【漫画版公開中】転移先は女子大生の部屋でした‐ある日、美少女姫様とイケメン騎士様が転がり込んできたら‐

原案:トウキ汐・作画:猫倉ありす

文字の大きさ
16 / 56

【日常漫画付き】16歳②

しおりを挟む
「楽しかったわ~!!今日の晩御飯はお魚にしましょう!!!!」
「刺身…鯛めし…鯛茶漬けもいいですね…」
「…二人とも純粋に楽しんでくれたみたいで何よりです…」

 二人の脳内が別の意味で魚でいっぱいになったところで、お土産エリアへと移る。
 可愛いお菓子、壁一面に並べられた魚や動物のぬいぐるみ。
 ソフィアがある場所で立ち止まり、一点を見つめる。

「何か欲しいのあった?」

 知花がその視線を追う先にあったのは、ジンベイザメのジンちゃんを模したぬいぐるみ。
 しかもでかい。

「大きいわ…!」
「わぁ…私の身長と同じくらいある…」

 知花はそのジンベイザメのぬいぐるみを取ると、ソフィアへと渡す。
 案の定、抱き抱えるとソフィアの頭からひょっこりと、間抜けで可愛いジンベイザメの顔が見える。

「もふもふするわ…これと一緒に寝たい…」

 確かに伸縮性のある生地に少しひんやりとする表面、綿の具合ももっちりしていていい感じである。
 知花はくるりと後ろで待っているであろう人物を見る。
 その人物も、これには手を頭に当て、青い顔をしている。

「イケメンが、可愛いぬいぐるみを抱えている姿が見たいなぁ!!」
「…大人しく買うので、そんなお願いの仕方はやめてください」

 ソフィアからひょいっとジンちゃんを奪うと、脇に抱えたままレジへと向かう。
 その姿を見て、知花はくすくすと笑った。

「今日のヒューズは優しいわ!いつもだったら『いっぱい持ってるから駄目です』っていうのに!きっと知花のお願いの仕方が可愛かったからね!」
「いや…ソフィアちゃんの誕生日だからだと思う…」

 保護者が板につき過ぎているヒューズが、やがて会計を終え戻って来た。

「さぁ、帰りますよ。急いで帰らないと、私の腕が足りなくなります」
「待って、駅まで私が抱っこして持っていくわ!」
「落とさないでくださいよ?」

 ヒューズがソフィアにジンちゃんを手渡すと、顔を埋めるように抱きしめる。

「…二人ともありがとう…!今まで沢山の人にお祝いしてもらったけど、いつもパーティーばかりでつまらなかったの。だって、皆、挨拶はしてくれるけど、その後はずっと一人ぼっちだったから」

 ジンちゃんの顔の横から、ソフィアが顔を覗かせる。

「今日の為に選んでくれた服、見たことのない海の中、そして、貴方達といっぱい話せて笑い合えて、とても楽しかった。素敵な思い出になったわ…!ありがとう!」

 可憐な花が蕾から一気に咲き誇る。
 そんな笑顔を見た時、心さえも温かくなり自然と頬が緩むのだと知った。

 今日はソフィアの誕生日だが、知花も存分に楽しんだ。

(今、毎日がとっても楽しいのは、二人が居てくれてるお陰だ)

 最初はどうなるかと思った三人暮らしだけれど、大分板についてきたと思う。
 可愛くてちょっと小生意気なお姫様と、口数は少ないけれど意外と分かりやすい騎士様。

 今の自分はこんな日々がずっと続けばいいと思っている。

(だからこそー…)

「…また一緒に、来ようね!」

 いつか訪れるこの日々の終わりまで、この尊い日々を大事にしていくのだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回のおまけ漫画はハロウィンネタ


しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる

まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」 父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。 清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。 なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。 学校では誰もが憧れる高嶺の花。 家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。 しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。 「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」 秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。 彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。 「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」 これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。 完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。 『著者より』 もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...