仲村慶彦の憂鬱な日々 社会人編

sky-high

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どうやったら卒業できるか

ニートは去れ!

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宴が進むにつれ、話題はSNSがメインに。


【社会人で童貞なヤツ集まれ!】のサークルには現在、オレを含め7名の童貞が在籍。


我々4人は近場に住んでいたのでオフ会を開いた。

「そういやさ、最年長って、やっぱストライカーになるのかな?」

詳しい事はよく解らない。

弾丸の言う通り、最年長はストライカーなのか?

歳をごまかしてる可能性もあるし、余計な事は聞かないようにしている。

ちなみにオレは年齢を98才で登録している。

個人上保護法を遵守しているのだ。


他のヤツらもバカ正直に年齢を公表していない。

童貞で実年齢公表したら、恥ずかしいだろ。

「いや、私より上の方がいますよ」

「マジで?誰、誰?」

泡沫は自分の事は詮索するなと言いながらも、他人のプライバシーには興味津々かよ。


「確か…41とか言った気がします」

「41?」

「41で童貞って詰んでるじゃんww」


…詰んでる?

泡沫は言葉を選ばないのかよ。


他人の事をどうこう言える身分なのか?


何が【泡沫の夢】だ?

バッカじゃねーの!テメーみたいな童貞は夢なんか見るな、タコが!


まぁ、オレも童貞だけど…


…いや、待て!


せっかく来てくれたんだし、もう少し話してみよう。



それはそうと、41で童貞はかなりキツイぞ!誰なんだ一体?

「あの人ですよ。しょっちゅうハンドルネームを変える人です。今は【(^-^)】って顔文字の人です」

ストライカーは詳しいな。

そんなヤツいたっけ?

「あぁ~、アイツ?アイツ、あれで41なの?」

「え?弾丸知ってんの?」


どんなヤツだ?

「意味不明な写真載っけたり、いきなり話が飛ぶヤツいたじゃん?」

あ!あー、アイツか!

「いたいた!ありゃ、何もんだ一体wwマジおかしくね?」

そうか、アイツか!

アイツとは、サークルのメンバーなのだが、ワケのわからん風景や食欲を無くすようなラーメンやら、カレーやらの写真を載せ、チャットをしても的外れな事を言ってくる、少し変なヤツだ。

「終わってんな、アイツww41で童貞じゃ、もう一生童貞だよww」

オレらは確かにソイツの事をイジりながら話をしてるのは認めよう。

だが、泡沫の口調は気分を害する。


なんて言うか、生理的に無理だ!



帰ってくんないかな、コイツ。


「でも何で、ストライカーはアイツの年齢を知ってんの?」

弾丸が質問した。

「いや、実は私、あの人と個人的にやりとりしてまして…」

成る程。

「でも、話が全く合わないんですよね…正直、私も困ってまして」

…確かにあれじゃ話は合わないわな…

「ジョニー!アイツ、サークルから追っ払えよ」

追っ払えだと?

何様だ、オマエは!

「泡沫、さっきから人の事あーだこーだ言ってるけど、お前はどうなんだよ?自分の事何一つ言わねぇくせに、他人の事は知りたがるのか?」

「いーだろ別に。ここにいねぇんだから、何言っても構わねぇじゃねぇか!」


人を不快にさせる話し方だ!


「お前、トシいくつだ?それでも社会人かよ!
それとな、お前どう見ても社会人に見えねぇんだよ!
お前、ホントは働いてないんだろ?」


「ジョニー、止めなよ」

「そうですよ、せっかく集まったんですから」

弾丸とストライカーは仲裁に入るが、オレは止まらない!

ハッキリとした理由は無いが、キライになるのに理由はねぇ!

「だから、詮索すんなって言ったろ!言わなきゃいけないのかよ?働いてないと、サークルから出なきゃなんないのか、なぁ!」

「だったら、余計な事聞くな!」


コイツの一言一言がイチイチ癇に障る!



決めた!コイツをサークルから追い出そう!

「ジョニー、もういいから。泡沫もアツくなるなよ」

弾丸が宥めるが、オレは我慢の限界だ!


オレは問い詰めた。

「働いてんのか、働いてないのか?どっちだ!」

「ニートだよ、働いてねぇよ!」


ニートだぁ?


ふざけやがって!


「お前はサークル追放だ!」

「ニートだと?無職は消えろ!」

弾丸が後に続く。

「残念ながら、そういう事になりますね…」

ストライカーも同意してくれるとは!

オレは何があっても、この二人を生涯の友として誓おう!


ヨシ、決定だ。

「泡沫、ここは払わなくていいから今すぐ出てってくれ。
申し訳ないが、サークルは退会してもらう、いいな?」

ザマーみろ!ウハハハハハハ!

一生童貞守ってろバーカ!

「無職じゃいけねぇのかよ?何だ、お前らエラそーに!働かなきゃいけねぇのかよ?」

「泡沫さん、納税は国民の義務ですよ。ちゃんと国民年金とか納めてますか?」

さすがストライカー!年長者の言うことはスゴいね!

「うるせーっ!!」


顔を真っ赤にして泡沫は店を出た。


多分、あの様子じゃ納税してないなw

…これで良し!ギャハハハハ!

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