41才の中学二年生(改訂版)

sky-high

文字の大きさ
85 / 96
楽しい中2ライフ

もうすぐ1990年が終わる

しおりを挟む
離婚か…

オレがもし、真奈美と離婚したら、阿莉砂はどっちに付くんだろうか?

やっぱり真奈美に付くんだろうな…


あぁー、そんなのイヤだ!絶対に離婚しないぞ!



…いや、そもそもオレはこの先真奈美や阿莉砂に会うことが出来るのだろうか?

それすらも危うい。




一頻り話すと、沙織は眠ってしまった。

「寝ちゃったよ、おい」


「何か…どうしたらいいのやら」


「せっかくのクリスマスパーティーだというのに」


だからと言って、沙織を責めても仕方ない。


「それよか、来年早々には内海が転校するんだろ?じゃあ何かしてやらないとな」

何をするって言っても…沙織はクラスの皆と会話らしい会話をした事がないし、他の連中は協力してくれるだろうか。



頭の中で、あーでもない、こーでもないと考えながらビールを飲んでいた。


「智、お前もかなり飲むけど、大丈夫なのかよ?」


このぐらいの量なら、しょっちゅう会社の飲み会で飲んでるから問題無い。


「ん?あぁ、オレも実は少しだけど飲むんだ」


「そうなの?」


「飲めるからって、内海さんみたいに酔っ払わないでよね!」


「わかってるって!それよりも内海は三学期早々引っ越すんだろ?それって、二学期でサヨナラって事になるんじゃないのか?」


「あっ!じゃあ、皆とはもう会えないって事になるよね」


「でも、そんな事一言も言ってなかったし」


「佐伯が入院してるしな…」


さて、どうしたものか。

具体的な日にちが解ればいいんだが。


「何日に引っ越すのか、聞いてみよう」


「おい、内海起きろ!」

「ん…?」

沙織を揺すって起こした。


「まだ酔っ払ってるのか?」


「ん、いや大丈夫…私寝てたの?」

いつもの口調に戻っていた。

「飲みすぎだぞ。ところで、何日に引っ越す予定なんだ?」


「んと…1月の8日かな」

正月が終わってからか。


「お前、学校にはまだ言ってないんだろ?」


「うん…そうだけど」


「三学期って何日から始まるんだっけ?」


「7日からのはず」

口数の少なかった陽子が答えた。

「中山、お前スゲー顔真っ赤だぞ!大丈夫なのか?」

まさかコイツも酔っ払ってるのか?


「うん…少し気持ち悪いけど…」

「えっ、ちょっと陽子、大丈夫?」

唯が背中を摩った。

「うっ…何かダメかも…」

「うわーっ、ちょっと待て!おい、内海!コイツをトイレに連れてってやれ!」


「大丈夫、中山さん?」

沙織は陽子を抱きかかえながらトイレに連れてった。


「こんなところで吐かれたら大変だしな」


「ねぇ、さっき何言おうとしたの?」

「ん?」

「三学期が始まる日を聞いてたでしょ?」

「智、まさか内海のお別れ会やろうとしてるのか?」

そのまさかだ。


「7日から学校が始まるんだろ?初日は午前中で帰れるんだし、その後、内海のお別れ会やろうと思うんだけど、どうかな?」


せっかく仲良くなったんだ、ならばお別れ会ぐらい開いてやろう。


「私たちはいいけど、今日綾坂先生の家に行った人達はなんて言うか」


「んー、それは説明すればわかってくれるとおもうから問題無いと思うんだけど」


「そうかなぁ、だって内海は誰とも仲良くしてなかっただろ?おまけに急にお別れ会やるって言っても参加してくれるかどうか」


イザとなりゃ、あのバカ犬の力でも借りりゃいいんだ。


「参加してくれるって!」


そして沙織と陽子が戻ってきた。


「内海、7日はお前のお別れ会やるから、時間空けといてくれ」


「えっ!!いいよ、そんな事しなくても!だって、ほかの人たちとはそこまで仲良くないし…」


「いいから、いいから!オレに全て任せてくれ」


「気持ちは嬉しいけど…」


「大丈夫、なぁ皆」


「う、うん」

「そ、そうだね」

「これで皆とバイバイじゃ、あまりにも寂し過ぎるしな」



「…ありがと、皆。わかった、その日は空けておくね」


イマイチ、盛り上がりに欠けるクリスマスパーティーだったけど、沙織とも仲良くなれたし、やって良かったと思う。


さて、帰ったらポメ夫に土下座してでも頼み込んでみようっと。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

今更……助けてくれと……言われても……

#Daki-Makura
ファンタジー
出奔した息子から手紙が届いた…… 今更……助けてくれと……言われても……

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

「わざわざ始まるまでまたないで、今のうちに手を打ったってよくない?」

イチイ アキラ
恋愛
アスター公爵令嬢エステルは、夢をみる。それは先を映す夢。 ある日、夢をみた。 この国の未来を。 それをアルフレッド王太子に相談する。彼女を愛して止まない婚約者に。 彼は言う。 愛する君とぼくの国のためなら、未来を変えるのも仕方なくない?

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

処理中です...