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セルドアイベント?1
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そう言ってセルドアが差し出した新聞には、ご機嫌に飛び回るラドと、その背中に白目でしがみつく私の写真。そして「国内三体目のドラゴンの目撃情報。背中の少女は一体何ものなのか!?」とデカデカと書かれた、見出しが。
「……結界の中ならば、外からは可視化できないようにしていたのですが、まさか未成熟のドラゴンが結界を破ることまでは想定しておらず、しくじりました……。帰還の際には万全に対策はしていたし、山の方ならば目撃者もそういないだろうと踏んでいたのですが、どうも運悪くこの時期にだけ咲くヤルシュの花に撮影に来ていたものがいたようで」
……わあ、本当だー。撮影者の取材文もばっちり載ってるー。
『ヤルシュの花は人が踏み入れないような高所に咲く為、遠距離用のカメラを持ち歩いていたのです。遠くで見たことのない形の鳥が飛んでるな、と思ってカメラを向けてみたら……まさかこんな光景が撮影できるなんて』……だって~☆ わあ、運が悪過ぎるー。
…………って、やばくないですか。これ。
「……あの、ドラゴンの卵の育成事業は最重要国家機密なんですよね。こ、これを見た王の反応は」
「ああ、そのことなら大丈夫です。王に報告したところ『イベントだろう。想定内だ。ドラゴンが無事育っているなら問題ない。……それより、とっくに準備は終わってるのだから、早くタープナを育てるように伝えておけ』と寛大におっしゃられて」
……そいや、王様、不作イベントがどうとか言ってたね。てか、バレるまでがラドのイベント?の範疇だったのか。なら、問題ない……わけがない!
「……どうしよう! 嘘ついてたこと、姉さんたちにバレる!」
よりによってセルドアの持って来た新聞は、我が家でとっていた新聞と同じだ。
つまり、今日の朝には、私がドラゴンに乗っていたことが、家族にはバレてる!?
「……結界の中ならば、外からは可視化できないようにしていたのですが、まさか未成熟のドラゴンが結界を破ることまでは想定しておらず、しくじりました……。帰還の際には万全に対策はしていたし、山の方ならば目撃者もそういないだろうと踏んでいたのですが、どうも運悪くこの時期にだけ咲くヤルシュの花に撮影に来ていたものがいたようで」
……わあ、本当だー。撮影者の取材文もばっちり載ってるー。
『ヤルシュの花は人が踏み入れないような高所に咲く為、遠距離用のカメラを持ち歩いていたのです。遠くで見たことのない形の鳥が飛んでるな、と思ってカメラを向けてみたら……まさかこんな光景が撮影できるなんて』……だって~☆ わあ、運が悪過ぎるー。
…………って、やばくないですか。これ。
「……あの、ドラゴンの卵の育成事業は最重要国家機密なんですよね。こ、これを見た王の反応は」
「ああ、そのことなら大丈夫です。王に報告したところ『イベントだろう。想定内だ。ドラゴンが無事育っているなら問題ない。……それより、とっくに準備は終わってるのだから、早くタープナを育てるように伝えておけ』と寛大におっしゃられて」
……そいや、王様、不作イベントがどうとか言ってたね。てか、バレるまでがラドのイベント?の範疇だったのか。なら、問題ない……わけがない!
「……どうしよう! 嘘ついてたこと、姉さんたちにバレる!」
よりによってセルドアの持って来た新聞は、我が家でとっていた新聞と同じだ。
つまり、今日の朝には、私がドラゴンに乗っていたことが、家族にはバレてる!?
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