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●若い兄妹エルフにまつわる記録 兄への「処罰」④
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兄の嬲られる姿をただ茫然と瞳に映していた妹が我に返った素振りを見せたのは、部下の一人がスラックスのベルトをカチャカチャといじり始めた時だった。
重そうな布がずるりと下がると、たちまち黒光りする巨大な肉の杭が姿を現した。私とて、うら若い新人書記官だった時代にはこういったものから顔を背けたものだが、年を重ねるにつれ動じることはなくなっていった。これは罪を償わせる一環として行われる行為であり、あの杭は咎を裁く王命そのものなのだ。
「お前、仕事はあんまできないけど、それだけは大きいよなぁ」
「先輩、一言多いですよ」
下っ端の役人は、血管の浮き出た自慢の品をさすりながら、先輩の言葉に軽く唇を尖らせる。
数えきれないほどの王命を目にしてきた私の経験からしても、確かに彼のものは際立って大きかった。戦慄すべきは、その竿は斜め上に向けて首をもたげており、まだ膨張しきっていないということだ。これが反り返るほど猛る頃には、一体どれだけ凶暴な働きをすることか。
処罰が始まった頃の威勢はどこへやら、たった数十分ぽっちの仕置きで心が折れてしまったのか、兄はがっくりと項垂れていた。長い金髪が面差しを覆い、その表情は判別できない。しかし、実際に視界に入れられないというだけだ。このエルフの顔を彩る絶望の色くらい、いくらでも想像がつく。
処罰はこれからが本番だというのに、既にこれだけ消耗しているというのは、全く先が思いやられることである。
「そろそろいいだろう。まだ相当狭いが、苦しんでもらわないと意味が無いからな。お前のそれで、しっかり押し広げてやれ」
いつの間にか三本にまで数が増え、その全てが根元まで後孔に突き刺さっていたアリヤ主幹の指が、勢いよく引き抜かれた。吊るされた痩身がわずかに脱力したのがわかる。
上司と立ち位置を交換した役人が、薄い尻の間へ王命を擦りつける。もう震えることすら忘れていた兄が、思い出したように体を大きくわななかせ、悲痛な囀りを響かせる。
「ひぃぃっ……!」
「大人しく力を抜いてろよ。下手に力むと、孔が壊れるぞ」
先輩や上司に対する物言いとはまるで違う不躾な口調で告げるやいなや、下っ端の彼は眩い金髪の間から覗くエルフの尖った耳輪を大きな前歯で食み締めた。口元が離れるまでの数秒の間に、人とは違う造形をしたその真白い器官にはくっきりとした歯形が刻まれた。まるで家畜の耳標だ。
脈打つ杭の切先が、健全な排泄器官に過ぎなかったはずの小さな孔に当てがわれる。屠殺される牛が何を倣わずともそうするように、兄は一切抵抗しなかった。ただ、その小作りな顎を、決死の思いで食いしばっている。今このエルフに許されることなど、ぎゅっと奥歯を噛み締めることくらいなのだ。
純潔の蕾を貫くために役人が腰を進めようとした、その時だった。
重そうな布がずるりと下がると、たちまち黒光りする巨大な肉の杭が姿を現した。私とて、うら若い新人書記官だった時代にはこういったものから顔を背けたものだが、年を重ねるにつれ動じることはなくなっていった。これは罪を償わせる一環として行われる行為であり、あの杭は咎を裁く王命そのものなのだ。
「お前、仕事はあんまできないけど、それだけは大きいよなぁ」
「先輩、一言多いですよ」
下っ端の役人は、血管の浮き出た自慢の品をさすりながら、先輩の言葉に軽く唇を尖らせる。
数えきれないほどの王命を目にしてきた私の経験からしても、確かに彼のものは際立って大きかった。戦慄すべきは、その竿は斜め上に向けて首をもたげており、まだ膨張しきっていないということだ。これが反り返るほど猛る頃には、一体どれだけ凶暴な働きをすることか。
処罰が始まった頃の威勢はどこへやら、たった数十分ぽっちの仕置きで心が折れてしまったのか、兄はがっくりと項垂れていた。長い金髪が面差しを覆い、その表情は判別できない。しかし、実際に視界に入れられないというだけだ。このエルフの顔を彩る絶望の色くらい、いくらでも想像がつく。
処罰はこれからが本番だというのに、既にこれだけ消耗しているというのは、全く先が思いやられることである。
「そろそろいいだろう。まだ相当狭いが、苦しんでもらわないと意味が無いからな。お前のそれで、しっかり押し広げてやれ」
いつの間にか三本にまで数が増え、その全てが根元まで後孔に突き刺さっていたアリヤ主幹の指が、勢いよく引き抜かれた。吊るされた痩身がわずかに脱力したのがわかる。
上司と立ち位置を交換した役人が、薄い尻の間へ王命を擦りつける。もう震えることすら忘れていた兄が、思い出したように体を大きくわななかせ、悲痛な囀りを響かせる。
「ひぃぃっ……!」
「大人しく力を抜いてろよ。下手に力むと、孔が壊れるぞ」
先輩や上司に対する物言いとはまるで違う不躾な口調で告げるやいなや、下っ端の彼は眩い金髪の間から覗くエルフの尖った耳輪を大きな前歯で食み締めた。口元が離れるまでの数秒の間に、人とは違う造形をしたその真白い器官にはくっきりとした歯形が刻まれた。まるで家畜の耳標だ。
脈打つ杭の切先が、健全な排泄器官に過ぎなかったはずの小さな孔に当てがわれる。屠殺される牛が何を倣わずともそうするように、兄は一切抵抗しなかった。ただ、その小作りな顎を、決死の思いで食いしばっている。今このエルフに許されることなど、ぎゅっと奥歯を噛み締めることくらいなのだ。
純潔の蕾を貫くために役人が腰を進めようとした、その時だった。
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