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セルドアイベント?9
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……なんか、体よく誤魔化されたような気もしなくもないけど。
けど、今さら「亜空間に取り残される可能性はほぼほぼ0に近い」って言われたとしても、多分私はセルドアに引っ付く方選んじゃうんだろうなー……。ほぼほぼなくても、亜空間に取り残されたらと思ったらやっぱり怖いし。というか、もうセルドアに抱き着くのなんて、うっかりすっかり慣れちゃったし。
「……まあ、それはさておき、本題ですが」
じと目で見つめる私から視線を逸らしながら、セルドアは咳払いをすると、ちょっとびっくりするくらい真剣は眼差しを私に向けた。
「いつか貴女が自分から打ち明けてくれるまで黙っておくつもりでしたが……こうなった以上は聞かざるを得ません。リッカ。--貴女の憂いは何ですか?」
「っ」
「心優しい貴女が、家族の期待を裏切ることに罪悪感を抱いていることは知っています。それでも、自らの牧場を持つ望みを捨てられないで苦しんでいることも。……でも、それだけではないのでしょう? 貴女が何故家族に自らの本心を打ち明けられないのか。そこに問題の本質があると、私は思っています。その本当の理由を、私に教えてくださいますか?」
……何故、そこまでわかってしまうのだろう。
ハミルさんには僅かに隠していた本音の一端を晒してしまったけど、あの時セルドアは一緒にいなかったはずなのに。
「--わかりますよ。ずっと、貴女を見てましたから」
私の心を見透かしたように、セルドアは微笑む。
「貴女が大切で、どんな苦しみからも私が守ってあげたくて、ずっと見てましたからわかります。私はリッカのエキスパート(お兄ちゃん)ですからね」
……打ち明けていいのだろうか。
そもそも打ち明けて、信じてもらえるのだろうか。
私は別の世界から転生した記憶があって、この世界は前世の世界ではゲームだったようだなんて、そんな荒唐無稽な話。
けど、今さら「亜空間に取り残される可能性はほぼほぼ0に近い」って言われたとしても、多分私はセルドアに引っ付く方選んじゃうんだろうなー……。ほぼほぼなくても、亜空間に取り残されたらと思ったらやっぱり怖いし。というか、もうセルドアに抱き着くのなんて、うっかりすっかり慣れちゃったし。
「……まあ、それはさておき、本題ですが」
じと目で見つめる私から視線を逸らしながら、セルドアは咳払いをすると、ちょっとびっくりするくらい真剣は眼差しを私に向けた。
「いつか貴女が自分から打ち明けてくれるまで黙っておくつもりでしたが……こうなった以上は聞かざるを得ません。リッカ。--貴女の憂いは何ですか?」
「っ」
「心優しい貴女が、家族の期待を裏切ることに罪悪感を抱いていることは知っています。それでも、自らの牧場を持つ望みを捨てられないで苦しんでいることも。……でも、それだけではないのでしょう? 貴女が何故家族に自らの本心を打ち明けられないのか。そこに問題の本質があると、私は思っています。その本当の理由を、私に教えてくださいますか?」
……何故、そこまでわかってしまうのだろう。
ハミルさんには僅かに隠していた本音の一端を晒してしまったけど、あの時セルドアは一緒にいなかったはずなのに。
「--わかりますよ。ずっと、貴女を見てましたから」
私の心を見透かしたように、セルドアは微笑む。
「貴女が大切で、どんな苦しみからも私が守ってあげたくて、ずっと見てましたからわかります。私はリッカのエキスパート(お兄ちゃん)ですからね」
……打ち明けていいのだろうか。
そもそも打ち明けて、信じてもらえるのだろうか。
私は別の世界から転生した記憶があって、この世界は前世の世界ではゲームだったようだなんて、そんな荒唐無稽な話。
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