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「私は序列第一位、ライオット・リードを指名いたしますわ」
「……ありがたき幸せ」
第一王女であるマーガレットは予想通り、序列第一位のライオットを指名した。
ライオットは腰に挿していた剣を地面に置き、王女に近づく。そして、跪き、王女の手を取る。
「我、貴女の騎士とならん」
こくり、とマーガレットがうなずくのを見て、優しくマーガレットの手の甲にキスをする。すると、ライオットの手に薄い紋章――『花紋』が刻まれる。形はマーガレット。
今は式典――王女による、近衛の選考の最中である。近衛に選ばれたエリートたちを王宮に呼び、大臣や王の前で行う。そして、王女は全部で九人。王女たちは、全員『花』の名前が冠されている。
この国の王は伝統的に女性がやっている。今の王もそうだ。その娘や血縁者、九人の中から次の王を決める。
第一王女、マーガレット。優美で、国民の人気も高い。豊満なプロポーションに、鮮やかな金髪。おっとりとした性格で、魔法研究の第一人者。最近では新しい術式を開発し、魔法を更に発展させた。一番王の席に近いとも言われている。
「私は序列第二位、ジュガ・リヒトを指名するわ!」
「はっ! 必ずや期待に答えてみせましょう!」
第二王女、マリーゴールド。マーガレットと同じく金髪。マーガレットと同じ母を持ち、本当の姉妹。そして天才的軍師と呼ばれ、軍事のスペシャリストである。本人は戦闘は苦手なものの、彼女の出す指示は的確。敵国のロイト帝国に何度も辛酸を舐めさせている。
「私は序列第三位、アイル・クーリニヒを指名しよう」
「はっ、全力でお守りいたします」
第三王女、ヒナギク。母方が東洋の生まれで、東洋人の血が入っている。そのため、艷やかな黒髪にかんざしを指し、いつもドレスではなく、和服を着ている。東洋人からも受けが良く、外交の第一人者だ。彼女の巧みな話術や、思い切りの良い提案などにより、ほとんどの周辺諸国と揉めることがなく平和条約を結べている。
「……序列第四位、シャーデン・クルックス」
「……はい」
第四王女、アマリリス。彼女は薄紫色の髪をしており、メガネをかけている。内政担当で、国内の揉め事や、雑務などを正確にこなす。情報あるところに彼女ありと言われるほどの、情報通でもある。独自の部隊を持っているなんて噂も存在するが、その真偽はわからない。
「私は序列第五位のリヒト・レクナイン君にする! よろしくね?」
「は、はい! が、頑張ります!」
第五王女、アザレア。溌剌とした笑顔が特徴の王女。ゆるくカールのかかった栗色の髪を一つにまとめており、ドレスでなく動きやすそうな服を着ている。そんな彼女の分野は、農業などの、食料分野。国内の食料生産を預かる大事な役職である。彼女が担当してからは、一度も飢饉や不作の年は訪れていない。さらに、大規模な農業改革により、慢性的な問題であった食糧問題を解決した。
「あらあら、では私は序列第六位のレヒト・レクナインを指名するわ」
「はいっ! 兄様のように、精一杯務めさせていただきます!」
第六王女、エーデルワイス。白銀の髪を持ち、真っ白なドレスに身を包んでいる。物腰は穏やかで、王女の中でも一番話しやすいと言われている。そんな彼女の担当分野は教育。ここ数年で、国の識字率はうなぎのぼり。彼女も時々学校に顔を出し、自ら教壇に立つこともある。
「……私は序列九位、ルベル・ライヴァーを指名する!」
「……………………はい?」
「……ありがたき幸せ」
第一王女であるマーガレットは予想通り、序列第一位のライオットを指名した。
ライオットは腰に挿していた剣を地面に置き、王女に近づく。そして、跪き、王女の手を取る。
「我、貴女の騎士とならん」
こくり、とマーガレットがうなずくのを見て、優しくマーガレットの手の甲にキスをする。すると、ライオットの手に薄い紋章――『花紋』が刻まれる。形はマーガレット。
今は式典――王女による、近衛の選考の最中である。近衛に選ばれたエリートたちを王宮に呼び、大臣や王の前で行う。そして、王女は全部で九人。王女たちは、全員『花』の名前が冠されている。
この国の王は伝統的に女性がやっている。今の王もそうだ。その娘や血縁者、九人の中から次の王を決める。
第一王女、マーガレット。優美で、国民の人気も高い。豊満なプロポーションに、鮮やかな金髪。おっとりとした性格で、魔法研究の第一人者。最近では新しい術式を開発し、魔法を更に発展させた。一番王の席に近いとも言われている。
「私は序列第二位、ジュガ・リヒトを指名するわ!」
「はっ! 必ずや期待に答えてみせましょう!」
第二王女、マリーゴールド。マーガレットと同じく金髪。マーガレットと同じ母を持ち、本当の姉妹。そして天才的軍師と呼ばれ、軍事のスペシャリストである。本人は戦闘は苦手なものの、彼女の出す指示は的確。敵国のロイト帝国に何度も辛酸を舐めさせている。
「私は序列第三位、アイル・クーリニヒを指名しよう」
「はっ、全力でお守りいたします」
第三王女、ヒナギク。母方が東洋の生まれで、東洋人の血が入っている。そのため、艷やかな黒髪にかんざしを指し、いつもドレスではなく、和服を着ている。東洋人からも受けが良く、外交の第一人者だ。彼女の巧みな話術や、思い切りの良い提案などにより、ほとんどの周辺諸国と揉めることがなく平和条約を結べている。
「……序列第四位、シャーデン・クルックス」
「……はい」
第四王女、アマリリス。彼女は薄紫色の髪をしており、メガネをかけている。内政担当で、国内の揉め事や、雑務などを正確にこなす。情報あるところに彼女ありと言われるほどの、情報通でもある。独自の部隊を持っているなんて噂も存在するが、その真偽はわからない。
「私は序列第五位のリヒト・レクナイン君にする! よろしくね?」
「は、はい! が、頑張ります!」
第五王女、アザレア。溌剌とした笑顔が特徴の王女。ゆるくカールのかかった栗色の髪を一つにまとめており、ドレスでなく動きやすそうな服を着ている。そんな彼女の分野は、農業などの、食料分野。国内の食料生産を預かる大事な役職である。彼女が担当してからは、一度も飢饉や不作の年は訪れていない。さらに、大規模な農業改革により、慢性的な問題であった食糧問題を解決した。
「あらあら、では私は序列第六位のレヒト・レクナインを指名するわ」
「はいっ! 兄様のように、精一杯務めさせていただきます!」
第六王女、エーデルワイス。白銀の髪を持ち、真っ白なドレスに身を包んでいる。物腰は穏やかで、王女の中でも一番話しやすいと言われている。そんな彼女の担当分野は教育。ここ数年で、国の識字率はうなぎのぼり。彼女も時々学校に顔を出し、自ら教壇に立つこともある。
「……私は序列九位、ルベル・ライヴァーを指名する!」
「……………………はい?」
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