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生存競争
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ぬいぐるみモドキを蹂躙し、締め上げたところ、幾つかのことが判明した。
まず、この世界は大災害(世界人口の約95%が死亡する天変地異に加えて、異世界とつながってしまった事)
が起きてから、ざっと150年経った世界ということ。
異世界から来た化け物は不特定の無機物や生物を捕食し、その物の特性を体現し、敵対する全てを攻撃する。
通称、『現獣』
最近では進化というか、変形した事により、小型から大型のものまで様々であるという事。
そして化け物に対抗する超人的能力を持った戦士のような人々が現れた事。
で、だ。
このぬいぐるみに取り付いた、らしい
今さっきまで瀕死だったおっさんは、
霧山 羊 (キリヤマ ヨウ)と名乗った。
戦士の中でもなかなかに優秀らしいが大型の群れにフルボッコにされたらしい。
まるでバレーのボールの様に扱われたとか。
「少しは年上なんだから労ってくれよ」
初めて会う人間にそれを求めるのはかなり無理があると思うのだが。
「で、夢戦の力って何?なんか死ぬ前にぼやいてたけど。」
「死んでないっつうの。
夢戦の力ってのはこの荒廃した世界に溢れてるゴミやら、鉄くずをバラバラに分解して再構成する力だ。
言わば錬金術の等価交換みたいなもんだ。
魔法みたいなものもある。これらを使うのが我々『夢戦の戦士』だ。
大災害の後から出来る人間が増えてきて、そいつらは現獣に対抗できる唯一の存在。
ここまでは理解したか?」
「なるほど、その力ってのが俺たちに有ると言いたいわけだ?」
なんか手の甲に模様があるとか、名前に特徴があるとか、条件があるらしい。
「そ、だから戦士として協力して欲しい。その力育ててみたいんだよ。」
「私たちにメリットは?」
おっと、兎子からまさかの鋭い質問。
「衣食住。そして強さ。管理人に対して反逆出来る。どうだ?魅力的だろ?」
「管理人て?衣食住って?他に仲間はいるの?」
矢継ぎ早に飛ぶ質問に羊は平然と答える。
「衣食住はギルドと呼ばれる共同空間にある。我々って言ってる理由はそこにいる人間は100%夢戦の戦士だからだ。
ここからもそう遠くはないが………」
大人気漫画の龍玉を見つけるソナー的な物を覗くと無数の大小の光る点が。
「店の周りに敵がいるな。
仕方ねぇ、非常通路使うか。
俺の体はまだ死んでないから持ってってくれないか?
またドクターに怒られそうだが、マジで死ぬより十二分にマシだ。」
「「ドクター?」」
「ん、ああ、仲間の通称だよ。ドクター含め、仲間はそのギルドには数十人ほどがいるな。その中でリーダーがいるがそいつは後での紹介だ。」
ここまで言い切ってこちらを見据えて言い放った。
「管理人については長くなる。ざっくり言えば大災害の元凶にして、夢の管理者の事だ。」
「夢の……」「………管理者」
「そうだ。お前らの夢中界の生活を統率していた、そして、暴走し始めた。だが……!!」
キェァァァァァァ!!!
後ろからの咆哮に全員が身構えた。
「チッ、見つかったか。
とりあえず逃げるぞ」
店の奥に流れる様に移動する人形に付いて行き、死体もどきを引きずっていく。
「おい、ここの下開けろ。」
カーペット?
めくるとそこには床下への扉があり、
扉の先には手掘りのトンネルの様なものがあった。
まず、この世界は大災害(世界人口の約95%が死亡する天変地異に加えて、異世界とつながってしまった事)
が起きてから、ざっと150年経った世界ということ。
異世界から来た化け物は不特定の無機物や生物を捕食し、その物の特性を体現し、敵対する全てを攻撃する。
通称、『現獣』
最近では進化というか、変形した事により、小型から大型のものまで様々であるという事。
そして化け物に対抗する超人的能力を持った戦士のような人々が現れた事。
で、だ。
このぬいぐるみに取り付いた、らしい
今さっきまで瀕死だったおっさんは、
霧山 羊 (キリヤマ ヨウ)と名乗った。
戦士の中でもなかなかに優秀らしいが大型の群れにフルボッコにされたらしい。
まるでバレーのボールの様に扱われたとか。
「少しは年上なんだから労ってくれよ」
初めて会う人間にそれを求めるのはかなり無理があると思うのだが。
「で、夢戦の力って何?なんか死ぬ前にぼやいてたけど。」
「死んでないっつうの。
夢戦の力ってのはこの荒廃した世界に溢れてるゴミやら、鉄くずをバラバラに分解して再構成する力だ。
言わば錬金術の等価交換みたいなもんだ。
魔法みたいなものもある。これらを使うのが我々『夢戦の戦士』だ。
大災害の後から出来る人間が増えてきて、そいつらは現獣に対抗できる唯一の存在。
ここまでは理解したか?」
「なるほど、その力ってのが俺たちに有ると言いたいわけだ?」
なんか手の甲に模様があるとか、名前に特徴があるとか、条件があるらしい。
「そ、だから戦士として協力して欲しい。その力育ててみたいんだよ。」
「私たちにメリットは?」
おっと、兎子からまさかの鋭い質問。
「衣食住。そして強さ。管理人に対して反逆出来る。どうだ?魅力的だろ?」
「管理人て?衣食住って?他に仲間はいるの?」
矢継ぎ早に飛ぶ質問に羊は平然と答える。
「衣食住はギルドと呼ばれる共同空間にある。我々って言ってる理由はそこにいる人間は100%夢戦の戦士だからだ。
ここからもそう遠くはないが………」
大人気漫画の龍玉を見つけるソナー的な物を覗くと無数の大小の光る点が。
「店の周りに敵がいるな。
仕方ねぇ、非常通路使うか。
俺の体はまだ死んでないから持ってってくれないか?
またドクターに怒られそうだが、マジで死ぬより十二分にマシだ。」
「「ドクター?」」
「ん、ああ、仲間の通称だよ。ドクター含め、仲間はそのギルドには数十人ほどがいるな。その中でリーダーがいるがそいつは後での紹介だ。」
ここまで言い切ってこちらを見据えて言い放った。
「管理人については長くなる。ざっくり言えば大災害の元凶にして、夢の管理者の事だ。」
「夢の……」「………管理者」
「そうだ。お前らの夢中界の生活を統率していた、そして、暴走し始めた。だが……!!」
キェァァァァァァ!!!
後ろからの咆哮に全員が身構えた。
「チッ、見つかったか。
とりあえず逃げるぞ」
店の奥に流れる様に移動する人形に付いて行き、死体もどきを引きずっていく。
「おい、ここの下開けろ。」
カーペット?
めくるとそこには床下への扉があり、
扉の先には手掘りのトンネルの様なものがあった。
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