異世界、肺だけ生活

魔万寿

文字の大きさ
53 / 83
第1ピース目

現実ターン〔5〕恥ずかしいから電気を消して……

しおりを挟む
・・・(眩しい…… ここはどこ…… )

「教授…… 今の魔方陣みたいなものはなんでしょうか…… 」

「肺が消えた時に似てるな…… ブワッと現れて、
 ピカッとなったな…… 」

「教授!バイタル安定しました」

「まさか!タエさん…… 聞こえますか?」

「はい…… 聞こえます…… 」

「奇跡だ…… お母さんをお呼びして」

「分かりました」

「タエさん、この光を目で追ってください」

……

「あの状態から…… 今日はもう遅いので明日詳しい検査をしますね」

「教授、お母さんを連れてきました」

「お母さん、タエさんが目を覚ましましたよ…… 診たところ、とても良好ですので明日詳しい検査をします」

「タエ…… タエ~…… 」

「お母さん…… ただいま」

「では、私達は部屋を離れますが、何かありましたらナースコールでお呼びください」

「ありがとうございました…… 」

「タエ、気分が悪いとかない?」

「うん……大丈夫だよ…… お母さん毎日毎日私の事で悲しませてごめんなさい……」

「何を言ってるの!子供はそんなこと考えなくていいの…… タエも別の世界で頑張ったんでしょ?」

「魔王を倒したよ…… スゴいでしょ!」

「スゴいよ…… スゴすぎるよ……」

「あとね…… ユキおばあちゃんにも会ったよ…… とても綺麗で優しい人だった」

「いいな~…… お母さんも会いたいな……」

「あっ! クマモンだ」

「とても親切な人が、タエの事を色々と教えてくれたのよ」

「現実の白…… 会いたい!」

「呼んでくるわね……」

「え…… 居るの?」

「タエの容態が急変してから、ずっと待ち続けてくれたのよ…… ついでに飲み物でも買ってくるわね」

「お母さん、ちょっと眩しいから電気を消しておいて……」

「分かったわ……」

……

ガチャ……

「白!?」

あ~…… 俺の肺のことかな?
初めまして…… 月明かりが綺麗だね……

「グスン…… グスン……」

これで涙を拭いて……

「このハンカチ、白の毛皮みたい…… プーンジュルジュルジュル」

肺なのに毛皮? 
俺の肺は面白いな……

「クスッ…… 白が居たところ触ってもいい?」

傷が生々しいよ?

「大丈夫…… 慣れてるから…… 」

分かったよ…… ここだよ……

「白…… 白…… 」

タエ!呼んだ!?
よかった~…… 無事に帰れたみたいだな!

「私、白のことが好き! 大好き!」

おぅ!俺も好きだよ。

「やっと伝えられた…… けど絶対意味が違う気がする……」

好きだって……

「そういうことにしてあげる…… また白に会えるかな?」

いつになるか分からないけど、タエをこの世界に招待するよ……
だから、リハビリ頑張って…… 
大人のボン!キュ!ボン!になってくれよな。

あと、現実の俺は一人で抱え込むから……
相談相手になってくれると嬉しいな。

「分かった…… 私、頑張るから……」

そうだ…… ミサンガある?

「え!ある…… どうして…… 」

付け加えてお願いしておいた……
仲間の証だからな……
もう俺たちは一人じゃないって言っただろう?

「白…… カッコつけ過ぎ……」

いつも通りだけどな?
あと、俺も頑張るからさ……
いつもの呪いをかけてくれないか。 

「クスッ…… そんな事をお願いする肺は白だけだよ……
嘘ついたら針千本飲ます……」

任せろ!! またな!!

……

俺の肺、カッコいいな……

「見た目はこんなだよ?」

蛇じゃん!
みんな楽しそうだね……

ガチャ……

「タエ、水なら飲んでもいいって…… あら、何見てるの?」

「向こうで撮った写真だよ」

「見せて…… 何も写ってないじゃないの」

「白さんと私の秘密なの」

白さんって俺のことか…… 
よろしくね、タエちゃん……

「白さん、退院祝いはケバブがいいな~……」

なぜケバブ?
よし、美味しいケバブ見つけとくよ!

続く……
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

アワセワザ! ~異世界乳幼女と父は、二人で強く生きていく~

eggy
ファンタジー
 もと魔狩人《まかりびと》ライナルトは大雪の中、乳飲み子を抱いて村に入った。  村では魔獣や獣に被害を受けることが多く、村人たちが生活と育児に協力する代わりとして、害獣狩りを依頼される。  ライナルトは村人たちの威力の低い攻撃魔法と協力して大剣を振るうことで、害獣狩りに挑む。  しかし年々増加、凶暴化してくる害獣に、低威力の魔法では対処しきれなくなってくる。  まだ赤ん坊の娘イェッタは何処からか降りてくる『知識』に従い、魔法の威力増加、複数合わせた使用法を工夫して、父親を援助しようと考えた。  幼い娘と父親が力を合わせて害獣や強敵に挑む、冒険ファンタジー。 「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

異世界ほのぼの牧場生活〜女神の加護でスローライフ始めました〜』

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業で心も体もすり減らしていた青年・悠翔(はると)。 日々の疲れを癒してくれていたのは、幼い頃から大好きだったゲーム『ほのぼの牧場ライフ』だけだった。 両親を早くに亡くし、年の離れた妹・ひなのを守りながら、限界寸前の生活を続けていたある日―― 「目を覚ますと、そこは……ゲームの中そっくりの世界だった!?」 女神様いわく、「疲れ果てたあなたに、癒しの世界を贈ります」とのこと。 目の前には、自分がかつて何百時間も遊んだ“あの牧場”が広がっていた。 作物を育て、動物たちと暮らし、時には村人の悩みを解決しながら、のんびりと過ごす毎日。 けれどもこの世界には、ゲームにはなかった“出会い”があった。 ――獣人の少女、恥ずかしがり屋の魔法使い、村の頼れるお姉さん。 誰かと心を通わせるたびに、はるとの日常は少しずつ色づいていく。 そして、残された妹・ひなのにも、ある“転機”が訪れようとしていた……。 ほっこり、のんびり、時々ドキドキ。 癒しと恋と成長の、異世界牧場スローライフ、始まります!

一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?

たまご
ファンタジー
 アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。  最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。  だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。  女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。  猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!! 「私はスローライフ希望なんですけど……」  この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。  表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...