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第二章
ギャドはササラに説教したい
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「で?犯人の目星は付いたのか?」
「ギャド。私は死の淵から生還したばかりなんだが?もう少しゆっくり休ませてくれないか?」
いや、充分休んだだろ?寧ろ一生分の休みを、お前は今回使い果たした。後は働くのみだぞ?良かったな?一生働き口には困らない。
「デズロ様を騙して飛び込んで死にそうになってまで確認したかった事があったんだろ?それで?何が分かった?」
「・・・・お前、あの石を持って帰って来た時、それをジョーイに見せたと言っていたな?」
「ああ。一応危ない物かも知れないからな。まぁでも初めて見る物だったし石そのものは魔力も何もないみたいだったから・・・・・ん?待てよ?」
俺だって見た事もない石を不用心にそのまま人に渡したりなんてしないんだ。大体調べてもらってから安全な物を持ち帰る。あんな石が危険な場所と繋がる門を開くなんて誰もわかる筈ねぇと決めつけてた。でもよ?じゃあなんで、ジョーイに渡した時は発動しなかったんだよ。
「石を、途中ですり替えられた可能性がある」
「は?何の為に?」
いや。俺分かったぞ。
もしかして、そう言う事か?
「まさか。最初からお前を嵌めるのが目的で?」
「恐らく。お前があの石を私に渡すと勘違いしたんだろうな?実際お前はよく分からないものを私に持ってくる事が多い」
嘘だろ?それで俺は何も知らずそれをセラに渡しちまったって?最悪だ。
「その石が何処に繋がっているかも、恐らく知っていたんだろうな?確実に私かデズロ様を仕留めるつもりだったんだろう」
ふざけんなよ。
セラが奇跡的に助かったのも偶々ゴルドが中に居たからだ。竜の体内からは魔力が吸い取られない。その竜と接触していたセラはそのお陰で、生気を吸われずに済んだと聞いたぜ?それに、あのタイミングでティファ達が中に入らなかったら・・・・。
「繋がった先では魔法は殆ど意味を成さなかった。全てあの空間に吸収されてしまうんだ。それも、全て計算した上での犯行。まさか自分の部下に殺されかけるとはね?」
お前笑ってるけどな?はぁ。
寝てたら寝てたでハラハラしたが、起きたらそれはそれで心配だ。コイツこう見えて熱くなり易いタイプだからな。
「それで、どうするんだ?」
「アイツは私とデズロ様を殺す事に失敗した。次に狙われるのは、恐らくティファかエリスだ」
「・・・・は?なんだそれ?ティファはともかく、なんでエリス?」
ヤバイな?俺の頭は既に容量を突破しそうな勢いだぜ?
分かりやすく頼む。
「私達に復讐する目的かな?エリスはジョーイに気に入られていたんだが、彼女が嫌がっていたから私が手を付けてジョーイを遠ざけた。そうでもしないと諦めなさそうだったからな。アイツは一度執着すると中々諦められない性格なんだ」
・・・・・おい。お前今なんつった?
空耳か?空耳だよな?そうだって言ってくれ!頼む!
「無理矢理ではないよ?ちゃんと同意のもと・・・・」
「ざっっけんな!!おまっ!エリスが幾つだか知ってんのか?知ってて?」
「ギャド。お前、いい歳して。どんだけピュアなの?気持ち悪い」
お前にそんな事言われたかねぇよ!!し、信じらんねぇ!
俺はお前を軽蔑するぞ!そんな子に育てた覚えはない!俺年下だけども!!
「お前しっかりしてる様に見えて、そうでもねぇよな?手段を選べよ。もっとまともな方法あっただろ?」
「そうだね。私も少し後悔している。まだまだ精神的に未熟だったみたいだな」
お前が精神的に未熟だったなら俺の精神年齢は10歳ぐらいか?いや、流石にもう少し上でありたい。
「デズロ様はこの事を?」
「知らないが、勘付いているだろうな?私が起きてすぐ、ジョーイが姿を消した。父親が倒れて実家に帰ったそうだ。デズロ様が気付かないと思うか?」
気づくわな?
あのおっさんアレで中々周りをよく観察している。
少しの変化を見逃さないんだよ。きっと薄々内部の犯行だと気付いてた可能性があるな。
「それに、ティファもエリスも強力な魔力を持っている。ティファはデズロ様の血を引いているから、ティファも狙われるだろうね。ジョーイは人の魔力を奪うことが出来るんだ」
それは厄介だな?まぁ俺には通用しないがな?
・・・・ん?ちょっと待て?血を引いている?
「すまんササラ。俺の聞き間違いか?今ティファがデズロ様の血を引いてるとか聞こえたけど?」
「ああ?ギャドはまだ知らされてなかったか。そうだよ。ティファはデズロ様の実の娘だ」
・・・・・いや、嘘だと言いたいが、確かにそう言われて納得出来る部分がある故に、俺否定できねぇよ。
え?マジか?
「でもよ?ティファにはちゃんと両親がいなかったか?」
「デズロ様の弟夫妻がティファを育てたんだよ。ティファの母親はティファが生まれてすぐ亡くなっている。赤ん坊のティファをこちらに連れて来ることが出来なかったんだ。ティファがデズロ様を助けたのは本当に偶然だったらしいが、デズロ様はすぐに自分の娘だとわかったらしい」
じゃあ、ティファは何も知らずに実の父親の下で暮らしてんのかよ。でも、なんでだよ。
「あれか?あの、とっちゃん坊やキャラが恥ずかしくて今更父親だと名乗り出る事ができなくなったのか?」
「ギャド達の、その何事も面白い方向に向かう思考。私はとても羨ましいと常々思っているよ?それ天然だよね?」
ああ?だからお前が複雑に考え過ぎてんじゃねぇか?
犯人がわかってんならサッサと取っ捕まえて全部吐かせた上独房に突っ込んで終了だ!
俺達は宿舎でティファの作った美味い飯でも食ってゆっくり休めばまたいつも通りの朝が来る。
お前はそこで自分の軽率な行いの数々を反省しておけよ?
俺も人の事は全く言えないがな!!はは!以上!
「ギャド。私は死の淵から生還したばかりなんだが?もう少しゆっくり休ませてくれないか?」
いや、充分休んだだろ?寧ろ一生分の休みを、お前は今回使い果たした。後は働くのみだぞ?良かったな?一生働き口には困らない。
「デズロ様を騙して飛び込んで死にそうになってまで確認したかった事があったんだろ?それで?何が分かった?」
「・・・・お前、あの石を持って帰って来た時、それをジョーイに見せたと言っていたな?」
「ああ。一応危ない物かも知れないからな。まぁでも初めて見る物だったし石そのものは魔力も何もないみたいだったから・・・・・ん?待てよ?」
俺だって見た事もない石を不用心にそのまま人に渡したりなんてしないんだ。大体調べてもらってから安全な物を持ち帰る。あんな石が危険な場所と繋がる門を開くなんて誰もわかる筈ねぇと決めつけてた。でもよ?じゃあなんで、ジョーイに渡した時は発動しなかったんだよ。
「石を、途中ですり替えられた可能性がある」
「は?何の為に?」
いや。俺分かったぞ。
もしかして、そう言う事か?
「まさか。最初からお前を嵌めるのが目的で?」
「恐らく。お前があの石を私に渡すと勘違いしたんだろうな?実際お前はよく分からないものを私に持ってくる事が多い」
嘘だろ?それで俺は何も知らずそれをセラに渡しちまったって?最悪だ。
「その石が何処に繋がっているかも、恐らく知っていたんだろうな?確実に私かデズロ様を仕留めるつもりだったんだろう」
ふざけんなよ。
セラが奇跡的に助かったのも偶々ゴルドが中に居たからだ。竜の体内からは魔力が吸い取られない。その竜と接触していたセラはそのお陰で、生気を吸われずに済んだと聞いたぜ?それに、あのタイミングでティファ達が中に入らなかったら・・・・。
「繋がった先では魔法は殆ど意味を成さなかった。全てあの空間に吸収されてしまうんだ。それも、全て計算した上での犯行。まさか自分の部下に殺されかけるとはね?」
お前笑ってるけどな?はぁ。
寝てたら寝てたでハラハラしたが、起きたらそれはそれで心配だ。コイツこう見えて熱くなり易いタイプだからな。
「それで、どうするんだ?」
「アイツは私とデズロ様を殺す事に失敗した。次に狙われるのは、恐らくティファかエリスだ」
「・・・・は?なんだそれ?ティファはともかく、なんでエリス?」
ヤバイな?俺の頭は既に容量を突破しそうな勢いだぜ?
分かりやすく頼む。
「私達に復讐する目的かな?エリスはジョーイに気に入られていたんだが、彼女が嫌がっていたから私が手を付けてジョーイを遠ざけた。そうでもしないと諦めなさそうだったからな。アイツは一度執着すると中々諦められない性格なんだ」
・・・・・おい。お前今なんつった?
空耳か?空耳だよな?そうだって言ってくれ!頼む!
「無理矢理ではないよ?ちゃんと同意のもと・・・・」
「ざっっけんな!!おまっ!エリスが幾つだか知ってんのか?知ってて?」
「ギャド。お前、いい歳して。どんだけピュアなの?気持ち悪い」
お前にそんな事言われたかねぇよ!!し、信じらんねぇ!
俺はお前を軽蔑するぞ!そんな子に育てた覚えはない!俺年下だけども!!
「お前しっかりしてる様に見えて、そうでもねぇよな?手段を選べよ。もっとまともな方法あっただろ?」
「そうだね。私も少し後悔している。まだまだ精神的に未熟だったみたいだな」
お前が精神的に未熟だったなら俺の精神年齢は10歳ぐらいか?いや、流石にもう少し上でありたい。
「デズロ様はこの事を?」
「知らないが、勘付いているだろうな?私が起きてすぐ、ジョーイが姿を消した。父親が倒れて実家に帰ったそうだ。デズロ様が気付かないと思うか?」
気づくわな?
あのおっさんアレで中々周りをよく観察している。
少しの変化を見逃さないんだよ。きっと薄々内部の犯行だと気付いてた可能性があるな。
「それに、ティファもエリスも強力な魔力を持っている。ティファはデズロ様の血を引いているから、ティファも狙われるだろうね。ジョーイは人の魔力を奪うことが出来るんだ」
それは厄介だな?まぁ俺には通用しないがな?
・・・・ん?ちょっと待て?血を引いている?
「すまんササラ。俺の聞き間違いか?今ティファがデズロ様の血を引いてるとか聞こえたけど?」
「ああ?ギャドはまだ知らされてなかったか。そうだよ。ティファはデズロ様の実の娘だ」
・・・・・いや、嘘だと言いたいが、確かにそう言われて納得出来る部分がある故に、俺否定できねぇよ。
え?マジか?
「でもよ?ティファにはちゃんと両親がいなかったか?」
「デズロ様の弟夫妻がティファを育てたんだよ。ティファの母親はティファが生まれてすぐ亡くなっている。赤ん坊のティファをこちらに連れて来ることが出来なかったんだ。ティファがデズロ様を助けたのは本当に偶然だったらしいが、デズロ様はすぐに自分の娘だとわかったらしい」
じゃあ、ティファは何も知らずに実の父親の下で暮らしてんのかよ。でも、なんでだよ。
「あれか?あの、とっちゃん坊やキャラが恥ずかしくて今更父親だと名乗り出る事ができなくなったのか?」
「ギャド達の、その何事も面白い方向に向かう思考。私はとても羨ましいと常々思っているよ?それ天然だよね?」
ああ?だからお前が複雑に考え過ぎてんじゃねぇか?
犯人がわかってんならサッサと取っ捕まえて全部吐かせた上独房に突っ込んで終了だ!
俺達は宿舎でティファの作った美味い飯でも食ってゆっくり休めばまたいつも通りの朝が来る。
お前はそこで自分の軽率な行いの数々を反省しておけよ?
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※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
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