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1984年、中3

オールナイトニッポン

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僕は今でも、努力や根性といった言葉がキライだ。

そりゃ、この先努力しなきゃならない事にも直面したし、気合いで乗り切らなきゃならない事もあった。

だけど、そんな事はやりたくない。

当時は何の為に努力して高校に入って、何をすればよいのか?目的が全く無かった。

だから、高校なんてどうでもいいと思ってた。


この頃はよく、深夜のラジオを聴いていた


毎週木曜日になると、ニッポン放送でビートたけしのオールナイトニッポンを聴いて、翌朝は寝不足で学校に行った…

いや、今思えば金曜日はほとんど休んでいたような気がするな。

この時間帯は、僕にとっては欠かせない程の重要なものだったし、面白かった。

ビートたけしのトークと、横で爆笑していた放送作家の高田文夫とのやり取りが、僕にとっては学校の授業よりも遥かに大事だったように思えて…

ハガキ職人と称される、リスナーが投稿するネタを番組で披露して、僕は夜中にゲラゲラと笑って、うるさい!って姉によく怒られてたっけ…

何度かネタを書いて投稿したが、採用される事はなかった。

そのほとんどが下ネタだったしね。

所詮、中学生が書く内容のネタだから、稚拙過ぎたんじゃないかと思う。

僕は深夜放送にのめり込み、爆笑して、そして翌日は寝坊して休む、その繰り返しだった。
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