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連載2
再会1
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常人ならば生きて通ることはできないマーナアルハの森に遮られていることもあって、セーヌヴェットとルシトリアの国境の警備は甘いが、それでも王都に近づくにつれていくつもの検問所が設置されている。
「……この検問所も、既に機能していない」
しかしアシュリナの記憶の中にある検問所は、どれも無人で荒れ果てていて、既に廃墟と化していた。
「また盗賊か。……さすがにきりがないから、そろそろディアナが用意した気配消しの護符を使わせてもらうぞ。セーヌヴェット国内の状況を知るにはもう十分だろ」
盗賊の数も、物乞いの数も、ルシトリアとは比べものにならないくらい多い。
賢いヒースはうまく回避したが、幼い子どもがわざと馬車の前に飛び出して、治療費を強請ろうとする姿はあまりにも見てられなくて、つい可能な限りのお金を融通してしまった。だが、いちいちこちらのものを分け与えていたら王都に着く前にはすっからかんになってしまう。
兄様の言葉に頷いて、護符を取り付ける。
これで周りの人からは、この馬車の存在が認知できなくなる。その分事故が起こらないように、こちら側が一方的に気をつけないといけない為、馬車の進行速度は今までよりも遅くなった。
それを差し引いたとしても、いちいち乱入者に邪魔されるよりは、ずっと早く王都に到着することができるだろう。
途中宿がある町に到着したが、あまりにも治安か悪そうだった為、食料だけ調達して馬車で野宿することを選んだ。
セーヌヴェット国内の通貨よりも、ルシトリアの通貨の方が信用できるらしく、外貨を所有していることを喜ばれたが、食料を購入後、怪しげな男達に着けられて身包みをはがれそうになった。
兄様が剣で応対したら男達は蜘蛛の子を散らすように逃げて行ったが、もし私やシャルル王子だけで買い物に来てたらと思うとぞっとした。
「明日には王都に到着する距離まで来てるのに、この惨状とは……これじゃ王都の治安もたかがしれてるな」
馬車の中で調達したパンにかじりつきながら、兄様がため息を吐いたが、私は首を横に降った。
「多分王都内は、比べものにならないくらいに治安は良いと思う。……ルイス王は、自分の手が届く範囲のものは、表向きだけでも美しく整えられてなければ許せないような人だから」
「……この検問所も、既に機能していない」
しかしアシュリナの記憶の中にある検問所は、どれも無人で荒れ果てていて、既に廃墟と化していた。
「また盗賊か。……さすがにきりがないから、そろそろディアナが用意した気配消しの護符を使わせてもらうぞ。セーヌヴェット国内の状況を知るにはもう十分だろ」
盗賊の数も、物乞いの数も、ルシトリアとは比べものにならないくらい多い。
賢いヒースはうまく回避したが、幼い子どもがわざと馬車の前に飛び出して、治療費を強請ろうとする姿はあまりにも見てられなくて、つい可能な限りのお金を融通してしまった。だが、いちいちこちらのものを分け与えていたら王都に着く前にはすっからかんになってしまう。
兄様の言葉に頷いて、護符を取り付ける。
これで周りの人からは、この馬車の存在が認知できなくなる。その分事故が起こらないように、こちら側が一方的に気をつけないといけない為、馬車の進行速度は今までよりも遅くなった。
それを差し引いたとしても、いちいち乱入者に邪魔されるよりは、ずっと早く王都に到着することができるだろう。
途中宿がある町に到着したが、あまりにも治安か悪そうだった為、食料だけ調達して馬車で野宿することを選んだ。
セーヌヴェット国内の通貨よりも、ルシトリアの通貨の方が信用できるらしく、外貨を所有していることを喜ばれたが、食料を購入後、怪しげな男達に着けられて身包みをはがれそうになった。
兄様が剣で応対したら男達は蜘蛛の子を散らすように逃げて行ったが、もし私やシャルル王子だけで買い物に来てたらと思うとぞっとした。
「明日には王都に到着する距離まで来てるのに、この惨状とは……これじゃ王都の治安もたかがしれてるな」
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「多分王都内は、比べものにならないくらいに治安は良いと思う。……ルイス王は、自分の手が届く範囲のものは、表向きだけでも美しく整えられてなければ許せないような人だから」
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