乙女ゲームの悪役令嬢に転生したら、ヒロインが鬼畜女装野郎だったので助けてください

空飛ぶひよこ

文字の大きさ
29 / 191
ルクレア・ボレアという女

逆ハーエンドを目指します10

しおりを挟む
 好感度0……なかなか低い好感度だが、想定の範囲内ではある。

 ゲームにおいて第一イベントにおける、選択肢は三択。
 それぞれ解答次第で、好感度0、5、10の上昇が想定される。恐らくディビットは最悪の選択肢を選んでしまったのだろう。

 しかし、それでもまだ十分取り返しはつく範囲である。逆ハーエンド必須の好感度は、私の想定では全キャラ70以上あればいい。
 一度くらいの選択ミスで達成できないほどの難関なエンドではない。第二イベント以降で巻き返しは十分可能だ。
 どうして第二イベントが発生しないのかは、疑問ではあるが、その辺も今後の対応次第でで何とかなるだろう。

 しかし、私の楽観的な考えは、続くキエラの言葉で覆される。

「――ダーザ・オーサム……好感度-30。……ルカ・ポアネス……好感度-20」

 ……ん?

 ……わっつ?

 あれ、キエラさん、今、なんて言いました?
 マイナスって……え? あれ?
 そんなのありえんの?

「……ご主人様……これは……」

「……どういうことだ、糞女」

 んな不機嫌そうに言われても知るか! こっちが聞きてぇわっ!
 どうやったら出会い早々こんなに嫌われんだよっ! 
 明らかに地雷っぽい選択肢選んでも好感度0なのにさっ!

「アルク・ティムシー……好感度50」

 ……と思ったら、今度は一人だけめっさ好感度上がってるぅぅぅっ! 
 え、好感度50って中盤以降の好感度じゃんっ! どうやったら第一イベントでそうなっちゃうの!? え、もう完全にアルク、デイビッドに惚れこんでんじゃん!
 なぜ、何ゆえ!?


「マシェル・メネガ……好感度0」

 ……うん、まぁこいつは、結局第一イベント発生してないしね。仕方な……

「……マシェル・メネガ……現段階ルクレア・ボレアに対する好感度10」

 ……ちょっと待てオイッ! 
 それ、全く今関係ないだろうっ! なんでディビットの眼ぇ覗き込んでんのに、傍で見てるだけの私の好感度までわかっちゃうの!?

「……なお、これは本魔法の展開前に、消費魔力削減の為マシェル・メネガを直接遠目で見て式を展開し、事前に読み取った情報です……不必要情報だった為、今回はサービスで公開させて頂きます……」

 野太い声のまんま、何地味に言い訳しとんじゃ、キエラ! てか消費魔力削減って……私の依頼がちでマシェルに関することかと思ってたんかい!

 ……てか、ちょっと待て。イベント乗っ取っちゃった結果、完全にマシェルに関してはヒロインポジ奪取してるじゃないか。しかも、好感度、選択肢中ではマックスの上昇!? え、私、マシェルルートに本気で入ってしまってんの!? フラグ立っちゃってんの!?

 ーー透けブラ見ちゃったからって、何嫌いな女相手に好感度あげてんだよ、あのむっつり眼鏡!

 それだけ言うと、キエラはゆっくりと顔を上げた。キエラの瞳の中の式が、虹彩が、徐々に元の形に戻っていく。

 ……え、情報これで終わり?

 状況を整理して今後の対策を考える為に好感度聞いた筈なのに、なぜか聞く前よりカオスな感じになっているんですが。
 デイビッドが舌打ちを一つ漏らしながら、私を睨む。

「……もう一度聞く。どういうことだ。糞女」

 だから、それ、こっちが聞きたいんですが。

「……ダーザ・オーサムとルカ・ポアネス、アルク・ティムシーに、あなた何してくれやがったんですか、ご主人様」

 ディビットは眉間に皺を寄せて暫し考え込む。

「……まず、そいつらがどんな奴だったかも覚えてねぇ」

 ……言ったのにっ! 私第二イベント説明するとき、ちゃんとキャラの特徴も事細かに説明したのにっ!
 こいつ、すっかり忘れてやがるっ!

「っだから、私がサーラム使って教科書燃やしたときに居合わせたちっちゃい子と、私がノムル使って制服土塗れにした時に居合わせた不良と、シルフィ使って強風で転ばせたときに居合わせたマッチョだっつーの……ですよっ! ご主人様っ!」

 

しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

【完結】溺愛?執着?転生悪役令嬢は皇太子から逃げ出したい~絶世の美女の悪役令嬢はオカメを被るが、独占しやすくて皇太子にとって好都合な模様~

うり北 うりこ@ざまされ2巻発売中
恋愛
 平安のお姫様が悪役令嬢イザベルへと転生した。平安の記憶を思い出したとき、彼女は絶望することになる。  絶世の美女と言われた切れ長の細い目、ふっくらとした頬、豊かな黒髪……いわゆるオカメ顔ではなくなり、目鼻立ちがハッキリとし、ふくよかな頬はなくなり、金の髪がうねるというオニのような見た目(西洋美女)になっていたからだ。  今世での絶世の美女でも、美意識は平安。どうにか、この顔を見られない方法をイザベルは考え……、それは『オカメ』を装備することだった。  オカメ狂の悪役令嬢イザベルと、  婚約解消をしたくない溺愛・執着・イザベル至上主義の皇太子ルイスのオカメラブコメディー。 ※執着溺愛皇太子と平安乙女のオカメな悪役令嬢とのラブコメです。 ※主人公のイザベルの思考と話す言葉の口調が違います。分かりにくかったら、すみません。 ※途中からダブルヒロインになります。 イラストはMasquer様に描いて頂きました。

転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎

水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。 もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。 振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!! え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!? でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!? と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう! 前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい! だからこっちに熱い眼差しを送らないで! 答えられないんです! これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。 または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。 小説家になろうでも投稿してます。 こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。

【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!

白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。 辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。 夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆  異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です) 《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆ 

ヒロインしか愛さないはずの公爵様が、なぜか悪女の私を手放さない

魚谷
恋愛
伯爵令嬢イザベラは多くの男性と浮名を流す悪女。 そんな彼女に公爵家当主のジークベルトとの縁談が持ち上がった。 ジークベルトと対面した瞬間、前世の記憶がよみがえり、この世界が乙女ゲームであることを自覚する。 イザベラは、主要攻略キャラのジークベルトの裏の顔を知ってしまったがために、冒頭で殺されてしまうモブキャラ。 ゲーム知識を頼りに、どうにか冒頭死を回避したイザベラは最弱魔法と言われる付与魔法と前世の知識を頼りに便利グッズを発明し、離婚にそなえて資金を確保する。 いよいよジークベルトが、乙女ゲームのヒロインと出会う。 離婚を切り出されることを待っていたイザベラだったが、ジークベルトは平然としていて。 「どうして俺がお前以外の女を愛さなければならないんだ?」 予想外の溺愛が始まってしまう! (世界の平和のためにも)ヒロインに惚れてください、公爵様!!

お人好しの悪役令嬢は悪役になりきれない

あーもんど
恋愛
ある日、悪役令嬢に憑依してしまった主人公。 困惑するものの、わりとすんなり状況を受け入れ、『必ず幸せになる!』と決意。 さあ、第二の人生の幕開けよ!────と意気込むものの、人生そう上手くいかず…… ────えっ?悪役令嬢って、家族と不仲だったの? ────ヒロインに『悪役になりきれ』って言われたけど、どうすれば……? などと悩みながらも、真っ向から人と向き合い、自分なりの道を模索していく。 そんな主人公に惹かれたのか、皆だんだん優しくなっていき……? ついには、主人公を溺愛するように! ────これは孤独だった悪役令嬢が家族に、攻略対象者に、ヒロインに愛されまくるお語。 ◆小説家になろう様にて、先行公開中◆

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~

夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」  弟のその言葉は、晴天の霹靂。  アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。  しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。  醤油が欲しい、うにが食べたい。  レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。  既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・? 小説家になろうにも掲載しています。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。

槙村まき
恋愛
 スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。  それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。  挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。  そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……! 第二章以降は、11時と23時に更新予定です。 他サイトにも掲載しています。 よろしくお願いします。 25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!

処理中です...