義母の連れ子と結婚したい♡ 追いかけて追いかけて、やっと捕まえた義姉と俺のイチャラブ日記♡

東山 庭子

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葵大、初めての親族旅行&友達と旅行編

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「大きくなったな葵大~~♡♡♡」
「おっきぃじ~~じ、おっきぃば~~ば♡」

世間のお盆休みより少し後、高原の道の駅で集合した親戚一堂。そこから車で数分のリゾートホテルに移動し、お店が集まったエリアでランチをした。

「拓君も大きくなったね~~♡♡♡」

小さかった拓君ももう中学二年生だ。いつの間にか私より目線が上になり、すっかりお兄さんになっていた。

「ジジイと拓が庭を魔改造しよるで、ご近所さんから絡繰屋敷言われとるわw 」

ばあちゃんが呆れた様子でそう言い、叔母さんが苦笑いしていた。高校二年生の美涼ちゃんと健吾君はすっかり大人のカップルといった雰囲気だ。

「葵大君かわええなぁ~~♡♡♡ 早うウチも健吾の赤ちゃん産みたい~~♡♡♡」
「美涼ぅぅーーーッッ!!高校卒業まではアカンでぇぇーーーッッ!!?」

美涼ちゃんと叔父さんも相変わらずである。

ワインの名産地でもあるこのホテルには至る所でワインがいただける。パパとじいちゃんと叔父さんはワインで乾杯していて、女性陣が呆れた目で見ていた。


美涼ちゃんたち若者チームはパラグライダーのアクティビティに行き、私たちはプールのキッズエリアで遊んだ。

「あぅあぅ~~♡」
「噴水楽しいねぇ~~♡♡♡」

よちよち歩きで水と戯れる葵大に付きっきりの蓮。すっかり我が家で一番の心配性さんだ。2~3歳くらいの女の子が次々と葵大と遊び始め、蓮は次々とママさんに声をかけられていた。こういうとこ親子なんだよな~~w と苦笑いしつつ、少し離れた場所で見守った。


「ちょっとぉ~~!!『私の夫に何か用ですか?』ぐらい言ってよね~~!!」
「あははw ごめんw まぁこれもパパ修行ですよw 」
「何でだよッッ!!」

大学の講義も週1程度の出席になり、相川君の会社でインターンシップとして働くようになった蓮。本人が一番気を付けているんだろうけど、私としても女性を当たり障りなく躱す方法を身につけて欲しいのだ。

「相川君とかその辺上手いよね~~w 」
「アイツは椿さえ絡まなければボロは出さないから……」

椿が絡むとあっという間にポンコツ怪獣になる相川君のことを思い出し、苦笑いしながらはしゃぐ葵大の後を追いかけ回した。



「なんでまたみんな一緒なん~~?」
「一部屋に納まるからや!!文句言うな!!」

叔父さん一家と健吾君はファミリールームに宿泊するらしい。じいちゃんとばあちゃんはテラス付きルーム、パパとママはメゾネットルームに案内され、私たちはデラックスルームに案内された。

「わ~~♡♡ フラットソファーだ~~♡♡♡」
「結構広いね~~♡♡♡」

ワインカラーの家具が置かれたデラックスルームには、小上がりの上にベッドとフラットソファーが並んでいて、思う存分ゴロゴロ出来そうなお部屋だった♡♡♡ 私たちは部屋で暫くゆっくりした後、葵大を抱っこして敷地内を散策した。


「あ、雨降ってきたみたい……」

両サイドにお店や宿泊棟がある大通りと中庭には透明な天井が設置されているらしく、屋外でも傘をささずに歩くことが出来た。夜は天井や建物でプロジェクションマッピングが開催されるそうだ。

「ジェラート美味しいね~~♡♡♡」
「あ~~う♡」

ミルクジェラートを美味しそうに頬張る葵大。離乳食を終え、色々な物を食べたがるようになった葵大は、私たちが食べている物は何でも興味を示すのだ。

ホテル内ではアクティビティも充実していて、私たちは三人でろくろ体験をした。子供の成長記念にとのことで、葵大の手形が付いたお皿を作った。

「いつか『こんなに小さかったんだね~~』ってしみじみするんだろうなぁ~~♡♡♡」
「ふふ♡ 楽しみだね♡♡♡」

私たちは遠い未来を思いながら、うとうとする葵大を抱いて夕暮れ時の大通りを歩いた。



「もうフォーク使えるんや~~♡♡♡ 偉いなぁ~~♡♡♡」
「う~~あ~~♡」

美涼ちゃんに褒められて得意げな葵大。夕食はビュッフェレストランに集まり、メインを選べるビュッフェディナーを楽しんだ♡♡♡ 大人は私と蓮以外ビールやワインを楽しんでいて、夕食が終わる頃には結構酔っ払っていた。

「なぁなぁ、待ち合わせに使た道の駅にめっちゃパワースポットの温泉があるらしいねん。一緒に行かへん?」

美涼ちゃんの提案で、若者チームは温浴施設に行くことになった。


「気持ち良いお湯だね~~♡♡♡」
「ほんまに寿命伸びそうなお湯やわ~~♡♡♡」
「うぁ~~い♡」

葵大を抱っこしながら露天風呂に浸かる美涼ちゃんを見て、いいお母さんになりそうだな~~と思いながら温泉を堪能した。そう言えば椿が「この辺りはマジのガチでパワースポットの磐座がある」と言っていたような……だからこの温泉もパワースポットなのかな?



「葵大寝た……?」
「寝た♡ では我々大人の時間を始めましょうw 」

葵大をベッドに寝かした後、買って来たワインとスモークチーズを取り出し、グラスに注いで乾杯した♡♡♡ 

「んま~~い♡♡♡」
「人生のご褒美って感じ♡♡♡」

生活の中心が葵大になってからこういう時間は減ってしまったけど、限られているからこそ大切な時間なのだ♡♡♡

「今夜は盛り上がっちゃう?♡♡♡」
「仲良く盛り上がっちゃう?♡♡♡」

子育てに追われていると、以前のように毎晩エッチ……なんてことは出来ないけど、だからこそ致す時は燃え上がるのである♡♡♡ フラットソファーに移動した私たちは、久しぶりのエッチに大いに盛り上がったのだった♡♡♡




「美味しい?」
「おいち~~♡」

朝食ビュッフェを美味しそうに食べる葵大。蓮がフォークを刺すと、自分でフォークを掴んで口に入れる。偉い偉いとみんな褒めてくれるけど、単に食い意地が張ってるだけなんじゃ……とも思う……。 

「山道をドライブするぞ~~!!」

パパが張り切ってそう言った。今日は山小屋ホテルを予約している為、チェックアウトした後は山の美術館までドライブすることになった。そんな訳で私たちは、女神の名前が付いたドライブウェイに向かった。


「眺め良いねぇ~~……って寝ちゃったかw 」

車の中でスゥスゥ眠る葵大。暫く山道を走っていると、人工池のリゾート地にある動物園に辿り着いた。


「にゃんにゃっ♡ にゃ~~…にゃっ♡」

拓君と手を繋いでスナネコを眺める葵大。ウサギやモルモットなどの小型動物と触れ合えるコーナーもあり、葵大は拓君の真似をして恐る恐る野菜を差し出していた。

「ウサギさんかわええねぇ~~♡♡♡」
「かぁい~~♡」
「ん~~葵大かわええなぁ~~♡♡♡ うちの子にならへん?♡♡♡」
「ダメに決まってるだろッッ!!?」
「じょーだんやん……」

大人気ない蓮と半分本気っぽい拓君のやり取りを眺め、なんとも微笑ましい気持ちで餌やりをした。葵大は馬やカピバラのような大きな動物はまだ怖いらしく、蓮に抱っこされながら恐る恐る見ていた。

「ゔわぁぁッッ!!?インコに髪喰われたッッ!!」
「健吾背高いもんなぁw 」

屋内のジャングルゾーンに入るなり健吾君が叫び声をあげ、カラフルなインコはシレッとした顔でこちらを見ていた。亀やトカゲなどの爬虫類やサル、ナマケモノなどもいて、葵大はあちこち指差して動物を見ていた。

「色んな動物がいて楽しいねぇ~~♡♡♡」
「たのちぃ~~♡」
 
沢山の動物と触れ合うことが出来て、葵大にとって良い経験が出来て良かったな……と思いながら動物園を後にした。


動物園の近くにはテディベアの美術館と影絵などの美術館がある。

「めっちゃ幻想的やなぁ~~……♡♡♡」

まるで絵本の中に閉じ込められたような美しい影絵を眺めたり、ガラス工芸品やオルゴールを眺めたり、テディベアを見て回ったりしてアートな世界を味わった。少しは葵大の感性を刺激出来たかな?と思いながら車に乗り、再び山のドライブをした。


「涼しい~~♡♡♡」
「景色最高やぁ~~!!」
「やぁ~~♡」

高原の大きな駐車場から歩いて数分の絶景ポイントでは、アルプスの山々を一望出来て、観光客や登山客が絶景を楽しんでいた。


「ボルシチ美味しいわぁ~~♡♡♡」
「葵大も食べれるかな?はい、あ~~ん♡♡♡」
「あ~~…むっ♡」

葵大は亜耶の幼児食とボルシチを食べ、デザートのアップルパイまで欲しがった。

山小屋でランチをした後は再び山道を走り、緑豊かな風景を眺めた。


「ソフトクリームうまぁ~~♡♡♡」
「んまぁ~~♡」

道の駅で濃厚なソフトクリームを食べ、高原にアート作品が点在する美術館を見て回った。雲海を見下ろし、山脈や麓の景色を眺めながら観るアートはなんとも贅沢な気持ちにさせられる。


山小屋の駐車場から送迎バスに乗り、絶景の温泉宿に向かった。シンボルの塔を通り過ぎ、放牧された牛を眺めていたら山頂のホテルに辿り着いた。石造りのエントランスを抜け、レトロなロビーで寛いだ我々御一行様。ロビーは広縁のようなエリアとテラス席があり、テラスからは素晴らしい景色が広がっていた。

それぞれの部屋に移動し、私たちは南館の和室に案内された。広々とした和室には炬燵と窓際にソファーやミニバーがあり、窓からは有名な山々の絶景が広がった。窓際には山の名前が書かれたパンフレットが貼られていて、窓からの景色と照らし合わせることが出来た。


「ここから歩いて絶景スポットに行けるらしいで~~♡♡♡」

美涼ちゃんたちがハイキングに誘いに来た。ママが葵大を預かってくれるとのことで、若者チームはホテルを出て絶景スポットに向った。

高山植物を観察しながら15分ほど歩いていたら、有名な絶景スポットに到着した。山頂からは連邦や山間の街を見渡すことが出来、夕焼けの絶景に圧倒されながら沈む夕陽を眺めた。

「日が沈むと寒いなぁ~~!!」
「早よ帰ろう!!」

来た道を戻り、ホテルに帰るとウエルカムドリンクのスパークリングワインで乾杯しているじいちゃんたちが酔っ払っていた。ママとばあちゃんと叔母さんは葵大を連れて大浴場に行っているそうだ。私たちも大浴場に行き、ママたちと入れ違いで絶景の露天風呂に浸かった。

「すっかり暗くなったなぁ~~」
「そろそろ星が出始めたね~~♡♡♡」

お喋りしながら露天風呂を堪能し、湯上がりにそのままレストランに向った。


地ビールで乾杯し、地元食材をふんだんに使用した懐石料理をいただいた。葵大の分は小鉢のお料理を用意していただき、お粥や川魚などを美味しそうに頬張っていた。

「日本酒と魚料理がめっちゃ合うわ~~♡♡♡」
「お野菜瑞々しいわぁ~~♡♡♡」
「あ、岩魚の塩焼き焼けたってよ♡♡♡」
「お鍋も美味しいわ~~♡♡♡」
「和牛ステーキ美味い~~♡♡♡」

山上のホテルとは思えない程クオリティの高いお料理をいただき、夜は星空を見に外に出た。


「葵大、寒くない?」
「ん~~…」

高原の夜は結構冷える。厚手の上着を羽織って外に出ると、思わず感嘆の声が漏れるくらいの星空が広がっていた。

「夢みたいな星空やなぁ~~……♡♡♡」

葵大が空を見上げながら手を伸ばし、手をグーパーさせていたので、思わず笑ってしまった。

「掴めそうな星空だねぇ♡♡♡」
「あいっ♡」

葵大はこの空に広がる星々のどこから来たんだろうと思いながら、美しい夜空を眺めた。


ホテルに戻った後は私たち親子で貸切風呂に入り、星空を眺めながら家族三人でのお風呂時間を楽しんだ。


畳に敷かれた布団が嬉しいらしく、ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ葵大。そのうち電池切れになったのかウトウトし始め、布団に入れて寝かせたのだった。


添い寝していたら、いつの間にか寝てしまったようだ……。
日の出直前に目が覚めたら、見事な雲海が見えた。そっと布団を出てロビーに行くと、叔母さんと拓君も来ていた。

「うわ~~!!こんな綺麗な朝焼けみたことないわ!!」

ご来光が雲海を照らし、幻想的な光景が広がった。ロビーでは朝カフェがオープンしていて、私たちもコーヒーやリンゴジュースをいただいた。

「ん……おはよぉ南……」
「おはよう♡ 昨日布団掛けてくれてありがとう♡♡♡」

寝起きは大抵ボーッとしてる蓮も窓の外の雲海を見たらテンションが上がったらしく、早速外に飛び出して行った。


朝食前に昨日若者チームで行った場所への展望ツアーがあり、みんなでバスに乗った。

「こりゃ絶景やなぁ~~!!♡♡♡」
「雲海に手が届きそうや♡♡♡」
「くも~~♡」

雲海からポコポコと飛び出しているのは、標高が高い山々だ。屋根とも呼ばれる山々をほぼ全て見渡せるなんて、なかなか贅沢だなぁ~~と思いながら景色を眺めた。


「やっぱりお野菜が新鮮やわぁ~~♡♡♡」
「お蕎麦美味しい~~♡♡♡」

蓮に葵大の身支度をお任せして、チェックアウト前に大浴場に行った。ホテルからバスで駐車場まで移動し、山道を1時間ほどかけて下山した。



「アレはお城だよ~~♡♡♡」
「うぉしろ……?」

初めて見るお城を指差す葵大。山脈を背景に聳え立つお城はお堀に囲まれ、雄大な雰囲気で佇んでいた。みんなでお城の中に入り、資料を見学しながら進んでいった。

「階段急だから気をつけてね」

天守閣から山々の稜線や街並みを眺められ、窓の外にある素晴らしい景色を堪能した。



「かえる~~!♡」
「ホントだ、蛙さんいっぱいいるね~~♡♡♡」

レトロな城下町には蛙のオブジェが並んでいて、色々なお店が並んでいる。

「おやきの種類多過ぎて選べへん~~♡♡♡」

美涼ちゃんの悲鳴を聞きながら、定番の野沢菜と変わり種のポテトチーズを蓮と分け合って食べ、一口ずつ葵大にも食べさせた。


通りにはどんな願いでも叶えると噂の神社がある。みんなでお参りし、願い串に願い事を書いて奉納した。お昼は神社からすぐ近くにあるお蕎麦屋さんに入り、鴨せいろ蕎麦をいただいた。

「あ~~う…♡」
「葵大は天ぷらと卵焼き食べようね~~」
「蕎麦めっちゃうまっっ!!♡♡♡」
「流石本場の蕎麦や~~♡♡♡」

美味しいお蕎麦をいただき、通りで買い物をした後はお土産を買ったりデザートの食べ歩きをしたりして楽しんだ。



「ほな、またな~~♡♡ またみんなで遊びにおいで~~♡♡♡」
「うん、また行くね♡♡♡」
「バィあぃ~~♡」

空港に行くじいちゃんたちと駐車場で手を振って別れ、見送った後私たちも車に乗った。



「よく寝てるわね~~♡♡♡」
「葵大にとって初めての体験が沢山だったからなぁ~~♡♡♡」

帰りの高速を走っている間、殆ど寝ていた葵大。沢山の体験が未来の葵大に良い影響が出れば良いなと思いつつ、私もうとうとし始めたのだった……





ーーーーーーー


夏休みが終わってしばらく経った頃、七海ちゃんの第二子妊娠が伝えられた。それから暫く経ってから、四人+チビたちでランチに行き、お互いの近況報告をした。

「媛梨が一番最初に気付いたんだ~~w 」
「七海のお腹を指差して『いるよ』って言い出してなw 」

葵大と並んで食事をする媛梨ちゃんは、最近歩き始めたばかりだそうだ。

「安定期に入ったら、みんなで旅行したいねって話してたんだ~~♡♡♡」
「良いね~~♡♡♡ また近場の紅葉でも見に行こうよ♡♡♡」

七海ちゃんの提案で、俺たちは11月中旬にそれぞれの車で某有名温泉地に向かった。



「まっか!♡」
「まっかっか!♡」

車で一時間半程の距離にある温泉地の美術館。庭園が美しいここは紅葉の名所でもある。紅葉の天井を見上げてはしゃぐ子供たちを微笑ましく見守りながら、広い庭園を散策した。



「カレー美味しいねぇ~~♡♡♡」
「おいち~~♡」

昼食の焼きカレーを美味しそうに頬張る葵大。こちらをジーッと眺める媛梨ちゃんは、もうすぐ離乳食が終わりそうだとの事だ。

「相変わらず亜耶の離乳食大好きなんだよね~~。私料理得意なつもりだったけど、ちょっと自信無くしちゃうな……」
「七海の手料理はいつでも最高だぞ?♡♡♡」
「ありがと昭二君♡♡♡」

相変わらず仲良しなのはウチと同じだな♡♡♡ 

食後は南と七海ちゃんの希望でヴェネチアングラスの美術館に行った。



「メルヘンが過ぎるよぉぉ~~!!♡♡♡」
「きらきら~~♡」
「きら~~♡」

紅葉とガラスのオブジェが見事にマッチしていて、とんでもなく幻想的な空間が広がっていた。子供たちは本物の草木とガラスで出来た草木を交互に見て、あまりの綺麗さに惚けていた。建物の中も幻想的で、アンティークな空間やアバンギャルドな空間など、多彩な作品が展示されていた。媛梨ちゃんは職人さんが作品を作っている過程の映像をジッと眺めている。作り手側に興味があるのだろうか。七海ちゃんの血なのかな?と思いながら後ろから眺めた。

「癒されたね~~♡♡♡」
「また来たいね~~♡♡♡」

大満足で美術館を出て、車で10分ほどの場所にあるホテルに向かった。



「ロビー広い~~♡♡♡」

山々や庭園が見える吹き抜けのロビーでチェックインをした。

「コーヒーうまっ!?」
「マジで?」

フリードリンクのコーヒーが意外と美味しいと森川が驚いていた。
俺たちはホテルの歴史が描かれている壁面を通り、それぞれの部屋に入った。

「お洒落なお部屋だね~~♡♡♡」
「景色も良いね~~♡♡♡」

早速ベッドの上ではしゃぐ葵大。コンパクトな部屋にはツインベッドとトイレ、シャワールームがある。今日から二泊お世話になるこのホテルはアクティビティが充実していて、ホテルの大浴場の他に近隣の温浴施設も無料で利用出来るのだ。そんな訳で早速温浴施設に向かった。


「プール楽しいね~~♡♡♡」
「たのちぃ~~♡」

施設には屋内外に多数の温泉や温水プールがある。温水ということとマジックボックス完備とのことで、一年中屋外プールも楽しめるそうだ。プールの他にもお茶のお風呂やワイン風呂、ドクターフィッシュ風呂など色々なプールやお風呂が入れて、大人も子供も大いに楽しめる施設だった。


「どーなちゅ♡」
「ドーナツは後でねw 」

種類豊富な夕食ビュッフェには離乳食も並んでいて、七海ちゃんが大いに喜んでいた。何でもモリモリ食べる葵大だけど、特にスイーツの種類の多さには目を輝かせている。アルコール飲み放題も付いているので、大人は生ビールで乾杯した。

「んまぁ~~ぃ♡」
「んま…んま…♡」

小さい子二人でもぐもぐしている様子は口元が緩んでしまうくらい可愛い♡♡♡ 食事を終えた後はプレイスペースで子供たちを遊ばせ、夜は俺と森川で貸切風呂に行き、子供たちをお風呂に入れた。その間南と七海ちゃんには大浴場に向かった。


「子供の成長は早いなぁ~~……つい最近寝返りを打てるようになったばかりなのに」
「言葉もどんどん覚えていくしな~~」
「俺たちも頑張らないとな」
「森川は卒業したら親父さんの病院で働くのか?」
「いや、インターンの間は親戚筋の病院にお世話になるんだ。蓮も相川と上手くやってるみたいだな」
「アイツは椿さえ絡まなきゃマトモな事業主だからなw 」

春から本格的に社会人になる俺たち。南も育児の合間に学業を頑張った甲斐があって卒業の目処が立ち、無事国家資格も取得した。毎月12万の補助金を国から貰えてるとはいえ、南と葵大、この先生まれるかもしれない子供のためにも父さんのようにバリバリ稼ぎたい。

「つくづく俺たちは幸せ者だな……」
「本当に……」

気持ち良さそうにお風呂に浸かる子供たちを見ながら、男二人でしみじみと幸せに浸ったのだった……



「広い風呂さいっこぉぉ~~……」

大浴場で朝風呂に浸かり、朝食ビュッフェをいただいた後はみんなでバスに乗り、ロープウェイ乗り場に向かった。


「わぁぁ!!♡♡ すごいすごい!!♡♡♡」
「ちゅご~~い!♡」
「媛梨見てる~~?」
「みえゆ~~♡」

眼下に広がる大谷から噴き上げる煙や紅葉の絶景に大興奮の母子たち。みんなで黒たまごを食べ、テラスを散策した後は再びロープウェイに乗り、やがて山間の湖に辿り着いた。


「おふね……?」
「お船だねぇ~~♡♡♡ 海賊船だよ~~」
「しょっか♡」

以前も遊覧船に乗ったことがある葵大はそのことを覚えていたのか、海賊船を見た途端「お船」と言っていた。媛梨ちゃんは初めての遊覧船だそうだ。船内の装飾品や湖の景色を興味深そうに眺めていて、色々と見せていたらあっという間の30分弱だった。


「ハンバーグ美味しいね~~♡♡♡」
「おちぃ~~♡」

湖畔のカフェでランチをいただき、午後はバスに乗って龍神が祀られる神社に向かった。


「りゅうしゃ…」
「え?龍さん沢山いるねぇ~~」

水盤の龍のことを言っているのかと思ったけど、どうやら違うようだ。

「りゅうしゃ……ここ……」

媛梨ちゃんが空を指差すと、七海ちゃんがギョッとした顔をしていた。

「御神木に巻き付いてる!?」
「おっきぃね~~♡」

子供たちは手を叩いて笑っていたけど、俺たちには何が何だか分からなかった。七海ちゃん曰く、どうやら子供たちを見に来たらしい。


お参りをした後はバスに乗って動物園に移動した。

「わんわんっ♡」
「にゃ~にゃっ♡」

園内では色々な犬や猫、モルモットやうさぎなどの小動物と触れ合うことが出来て、色々な動物に餌やりをすることも出来た。抱っこして欲しくてすり寄ってくる小動物は単純に可愛い。いつか葵大にお強請りされる時が来るのだろうかと思いながら、懸命にモルモットを撫でる葵大を見つめたのだった……


「おしゃかなしゃん?」
「そうだよ~~♡♡ 葵大が大好きでもぐもぐ食べてるお魚さんだよ♡♡♡」
「おしゃかなしゃん……たくしゃん……」

葵大は水槽で泳いでいる魚と食卓に並ぶ魚が直結しないようで、不思議そうに水槽を眺めていた。そう言えば亜耶たちと内藤さんたちエコビレッジのメンバーが離島で自給自足の体験合宿を定期的に開いているみたいだけど、もう少し大きくなったら参加させてみようかな……とぼんやり思った。


湖沿いの道路を走っていたバスは、山道に差し掛かると空を走ってホテルに辿り着いた。

「早く一般車輌も空の道を使えるようになると良いのにね~~」

バスやタクシーの運転手は空を走るために、特別な講習を受けて免許を取得するそうだ。初めて空を走るバスに乗ってから三年経つんだな……祭りをした村の人たちは元気だろうか……とふと思った。


「遊び疲れちゃったかな~~w 」
「二人ともよく寝てるね~~w 」

今のうちに南と七海ちゃんに温浴施設に行って貰い、俺と森川は並んで眠る子供たちを微笑ましい気持ちで見ていた。
戻って来た二人に代わると言われ、俺たちも温浴施設に向かった。大きな岩風呂に浸かり、それぞれロビーラウンジで暫く寛いだ。たまにあるこういう一人の時間はありがたい……これも成長の証だろうか……


「お野菜も沢山食べようね~~♡♡♡」
「あ~~い♡」

温野菜をもぐもぐ食べる葵大。こうやって何でも美味しく食べてくれるのはありがたい。因果関係は分からないけど、亜耶の離乳食を食べている子供は好き嫌いが少ないといった声がちらほら聞こえてくる。これからもなるべく体に良い物だけを食べさせてやりたいと思いつつ、ドーナツを美味しそうに頬張る葵大を複雑な気持ちで見つめたのだった……


「おぅろたのちかた~~♡」
「そっか~~楽しかったか~~♡♡♡」

今日は南と七海ちゃんが貸切風呂で子供たちをお風呂に入れた。その間俺と森川は大浴場に行き、湯上がりにビールで乾杯した。部屋に戻ると既に葵大は寝ていて、南と二人ワインで乾杯した後眠りについたのだった。



「階段登れるかな~~?」
「あ~~い♡」

朝食の後、みんなで庭園を散策した。時々庭園内の落ち葉を拾っては南に手渡していて、葵大はコレクター気質なのだろうかと思いながら手を繋いで歩いた。




「じゃあ、気を付けて帰れよ」
「また遊ぼうな~~」

俺たちは近場のSAで別れ、それぞれの家路に着いた。


「ただいま~~しよっか♪」
「いめかは……?」
「媛梨ちゃんはさっきバイバイしたでしょ?」
「ぃめか……バイバイ……ヤァァーーーッッ!!」
「あららw 」

媛梨ちゃんとバイバイしていたことがショックだったらしく、家の前でギャン泣きしてしまった。出迎えてくれた母さんに抱かれ、思う存分泣いた後はケロッとしていたけど、お友達と別れて寂しいという気持ちを知った記念日となった。

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