転生雑魚モンスター~我、チートのペットぞ?~

ポテチ牧場

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第一章

おっさんと親切な兎達

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その時、ぐぅっと俺の腹が鳴った。そういえば何も食べていなかったな…ゾラとミラに果実が採れそうな場所を聞くと、案内してくれる事になった。草花よりは甘そうな果実が良い、元人間だからそう思うのは仕方ない事だろう。

「果実の木は、森の少し奥にあるんだ。」
「なるほど…ん?この花は?」

群生している花があった。花の色が紅色というだけで見た目は完全に鈴蘭で、目を引く美しさだ。しかし匂いはハーブのようで、花なのかハーブなのかよく分からない。

「それはジルコニア草。怪我した時はそれを食べれば、ある程度の傷は治るよ。」
「ほう…(体力回復アイテムか)じゃあ、これは?」

ジルコニア草の隣に群生する、紫陽花が小さくなって葉の部分が増えたような草。匂いは少しツンとしていて薬品臭のようなものが強い。

「トランジ草は、解毒と解熱に効果があるの。」
「よく知ってるな。」

「常識だよ?」

しかし、草で体力や状態異常を回復出来るなんて本当にファンタジーだな。ここならいくら怪我や病気になっても草で治るんだから、良い世界…ではないか。俺は今、最弱モンスターのファンシアラビットなのだから、一撃食らっただけで即死もあり得る。草を使う前に死ぬんじゃないか?

どうせモンスターに生まれ変わるなら、神級とやらになってみたかった……一番良いのは人間だが。

「着いたぞアキラ!」
「おぉ、これは凄いな。」

赤、黄色、緑、桃色…どれだけの種類の果実があるんだ?色鮮やかさに食欲がそそられる、敏感になった鼻をくすぐる甘い香りがたまらない。どれを食べようか迷っていると、ミラがこの場にある果実の名前を全て教えてあげると言ってくれた。

「お兄ちゃんから聞いたけど、頭を打って記憶喪失なんだよね?それなら分からなくても無理は無いわ。」
「あー、おう。」

もう面倒だからそれで良いや。

「じゃあ、このピンクの果実は?」
「トロリア、その名の通りとろける食感と甘さで皆大好きなの。」

匂いは桃に近い。聞いた感じ、食感も熟れた桃に似ていそうだ。今日はこれともう一つ…そうだな、この赤いやつで。

「それはフェルル、シャクシャクしてて水分が多いかな。」

匂いは林檎に近いな。だが水分が多いのか…それなら梨に似ているのだろうか。それにしても、こんなに丁寧に色々教えてくれるとは親切な奴らだ。
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