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パックイベント3
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「……ちっとも本気にしてくれないなあ」
「え、パックさん。何か言いました?」
「うん。やっぱり長期戦になりそうだな、って」
……長期戦?
なんか、話が噛み合ってないな。
まあ、良いか。
藪をつついたら余計なものまで出てきそうだったので、深く追求しないでグラタンを口に運ぶ。
隣でラドが「りっかおよめさんにするのは、ぼくなのに……」とほっぺたを膨らましていたけど、これもつついたら事故が起こりそうなので、敢えて聞かなかったふりをすることにした。
……今の私はとりあえず、ルートさんの変貌だけで色々お腹いっぱいなんです。仕方ない、仕方ない。
「……それより、リッカちゃん。魔ガマガエルが、そろそろ繁殖シーズンだけど、山まで一緒につかまえに行かない? 僕、穴場の場所知ってるんだ」
「え、行きたい、行きたいです! ちょうどもらった冷凍物も切れそうになってたんで、是非!!」
パックさんから切り出された話題に一気にテンションが縛上げになった。
生きた魔ガマガエルは、コカトリスの健やかな生育に重要アイテム。正直、まだかまだかと待ち侘びていた機会だ。これを逃すわけには行かない。
「それじゃあ、次の休日、牧場仕事終わった辺りに迎えに来るね。汚れても良い服装で待ってて」
……また、セルドアになんか言われそうな気はするけど、こればっかりは仕方ない。全ては愛するコカトリスの為だ。
一層ふて腐れた表情になったラドの頭を撫でて宥めながら、しばらく昼はセルドアの好物責めをして機嫌をとらねばと一人気合いを入れたのだった。
「--うっわー。本当、うじゃうじゃいますねー。採り放題じゃないですか」
そしてやって来ました、約束当日。
ただいま、私リッカ、カエル嫌いなら卒倒しそうな光景を前にパックさんと共に網を構えております。
「え、パックさん。何か言いました?」
「うん。やっぱり長期戦になりそうだな、って」
……長期戦?
なんか、話が噛み合ってないな。
まあ、良いか。
藪をつついたら余計なものまで出てきそうだったので、深く追求しないでグラタンを口に運ぶ。
隣でラドが「りっかおよめさんにするのは、ぼくなのに……」とほっぺたを膨らましていたけど、これもつついたら事故が起こりそうなので、敢えて聞かなかったふりをすることにした。
……今の私はとりあえず、ルートさんの変貌だけで色々お腹いっぱいなんです。仕方ない、仕方ない。
「……それより、リッカちゃん。魔ガマガエルが、そろそろ繁殖シーズンだけど、山まで一緒につかまえに行かない? 僕、穴場の場所知ってるんだ」
「え、行きたい、行きたいです! ちょうどもらった冷凍物も切れそうになってたんで、是非!!」
パックさんから切り出された話題に一気にテンションが縛上げになった。
生きた魔ガマガエルは、コカトリスの健やかな生育に重要アイテム。正直、まだかまだかと待ち侘びていた機会だ。これを逃すわけには行かない。
「それじゃあ、次の休日、牧場仕事終わった辺りに迎えに来るね。汚れても良い服装で待ってて」
……また、セルドアになんか言われそうな気はするけど、こればっかりは仕方ない。全ては愛するコカトリスの為だ。
一層ふて腐れた表情になったラドの頭を撫でて宥めながら、しばらく昼はセルドアの好物責めをして機嫌をとらねばと一人気合いを入れたのだった。
「--うっわー。本当、うじゃうじゃいますねー。採り放題じゃないですか」
そしてやって来ました、約束当日。
ただいま、私リッカ、カエル嫌いなら卒倒しそうな光景を前にパックさんと共に網を構えております。
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