仲村慶彦の憂鬱な日々 社会人編

自分を変えるきっかけ

何だこの会社は？

また1週間の始まりだ。


転職の件を考えながら電車に乗った。


確かに会社の給料安い。

だが、あいつの言う会社はどんな会社なのかも知らないし、給料がいいと言うが、その分仕事も大変なのは誰でもわかる事だ。


今の会社に不満も無いし、無理して転職する必要もない。



しかし、野村の件で職場に影響を及ぼす事はないだろうか。


アイツがオレを辞めさせようとしてくるかもしれない。


それは困る。


そうなったら辞めざるを得ないのだが、その時に考えればいい。

それでいいじゃないか。


会社に着き席に座る。



いつもなら沙織は先に来ているハズなのに今日は見かけない。


「あの、高橋さんは今日休みですか？」


パイセン社員に聞いた。


「高橋さん？確か私用で遅れて出社するとか言ってたな」



私用か、それなら仕方ない。


オレは自分の仕事を取り掛かった。



10時を過ぎた頃、沙織が出勤してきた。


「ゴメン仲村くん！ちょっと用事で遅れちゃって」


「高橋さん、おはようございます。今日は有給でよかったんじゃないですか？」


「そんなワケにはいかないの。
あぁ、これやっててくれたの？助かるわ、ありがとう」


そりゃ、随分鍛えられたからな。


「そうそう、週末野村さんと会いましたよ」


「ウソっ！で、どうだったの？」


沙織は興味津々で聞いてきた。

「間一髪で妹を助けたけど、今後野村さんに嫌がらせされないか」


「何があったの？」


沙織に週末の出来事を話した。


「wwwお腹痛～ぃ！バカじゃないの、アイツ！」


「ですから今後、あの人が会社に来たら嫌がらせがあるんじゃないかと」


「それはないでしょう！もしそんな事したら、ワタシが黙ってない！」

沙織は胸を張っている。


…推定EかF…

沙織も中々大きいw


「ありがとうございます」


ガン見するのは止めよう。


「仲村くんは今まで通りでいいの。アイツが全部悪いの」


「でも逆恨みされそうで」


「大丈夫、あの人会社には来ないでしょ」


そう言えば、全く姿を見ない。


「確かに…言われてみれば、ずっと来てないですよね？」


「でしょ？来てもサボってばかりで仕事しないんだから」


「あの人が仕事してるのを1度も見た事が無いです」


オレたちがそんな事したら、ソッコーでクビだ。


「でしょ？」


何でこんな事が許されるんだ？


「今の社長が退いたら、あの人が社長…ですよね？」


「あっという間に倒産よ」



ロクに仕事もしないヤツが社長になったらどうなるか見てみたい気もするが。


…1年以内に倒産するだろう。


今さらだが、何故こんな会社に就職したんだ、オレは？