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第5章:邪神復活編

ついに………!?

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その後は獣人の選手が言った通り、同じエトワール王国の選手すら棄権するという事態に陥った。

「なんで棄権するんだよ~!」

同じ国の選手なんだから本気で戦おうよ!?どうしてこうなった!シオンはパートナーのレグルスに謝った。

「レグルス………ごめんね!」

レグルスはシオンを見て首を振った。

「シオンのせいじゃないよ。こんなの誰もわからないって!」

「でも!せっかくのレグルスが凄く強い所をみせれるチャンスなのに、申し訳なくて………」

シオンは涙目で俯いた。レグルスはそんなシオンを不覚にも可愛いな~と不謹慎な事を考えていたのは内緒にしておこう。

「気にするな。それに、決勝戦では絶対に死力を尽くす戦いになるからな!」

シオンは、ハッとなってレグルスを見た。

「俺達の親友は棄権してくれるタマか?」

シオンは満面の笑みで答えた。

「ううん!絶対にしない!」

こうしてシオン達は決勝戦まで不戦勝で勝ち進んだ。そして準々決勝でカレン・カウスペア対スピカ・アイギスペアがぶるかるのだった。

「決着を付けましょう!」
「無論じゃ!シオンと決勝戦で戦うのは妾達じゃ!」

バチバチッ!

両者の火花が飛び散る!そしてそれぞれが構えて準備した。
ゴングが鳴ると、カレンとスピカが飛び出した!

「最初から全力でいくわ!スキル【最強の剣】発動!そして!秘技 《剣王覇軍》!!!!」

スピカの最強クラスの威力のある技がカレンを襲った!スピカの剣先から膨大な闘気のビームが放たれた!

「溜めなしでじゃと!?」

カレンも速攻で噛まそうと、飛び掛かったがスピカの方が上手であった!

「舐めるな!全力じゃ!絶技 《神威》!!!」

これはカレンの奥の手であった。まさか、神気を纏い闘気の数倍の攻撃力と防御力を身に付ける裏技である。いや!?攻撃力10倍のスキルを使っているスピカの攻撃を防ぐにはこれくらいしないと、流石のカレンでも防ぐ事が出来ないと瞬時に判断した。

カレンは神威で纏った神気を使い、スピカの超特大のレーザーを受け止めた。

「ぐぐぐっ!人間がここまでの威力の技を放つ………とは!?」

カレンとスピカはしばらく力比べをしていたが、最後はカレンが空の方にスピカの技を反らした。

「はぁはぁ!」
「はぁはぁ、何とか耐えてやったわ!」

二人共に息を乱していた。スピカの【最強の剣】は酷く体力を使う。カレンも身体を暖める前に急に力を使ったため体力の消耗が激しかった。

「勝負はこれからじゃ………」

カレンが言い切る前に【アイギナ】が側面から飛び掛かっていた。

「いや?これで終わりだーーーーーーーーー!!!!!!秘技 《飛燕疾風脚》!!!!」

スピードに特化したアイギナの特攻にカレンは完全に反応が遅れた。そして右側に付いているクリスタルに渾身の蹴りを喰らわせ、カレンを蹴り飛ばした!

「がっは!?」

バッリーーーン!!!!!!

『クリスタルブレイクです!スピカ選手の超特大攻撃を防いだ所までは素晴らしかったですが、一瞬の隙を付いてアイギス選手がクリスタルブレイクです!!!』

アイギナの事はシオン達しか知らないので、アナウンスではアイギスで呼ばれる。スピカ達は最強のカレンの撃破に成功し、カウスも善戦はしたが、接近戦のエキスパートの二人の猛攻に耐えられず敗北した。

「これでシオンと………お兄様と戦えるわ!」

まだ決勝戦ではないが、すでにスピカの目は決勝戦を見ていた。

「カウス………すまぬ……」

珍しく落ち込んでいるカレンだった。神気を使えば勝てる。そんな満身がカレンにあり油断を誘ってしまったのが敗因であった。

「いいえ、私もカレンさんをフォロー出来なかったのが悪かったのです。次に生かしましょう!」

二人は肩を抱きながら退場していくのだった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「次回、ついにシオンが………!?」




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