161 / 225
連載2
対決11
しおりを挟む
「そんなに聖女になりたいのなら、信奉する神を変えればいいのに。トリアスを信じるのをやめたら、もしかしたら、あなたにも聖女の力が宿ったかもしれないよ?」
ユーリアが口から出る情報は、初めて聞くものばかりだ。
その真偽の見極めは後にして、今は少しでも多くの情報を引き出しておきたい。
敢えてユーリアを挑発するようにそう言い放つと、ユーリアはきっと私をにらみつけた。
「……勘違いしないでちょうだい。私は聖女なんて立場どうでもいいのよ。そんなものにならなくても、私には十分力があるもの」
「成長して飽和しきった【厄】を、自分で消し去ることもできないのに?」
「わざわざ消し去ったりしなくても、【器】さえ用意すれば、【厄】は勝手に消えてくれるわ。役立たずの【器】を道連れにしてね。生きていてもルイス陛下に何の利益ももたらさない役立たずの人間なんて掃いて捨てるほどいるのだから、減ったところで問題はないでしょう?」
「なら、どうして私を生かすの?」
私の問いかけに、ユーリアが苛立つのが見て取れた。
「だからそれはあなたが羽虫のように付き纏ってくるだろうから……」
「だとしても、私が再び転生して、あなたと対峙するだけの力を蓄えるまでにはずいぶん時間がかかるいはずだよね。さすがに子どものままじゃ、戦えないもの。わざわざ憎い私を生かし続けなければならない労力を考えたら、サクッと殺しちゃって、十数年後に転生した私を再び殺す方が楽なように思うけど」
正直に言えば、どこにどんな立場で転生するかわからないということを考えると、私をこの亜空間に閉じ込めるという考え方は合理的だとは思う。万が一敵対国の身分の高い立場に生まれたりしたら、今より明らかに倒しにくくなるし。
けれどそれを認めてしまえば話が終わっちゃうので、敢えて本心ではない考えを口にして、嘲笑を浮かべながらユーリアを煽る。
「ユーリア、あなたそんなに私のことを恐れてるの? 亜空間に監禁して、ずっと監視しないといけないくらいに」
「うぬぼれないで! 私があんたなんかを恐れるわけがないでしょう!」
怒りで顔を真っ赤にしながら、ユーリアは怒鳴った。
「全てはルイス陛下の為よ! ルイス陛下にそうするように頼まれたから、従っただけ! じゃなきゃ誰があんたなんか……」
ユーリアが口から出る情報は、初めて聞くものばかりだ。
その真偽の見極めは後にして、今は少しでも多くの情報を引き出しておきたい。
敢えてユーリアを挑発するようにそう言い放つと、ユーリアはきっと私をにらみつけた。
「……勘違いしないでちょうだい。私は聖女なんて立場どうでもいいのよ。そんなものにならなくても、私には十分力があるもの」
「成長して飽和しきった【厄】を、自分で消し去ることもできないのに?」
「わざわざ消し去ったりしなくても、【器】さえ用意すれば、【厄】は勝手に消えてくれるわ。役立たずの【器】を道連れにしてね。生きていてもルイス陛下に何の利益ももたらさない役立たずの人間なんて掃いて捨てるほどいるのだから、減ったところで問題はないでしょう?」
「なら、どうして私を生かすの?」
私の問いかけに、ユーリアが苛立つのが見て取れた。
「だからそれはあなたが羽虫のように付き纏ってくるだろうから……」
「だとしても、私が再び転生して、あなたと対峙するだけの力を蓄えるまでにはずいぶん時間がかかるいはずだよね。さすがに子どものままじゃ、戦えないもの。わざわざ憎い私を生かし続けなければならない労力を考えたら、サクッと殺しちゃって、十数年後に転生した私を再び殺す方が楽なように思うけど」
正直に言えば、どこにどんな立場で転生するかわからないということを考えると、私をこの亜空間に閉じ込めるという考え方は合理的だとは思う。万が一敵対国の身分の高い立場に生まれたりしたら、今より明らかに倒しにくくなるし。
けれどそれを認めてしまえば話が終わっちゃうので、敢えて本心ではない考えを口にして、嘲笑を浮かべながらユーリアを煽る。
「ユーリア、あなたそんなに私のことを恐れてるの? 亜空間に監禁して、ずっと監視しないといけないくらいに」
「うぬぼれないで! 私があんたなんかを恐れるわけがないでしょう!」
怒りで顔を真っ赤にしながら、ユーリアは怒鳴った。
「全てはルイス陛下の為よ! ルイス陛下にそうするように頼まれたから、従っただけ! じゃなきゃ誰があんたなんか……」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。