。やっぱりティファの飯食ってたな。
そしてその顔を見た限り、絶対美味いんだろう?ずるいぞ!!独り占めしやがって!!
まぁでも俺もティファをハイトに押し付けた手前あまり強くも言えねぇな。
と、いうかそんな事より、目の前で料理を作るティファの動きがなんというか、もうプロにしか見えないんだが?
しかも、出来上がった料理が、見た事もない料理ばかりなんだが?
でも、とても、いい香りだ。
「うまそうだなぁ!頂きます」
とりあえずキッシュとか言ってた卵料理から食べてみる事にした。どんな味がするか気になってたんだよな。
一口食べて驚いた。とても濃厚なのに、くどくなくてチーズの塩分が、またいいアクセントになってるんだ。こんな卵料理食べた事ない。
隣のパスタは程よく酸味があるのにコクもあってこちらも食べ応えがある。合わせて食べると丁度良い。
これは、ハイトが必死に隠して独り占めするのも分かる。
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