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ウケるw
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王妃と公爵夫人が盛り上がる中、ライト王子だけはブスッとしていた。
『クソ、まさかお母様があんなに喜ぶとは。これではシオンに対する嫌がらせで持ってきた土産物を渡す事ができなくなってしまったな』
ライトは気分を変える為に、シオンの作品を見て回った。
『本当にどんな原理で絵が飛びて見えるんだ?』
浮かんでいる部分を触ろうとしても、額縁に入っている絵に触れるだけである。
そうしていると母である王妃に呼ばれるのだった。
「ライト、あなたシオン令嬢にお詫びの品を持ってきていたでしょう。今、渡しなさい」
!?
ヤバい!どうすれば!?
いや、下手に渡すのを渋ればもっと怪しまれるだろう。最悪、用意したヤツのせいにすればいいか。
ライトはシオンの側に行くと、片手に持っていた正方形の箱を渡した。
「…………この間はすまなかった」
「ライト!そこは大変申し訳ありませんでした!でしょう!」
慌てて王妃様はライトの頭に手をやり頭を下げた。
「いえ、別に気にしてませんよ。それより、これで前回の件はお互いに終わりにしましょう」
カタンッ
???
普通は貰ったプレゼントをその場で開けたりはしないのだが、中身が動いた気がしたシオンは開ける事にした。
「………中身はなんですか?」
「別に……ただのお菓子だよ」
いや、あの顔は何か仕込んでいる顔だ。
流石に危害を加えるような事はしないと思うけど。
シオンは姿を消して頭の上にいるフィーネに念話で気を付けるよう指示を出すと、プレゼントの箱を開けた。
「はぇ?」
ゲロゲロ~
箱からカエルが飛び出してきた。飛び出したカエルはシオンの頭に飛び乗った。
『うぎゃーーーーーーーー!!!!!!』
同じシオンの頭にいたフィーネが悲鳴を上げた。姿を消すのも忘れて見えるようになったフィーネは涙目で部屋中を飛び回った。
「誰か取ってーーーーーー!!!!!」
動体視力の良いルークがフィーネを捕まえて、背中に張り付いていたカエルを払った。
「大丈夫か?」
「えぐっえぐっ!あ゛りがどう!!!」
カエルが苦手………も、あるが、フィーネの大きさだと、カエルでも十分に恐怖的な大きさの生物なのだ。
ここでシオンの母リーゼが般若の顔となり、地獄の底から響くような声を発した。
「…………ヨクモ、ヤッテクレタワネ」
フシューと息を吐き、ライトの頭を鷲掴みにした。
「コノママツブレタ、トマトニシテヤロウカ?」
ミシッと頭が軋む音がした。
「イダダダダ!!!!!」
ライトは母の王妃を見たが、王妃も怒りの顔をして睨んでいた。
「ライト!貴方はなんて事を仕出かしたの!誠心誠意で頭を下げなければならない所を………もう貴方は私の息子ではありません!死んで詫びなさい!」
母である王妃からも見捨てられた王子はこのまま死ぬしか道はなかった。
くっ……くく…………
?
振り返るとシオンがうずくまっていた。
「シオン!大丈夫!?」
ポイッと鷲掴んでいた王子を投げ捨てるとリーゼはシオンに近寄った。
「もう……ダメ…………」
!?
何か重大なダメージが?
「ウケるw!!!ぷっあっははははは!!!!!」
シオンは転げるように笑った。
「し、シオン?」
「い、一国の王子が!くくくっ、こんな下町の子供みたいな『イタズラ』をするなんて……あっはははは!!!!」
何かシオンのツボに入ったらしく大笑いするのだった。
『クソ、まさかお母様があんなに喜ぶとは。これではシオンに対する嫌がらせで持ってきた土産物を渡す事ができなくなってしまったな』
ライトは気分を変える為に、シオンの作品を見て回った。
『本当にどんな原理で絵が飛びて見えるんだ?』
浮かんでいる部分を触ろうとしても、額縁に入っている絵に触れるだけである。
そうしていると母である王妃に呼ばれるのだった。
「ライト、あなたシオン令嬢にお詫びの品を持ってきていたでしょう。今、渡しなさい」
!?
ヤバい!どうすれば!?
いや、下手に渡すのを渋ればもっと怪しまれるだろう。最悪、用意したヤツのせいにすればいいか。
ライトはシオンの側に行くと、片手に持っていた正方形の箱を渡した。
「…………この間はすまなかった」
「ライト!そこは大変申し訳ありませんでした!でしょう!」
慌てて王妃様はライトの頭に手をやり頭を下げた。
「いえ、別に気にしてませんよ。それより、これで前回の件はお互いに終わりにしましょう」
カタンッ
???
普通は貰ったプレゼントをその場で開けたりはしないのだが、中身が動いた気がしたシオンは開ける事にした。
「………中身はなんですか?」
「別に……ただのお菓子だよ」
いや、あの顔は何か仕込んでいる顔だ。
流石に危害を加えるような事はしないと思うけど。
シオンは姿を消して頭の上にいるフィーネに念話で気を付けるよう指示を出すと、プレゼントの箱を開けた。
「はぇ?」
ゲロゲロ~
箱からカエルが飛び出してきた。飛び出したカエルはシオンの頭に飛び乗った。
『うぎゃーーーーーーーー!!!!!!』
同じシオンの頭にいたフィーネが悲鳴を上げた。姿を消すのも忘れて見えるようになったフィーネは涙目で部屋中を飛び回った。
「誰か取ってーーーーーー!!!!!」
動体視力の良いルークがフィーネを捕まえて、背中に張り付いていたカエルを払った。
「大丈夫か?」
「えぐっえぐっ!あ゛りがどう!!!」
カエルが苦手………も、あるが、フィーネの大きさだと、カエルでも十分に恐怖的な大きさの生物なのだ。
ここでシオンの母リーゼが般若の顔となり、地獄の底から響くような声を発した。
「…………ヨクモ、ヤッテクレタワネ」
フシューと息を吐き、ライトの頭を鷲掴みにした。
「コノママツブレタ、トマトニシテヤロウカ?」
ミシッと頭が軋む音がした。
「イダダダダ!!!!!」
ライトは母の王妃を見たが、王妃も怒りの顔をして睨んでいた。
「ライト!貴方はなんて事を仕出かしたの!誠心誠意で頭を下げなければならない所を………もう貴方は私の息子ではありません!死んで詫びなさい!」
母である王妃からも見捨てられた王子はこのまま死ぬしか道はなかった。
くっ……くく…………
?
振り返るとシオンがうずくまっていた。
「シオン!大丈夫!?」
ポイッと鷲掴んでいた王子を投げ捨てるとリーゼはシオンに近寄った。
「もう……ダメ…………」
!?
何か重大なダメージが?
「ウケるw!!!ぷっあっははははは!!!!!」
シオンは転げるように笑った。
「し、シオン?」
「い、一国の王子が!くくくっ、こんな下町の子供みたいな『イタズラ』をするなんて……あっはははは!!!!」
何かシオンのツボに入ったらしく大笑いするのだった。
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