異世界転生戦記!少女は能力を封印されて、異世界で勝ち上がっていく(仮)

naturalsoft

文字の大きさ
42 / 101
第3章:幼少期・剣魔大会編

どちらも勝利!

しおりを挟む
しばらく様子をうかがいながら、斬り結んでいると、後ろから魔法が飛んできた!

「ちっ!?」

アルデバランを狙った炎を後ろに飛んで避ける。そこにガイが突きの態勢で狙う!

「逃さない!秘技《赤突》!!!」

ガイの刀剣が赤く染まり、アルデバランに襲い掛かった。アルデバランは着地の瞬間を狙われ回避が出来ない!ガイの赤突《せきとつ》は、相手が喰らうと、出血が止まらなくなる状態異常を起こす。ヒールでは傷口が阻害され回復しないのだ。故に、傷口の場所によってはかなり危険な技といえる。

「ぐっ!」

アルデバランはまた上体を反らして、腕に赤突を受けた。ガイの剣はレイピアの様に細いため、腕を貫通したのだった。

「………勝負ありだ!俺の赤突の効果を知っているな?敗けを認めろ!命に関わるぞ!」

ガイは純粋に心配して忠告をしたが─

「まだ終わっていない!!!」

アルデバランの気合いはガイを驚かせた。そして腕の剣を抜こうとしたが………抜けない!?
アルデバランが筋肉に力を入れて、抜けなくしたのだ。無論、激痛が走り気合いで耐えているのだが!?

「バカな!?」

アルデバランの意外な行動に、ガイは硬直してしまった。それが致命的な隙となる!

「武技《一閃》!!!!」

片腕で剣を真横に薙ぎる。攻撃はガイの鎧の銅にまともに決まり、物理攻撃を緩和させる効果があっても、防ぎ切れず鎧を破壊し身体に剣の刃が食い込む!

「があぁぁぁぁあああああああ!!!!」

ガイは剣から手を放し、その場で膝を付く。アルデバランはトドメを刺そうと剣を振り上げるが、ガイのパートナーが魔法を放ちアルデバランを弾き飛ばした。

ここで両者とも距離が出来たため、お互いのパートナーがヒールを掛けて傷を回復させる。アルデバランは、片手をぶら下げたまま、すぐにガイに立ち向かい攻撃を加える!ガイは傷が深く立ち上がれない!?


「決める!武技《ソードチャージアタック》!!!」

片手ではあるが、突進のスピードの乗ったアルデバランのダッシュアタックがガイに当たる瞬間、ガイのパートナーが防御結界を張り防ぐ!

「まだだ!貫けーーーーーーー!!!」

アルデバランの気合いの一撃に、防御結界は砕けちりガイのパートナーは吹き飛ばされ、気を失った。

「はぁはぁ!今度こそトドメを!」

ダッシュアタックのため、ガイを素通りしてしまったために、弧を描き戻ってくるアルデバランに、ガイは片膝を付きながら迫るアルデバランを見据える。

「がはっ……はぁはぁ、これは対グラン戦に取って置きたかったんだがな……」

スーッと腕を伸ばし、手をピストルの形にしてアルデバランを狙う。

『何をする気だ?剣も離れた場所にある。魔法を使っても自分のチャージアタックなら弾き飛ばせる!』

アルデバランのチャージアタックは、空気の層を作り、多少の魔法なら弾き飛ばせるのだ。
このまま突っ込むアルデバランにガイの技が炸裂する!

「決めるぞ!ガーーーーイ!!!!!」
「舐めるなよ!?アルデバラン!!!!!」

「必殺《バーニング・アタック》!!!」
「秘奥技《レッドテイル・ニードル》!!!」


剣を使わないガイの指先から、赤い閃光が迸る!アルデバランの空気の壁を突き破り、アルデバランの身体を貫いた!闘気を指先から針として放つ近距離技で、毒、麻痺、出血の3つの状態異常を引き起こすガイ・キャンサーの奥の手であった。

「がっはっ!?」

アルデバランは倒れそうになるが、勢いのままガイに突進し、ガイを鎧ごと弾き飛ばした。

ドッン!ドンドン!

バウンドしながら吹き飛んだガイは完全に沈黙し、アルデバランもそのまま倒れた。


そして─


『試合終了ーーーーーーーーーーーー!!!!!アルデバラン選手のパートナーのみ立っているため、アルデバランペアの勝利でーーーーーーーす!!!!!』

そう、これはペア戦のためガイとアルデバランが引き分けでもパートナーが残っていれば勝ちなのだ。ガイのパートナーはガイを守る為に、先に倒れてしまっていた。故に最後まで残っていたアルデバランの勝利となったのだ。

最後まで勝ちを譲らなかった両者に惜しみない拍手と歓声が、いつまでも鳴り響いていたのだった。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「バトルばかりでネタが尽きました…………誰かネタ頂戴!」
щ(゜▽゜щ)

しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

『辺境伯一家の領地繁栄記』スキル育成記~最強双子、成長中~

鈴白理人
ファンタジー
ラザナキア王国の国民は【スキルツリー】という女神の加護を持つ。 そんな国の北に住むアクアオッジ辺境伯一家も例外ではなく、父は【掴みスキル】母は【育成スキル】の持ち主。 母のスキルのせいか、一家の子供たちは生まれたころから、派生スキルがポコポコ枝分かれし、スキルレベルもぐんぐん上がっていった。 双子で生まれた末っ子、兄のウィルフレッドの【精霊スキル】、妹のメリルの【魔法スキル】も例外なくレベルアップし、十五歳となった今、学園入学の秒読み段階を迎えていた── 前作→『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る

がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。 その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。 爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。 爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。 『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』 人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。 『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』 諸事情により不定期更新になります。 完結まで頑張る!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...