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54.伝えられた神話
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一つ手を振り、馬車の窓という窓を閉め切り、さらに声を潜めた老人に二対の視線が集まる。人狼と言えば狼国の恥であり、他国に勘づかれぬ内に葬らなければならないお荷物のはずだ。
「蝶国と狼国、そして花国の神話は繋がっているということか?」
隣で弟が息を飲む音が聞こえた。シュバイツアーはご名答とクレイグを褒めたが、厳格な雰囲気は崩されぬままだった。
「まだ三国の境界が曖昧だった時代、後に蝶国の王となった男の心に宿った闇が形を得て魔物となった。脅威を滅しようと何人もが犠牲になった。それを受け立ち上がったのが後に狼国を築く王子でした。
王子は同道を志願した聖女の力を借り、討伐目前までこぎ着けた。しかし討伐の課程で闇に飲まれつづけた王子はついに理性を失い、狼の知略にはまり富と権力を得る代わりにその血筋に狼の呪いをかける契約をしてしまった。聖女は三人の賢者の力を借り、王子とその末子を助けようと人狼の覚醒のために条件を課すことに成功した。復活には呼び声を封じた石が必要である、と。聖女は己の心を分けた呼び声を人狼の手の届かない異界へと解き放った。神話において呼び声の正体は詳記されていませんが、一般書物では魔物の核を閉じ込めた魔封石も同じ名前で呼ばれています」
まだ夕闇には遠く、明かり取りの窓からは柔らかな光が差し込んでいる。音こそ聞こえないが、国境沿いの田園を走っているのだから小鳥のさえずりすら聞こえてきそうだった。そんな長閑な外とは対照的に馬車内は張り詰めた空気が落ちていた。
そうか。クレイグが探していた石は、呼び声は俊か。
不思議と驚きはなかった。魔物の核、つまり一番大切な物だ。
「教会が設立されたのは、居住区に跋扈する魔物達を屠る為だったのは知っていますね?」
二人の青年が頷く。
「魔物は王とも言える人狼の復活を望んだ。人々の闇を深くし瘴気を生み出そうと企むため、それを阻止する組織が必要だった。まぁ最近の教会は私利私欲に走り、役目を果たすことができていませんが。
先に成立した二国は教会を設立し、さらに異界への干渉を禁止した。後に人狼について書かれた書物も処分した。人狼を復活させ利用しようとする者が現れないように。
ただ有事の手引き書として各国一冊のみ、長が所有する書物だけが現存しています。周知されている神話は口伝で広がるに従って変化したものです。
後に聖女を輩出した土地において彼女を象徴として国が建ちました。その花国に対しても同じような対応を求めましたが、世代が交代しており新しい王は意義を解さず、密約の締結には至りませんでした。どうにか異国への干渉を禁忌とする事だけは賛同させましたが、第七王子によってそれは破られました」
水を打ったように静まりかえっていた。
「その手引き書を花国は有していないんだな。所有しているのは二国と、おそらくは教会か?」
アリアドが言わんとしていることが分かった。情報がどこから花国に漏れたのか。言わずもがな教会だろう。
王家の血筋から化け物が生まれる狼国と、その原因を生み出した血筋が王に就く蝶国。公になれば王家の権威失墜が予想されるのだから書物は厳重に保管されているはずだ。
となれば原因は当事者意識が薄い第三者機関である教会だ。
「確証はありませんが、おそらくは」
シュバイツアーはあの狸爺、と誰かを思い浮かべて眉を顰め、これまでの経緯をかいつまんで二人に聞かせた。
花国でかなりの使い手が異界から何かを召喚しようとしていると狼国から情報が入り、蝶国は協力を要請された。王はすぐさまそれに応えた。
狼国は妨害にあって手が出せず蝶国のみで対処することになった。だが蝶国、狼国二つのお抱え魔術師全てを集めても召喚を止める術はなかった。
密約を結んでいない花国に軍を率いれば宣戦と取られる。王子一人の独断であれば知らぬ存ぜぬで通されてしまい、謂われの無い誹謗中傷を受けたとこちら側が外交的に不利になる。
策に窮した蝶国の王は花国の参謀であったカルカロフが失脚したと聞き、彼を取り立てた。そして花国の王宮の間取りや内情を手にいれ、召喚後に蝶国へ再召喚する手はずを整えた。
「それで俊殿が蝶国に辿り着いたという訳か」
「左様です。……いかがなされました?」
クレイグが剣呑な顔をしているのに気がつき、シュバイツアーが水を向けた。誰かさんにまた顔が怖いと言われるな、と眉根を揉む。
「お前を疑うつもりはないが、疑問がある。大事な呼び声を野放しにしてたのはなぜだ? あいつ俺のとこにまでのこのこやってきて働いてたんだぞ」
「……異世界への干渉を禁じた弊害として元の世界へ送還する術も伝わっていません。呼び声は蝶国の奥で匿われる予定でした」
では何故。心の声を体現するように再び眉根が寄る。何故か顔の造形が似ているはずの弟から顔が怖いと言われた。
「呼び声は聖女の再来、もしくは彼女の魂を分けた人物であると書物には記されていたのです。つまり誰しもが女性が召喚されるだろうと思っていた。けれど召喚されたのは男性である俊様だった。そして伝説の聖女のような魔力も皆無でした。
ですからデビーの召喚が失敗し、無関係の人物が巻き込まれたという結論に達しました。不憫に思った王は空白だった二十一番目の子息としての地位を与えることで生活の保障をしました。追跡の術を無効にする魔術を私が掛け、あとはなるべく自由にさせていました」
「俊は召喚ではなく前世の記憶を持ったまま転生したのだと思っていた」
そうでしょうね。とシュバイツアーは哀しい笑みを浮かべた。
「召喚の衝撃か、前後の記憶が曖昧だったのを利用したのです。デビー側が施した魔術により言語に問題はありませんでした。そして幸いにもと言うのか、王は好色で通っていましたので新たな落胤が見つかったと周知しても誰も疑わなかった。誰も彼も俊様を正当な王子として扱った。俊様がここで生まれたと勘違いしたのも無理はありません」
俊の人生をなんだと思っているのか。あちらで友人も生活も思い出もあっただろうにそれを強奪した上、真実すら知らされないとは。
内心憤ったが、元凶は己であり花国の第七王子だ。目の前の矍鑠とした老人が罪悪感からか覇気を無くしているところを責める気持ちは無かった。
代わりにクレイグはこれからの話を始めた。
「術がかかっていたにしろ向こうも手練れがいるんだろ。それでも探し当てるのに時間がかかったところを見ると、容姿も性別もしっかり確かめないうちに横取りされたんだろうな。……それで、そいつの目的はやはり俺の中の人狼を完全に覚醒させることか。次の満月の晩に」
弟が息を飲んだ。シュバイツアーはゆっくりと頷き、補足した。
「デビーはその生い立ちから功名心に取り憑かれています。完全に魔獣として目覚めた貴方を使い、魔物達を従え、蝶国および狼国、その外の世界まで手中に収めるつもりでしょう」
灰がかった碧眼に初めて恐れの色が見えた。
「蝶国と狼国、そして花国の神話は繋がっているということか?」
隣で弟が息を飲む音が聞こえた。シュバイツアーはご名答とクレイグを褒めたが、厳格な雰囲気は崩されぬままだった。
「まだ三国の境界が曖昧だった時代、後に蝶国の王となった男の心に宿った闇が形を得て魔物となった。脅威を滅しようと何人もが犠牲になった。それを受け立ち上がったのが後に狼国を築く王子でした。
王子は同道を志願した聖女の力を借り、討伐目前までこぎ着けた。しかし討伐の課程で闇に飲まれつづけた王子はついに理性を失い、狼の知略にはまり富と権力を得る代わりにその血筋に狼の呪いをかける契約をしてしまった。聖女は三人の賢者の力を借り、王子とその末子を助けようと人狼の覚醒のために条件を課すことに成功した。復活には呼び声を封じた石が必要である、と。聖女は己の心を分けた呼び声を人狼の手の届かない異界へと解き放った。神話において呼び声の正体は詳記されていませんが、一般書物では魔物の核を閉じ込めた魔封石も同じ名前で呼ばれています」
まだ夕闇には遠く、明かり取りの窓からは柔らかな光が差し込んでいる。音こそ聞こえないが、国境沿いの田園を走っているのだから小鳥のさえずりすら聞こえてきそうだった。そんな長閑な外とは対照的に馬車内は張り詰めた空気が落ちていた。
そうか。クレイグが探していた石は、呼び声は俊か。
不思議と驚きはなかった。魔物の核、つまり一番大切な物だ。
「教会が設立されたのは、居住区に跋扈する魔物達を屠る為だったのは知っていますね?」
二人の青年が頷く。
「魔物は王とも言える人狼の復活を望んだ。人々の闇を深くし瘴気を生み出そうと企むため、それを阻止する組織が必要だった。まぁ最近の教会は私利私欲に走り、役目を果たすことができていませんが。
先に成立した二国は教会を設立し、さらに異界への干渉を禁止した。後に人狼について書かれた書物も処分した。人狼を復活させ利用しようとする者が現れないように。
ただ有事の手引き書として各国一冊のみ、長が所有する書物だけが現存しています。周知されている神話は口伝で広がるに従って変化したものです。
後に聖女を輩出した土地において彼女を象徴として国が建ちました。その花国に対しても同じような対応を求めましたが、世代が交代しており新しい王は意義を解さず、密約の締結には至りませんでした。どうにか異国への干渉を禁忌とする事だけは賛同させましたが、第七王子によってそれは破られました」
水を打ったように静まりかえっていた。
「その手引き書を花国は有していないんだな。所有しているのは二国と、おそらくは教会か?」
アリアドが言わんとしていることが分かった。情報がどこから花国に漏れたのか。言わずもがな教会だろう。
王家の血筋から化け物が生まれる狼国と、その原因を生み出した血筋が王に就く蝶国。公になれば王家の権威失墜が予想されるのだから書物は厳重に保管されているはずだ。
となれば原因は当事者意識が薄い第三者機関である教会だ。
「確証はありませんが、おそらくは」
シュバイツアーはあの狸爺、と誰かを思い浮かべて眉を顰め、これまでの経緯をかいつまんで二人に聞かせた。
花国でかなりの使い手が異界から何かを召喚しようとしていると狼国から情報が入り、蝶国は協力を要請された。王はすぐさまそれに応えた。
狼国は妨害にあって手が出せず蝶国のみで対処することになった。だが蝶国、狼国二つのお抱え魔術師全てを集めても召喚を止める術はなかった。
密約を結んでいない花国に軍を率いれば宣戦と取られる。王子一人の独断であれば知らぬ存ぜぬで通されてしまい、謂われの無い誹謗中傷を受けたとこちら側が外交的に不利になる。
策に窮した蝶国の王は花国の参謀であったカルカロフが失脚したと聞き、彼を取り立てた。そして花国の王宮の間取りや内情を手にいれ、召喚後に蝶国へ再召喚する手はずを整えた。
「それで俊殿が蝶国に辿り着いたという訳か」
「左様です。……いかがなされました?」
クレイグが剣呑な顔をしているのに気がつき、シュバイツアーが水を向けた。誰かさんにまた顔が怖いと言われるな、と眉根を揉む。
「お前を疑うつもりはないが、疑問がある。大事な呼び声を野放しにしてたのはなぜだ? あいつ俺のとこにまでのこのこやってきて働いてたんだぞ」
「……異世界への干渉を禁じた弊害として元の世界へ送還する術も伝わっていません。呼び声は蝶国の奥で匿われる予定でした」
では何故。心の声を体現するように再び眉根が寄る。何故か顔の造形が似ているはずの弟から顔が怖いと言われた。
「呼び声は聖女の再来、もしくは彼女の魂を分けた人物であると書物には記されていたのです。つまり誰しもが女性が召喚されるだろうと思っていた。けれど召喚されたのは男性である俊様だった。そして伝説の聖女のような魔力も皆無でした。
ですからデビーの召喚が失敗し、無関係の人物が巻き込まれたという結論に達しました。不憫に思った王は空白だった二十一番目の子息としての地位を与えることで生活の保障をしました。追跡の術を無効にする魔術を私が掛け、あとはなるべく自由にさせていました」
「俊は召喚ではなく前世の記憶を持ったまま転生したのだと思っていた」
そうでしょうね。とシュバイツアーは哀しい笑みを浮かべた。
「召喚の衝撃か、前後の記憶が曖昧だったのを利用したのです。デビー側が施した魔術により言語に問題はありませんでした。そして幸いにもと言うのか、王は好色で通っていましたので新たな落胤が見つかったと周知しても誰も疑わなかった。誰も彼も俊様を正当な王子として扱った。俊様がここで生まれたと勘違いしたのも無理はありません」
俊の人生をなんだと思っているのか。あちらで友人も生活も思い出もあっただろうにそれを強奪した上、真実すら知らされないとは。
内心憤ったが、元凶は己であり花国の第七王子だ。目の前の矍鑠とした老人が罪悪感からか覇気を無くしているところを責める気持ちは無かった。
代わりにクレイグはこれからの話を始めた。
「術がかかっていたにしろ向こうも手練れがいるんだろ。それでも探し当てるのに時間がかかったところを見ると、容姿も性別もしっかり確かめないうちに横取りされたんだろうな。……それで、そいつの目的はやはり俺の中の人狼を完全に覚醒させることか。次の満月の晩に」
弟が息を飲んだ。シュバイツアーはゆっくりと頷き、補足した。
「デビーはその生い立ちから功名心に取り憑かれています。完全に魔獣として目覚めた貴方を使い、魔物達を従え、蝶国および狼国、その外の世界まで手中に収めるつもりでしょう」
灰がかった碧眼に初めて恐れの色が見えた。
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