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序章 私刑人誕生編
第13話 日常のそれと騙されていた事
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俺が部屋を出て戻るまで恐らく3時間程出掛けていたと思う。
部屋に戻るとマリニアは穏やかな寝息を立てていた。
起こさないようにそっとベッドに入ったが俺は少し興奮していた!いや、かなりだ。
あの元A級の奴との戦いは久し振りに心が踊った。
俺の方が僅かに上だったが、力も技も拮抗していた。
中々寝られなかったので、自らにスリープ魔法を掛けて無理やり眠る事にした。
翌朝俺が目覚めるとマリニアが着替え終わる所だった。
「おはようございます!今日は魔法の勉強なんですよね!ボクわくわくします!」
「まだ早いだろ・・・少し早いが朝の稽古をしようか」
「はい。ところで昨夜はどこかに行っていたんですか?」
トイレにでも行ったのか、俺がいない事に気が付いたようだ。
「ははは。夜にこっそり出掛けるって、あれだよあれ」
「夜中にランスタッドがいなくてボク驚いたんだよ。出掛けるならそう言えば良いのに、あんな遅い時間に何をしていたの?」
困った・・・正直に私刑をしに行っていましたなんて言えない。ここは嘘が良いかな。
「久し振りに娼館に行っていたんだ。マリニアが気持ち良さそうに寝ていて、起こすのが悪いなって思ったんだ」
「しょ、娼館って!これだから大人って!」
「1人で行って悪かった。次はちゃんと連れて行ってやるからさ、拗ねるなって!ホント悪かったって」
「別にボクはいいんで、起こすのは気が引けるなら書き置き位できるよね?」
「あっはい!次があればそうします!はい!」
「ランスタッドは何も分かっちゃいないよね。まあいいや。何もないなら良いけど、突然いなくなっていたからボク驚いたんだよ」
「その割にしっかり寝ていたようだが?」
マリニアははははと苦笑いをし、朝練を!となり軽く走り込みと、木剣での訓練をする。
一応毎日走る所を変える事にしている。
なので、昨夜俺が戦った辺りの様子を見たく、スラム街の入り口近くを通るが、まだ朝の早い時間なのに人が多かった。
「何かあったんですかね?」
「さあな。ちょっと聞いてきたらどうだ?」
マリニアはその辺の人に早速聞いていた。
フットワークが軽くて良いな!
「何でも昨夜何者かに盗賊のアジトが襲われ、皆殺しだって。1人は別のところで生首が杭に載せられる形で晒されていたんだって。最近までA級冒険者だったのが棟梁だったとか」
「昨夜ギルドにカードが置かれた奴がA級じゃなかったのか?そんな話を聞いたぞ」
「ボクも聞いたけど、そっちはガセネタらしいよ。それとアジトに火を放ったからか、周辺も焼けたらしいよ。この辺りは犯罪者のアジトが多く、狙ったかのようにそういう所が焼けたらしいよ」
「なるほどな。それでこの野次馬か」
俺は兵士が現場を切り盛りする様子を少し眺め、それから宿に戻る。
「運動後の朝食は美味いですよね!」
あまり味のしないパンと薄い塩味の効いた素朴なスープを食べながらマリニアが言う。
「そうか?いつもの味のしないパンだぞ」
マリニアはむすっとした。
「ランスタッドは食べ慣れているかもしれないけど、ボクにとっては温かい食事は美味しいんだよ!それにこの硬いパンもよく噛めば甘みが出るんだよ!」
「そんな事あるかよ!・・・あれっ?確かに美味しいな?なんでだ?」
「ひょっとして今まで噛まずに喉へ押し込んでいたの?」
「ああ、味がしないからスープを飲みながら一緒に喉へ押し込んでいたんだが、ち、違うのか?」
「えええー!ランスタッドはアホですか?このパンはよく噛むのが当たり前じゃないですか!何で知らないんですか?」
「サンタナ、そう、前にいたパーティーのリーダーからスープで押し込むのがこのパンの食べ方だと言われ、そうしないと不味くて食えないぞと教えられていたんだが、違うのか?」
マリニアは可哀想な子を見る目で俺を見る。
「ランスタッドっていったい・・・前のパーティーで何をされたの?絶対に騙されているよ!」
マリニアはパーティーを追放されたのは知っているが、時折ランスタッドの言質や行動が突飛だなと違和感を感じていた。
食事のマナーは上品だなとは思うが、知識が偏っていた。
「やっぱりそうか・・・皆美味しそうに食べているのにおかしいなとは思っていたんだ・・・まあ、マリニアと知り合ったお陰で今、俺は成長できた!うん!俺はさ、孤児院育ちだから、おかしな所があったらまた教えてくれよな!」
マリニアはうんと頷いたが、複雑な顔をしていたな。
しかし、それからは俺はマリニアの真似をして食べていて、美味しそうにしていていたからかマリニアはホッとしていたな。
部屋に戻るとマリニアは穏やかな寝息を立てていた。
起こさないようにそっとベッドに入ったが俺は少し興奮していた!いや、かなりだ。
あの元A級の奴との戦いは久し振りに心が踊った。
俺の方が僅かに上だったが、力も技も拮抗していた。
中々寝られなかったので、自らにスリープ魔法を掛けて無理やり眠る事にした。
翌朝俺が目覚めるとマリニアが着替え終わる所だった。
「おはようございます!今日は魔法の勉強なんですよね!ボクわくわくします!」
「まだ早いだろ・・・少し早いが朝の稽古をしようか」
「はい。ところで昨夜はどこかに行っていたんですか?」
トイレにでも行ったのか、俺がいない事に気が付いたようだ。
「ははは。夜にこっそり出掛けるって、あれだよあれ」
「夜中にランスタッドがいなくてボク驚いたんだよ。出掛けるならそう言えば良いのに、あんな遅い時間に何をしていたの?」
困った・・・正直に私刑をしに行っていましたなんて言えない。ここは嘘が良いかな。
「久し振りに娼館に行っていたんだ。マリニアが気持ち良さそうに寝ていて、起こすのが悪いなって思ったんだ」
「しょ、娼館って!これだから大人って!」
「1人で行って悪かった。次はちゃんと連れて行ってやるからさ、拗ねるなって!ホント悪かったって」
「別にボクはいいんで、起こすのは気が引けるなら書き置き位できるよね?」
「あっはい!次があればそうします!はい!」
「ランスタッドは何も分かっちゃいないよね。まあいいや。何もないなら良いけど、突然いなくなっていたからボク驚いたんだよ」
「その割にしっかり寝ていたようだが?」
マリニアははははと苦笑いをし、朝練を!となり軽く走り込みと、木剣での訓練をする。
一応毎日走る所を変える事にしている。
なので、昨夜俺が戦った辺りの様子を見たく、スラム街の入り口近くを通るが、まだ朝の早い時間なのに人が多かった。
「何かあったんですかね?」
「さあな。ちょっと聞いてきたらどうだ?」
マリニアはその辺の人に早速聞いていた。
フットワークが軽くて良いな!
「何でも昨夜何者かに盗賊のアジトが襲われ、皆殺しだって。1人は別のところで生首が杭に載せられる形で晒されていたんだって。最近までA級冒険者だったのが棟梁だったとか」
「昨夜ギルドにカードが置かれた奴がA級じゃなかったのか?そんな話を聞いたぞ」
「ボクも聞いたけど、そっちはガセネタらしいよ。それとアジトに火を放ったからか、周辺も焼けたらしいよ。この辺りは犯罪者のアジトが多く、狙ったかのようにそういう所が焼けたらしいよ」
「なるほどな。それでこの野次馬か」
俺は兵士が現場を切り盛りする様子を少し眺め、それから宿に戻る。
「運動後の朝食は美味いですよね!」
あまり味のしないパンと薄い塩味の効いた素朴なスープを食べながらマリニアが言う。
「そうか?いつもの味のしないパンだぞ」
マリニアはむすっとした。
「ランスタッドは食べ慣れているかもしれないけど、ボクにとっては温かい食事は美味しいんだよ!それにこの硬いパンもよく噛めば甘みが出るんだよ!」
「そんな事あるかよ!・・・あれっ?確かに美味しいな?なんでだ?」
「ひょっとして今まで噛まずに喉へ押し込んでいたの?」
「ああ、味がしないからスープを飲みながら一緒に喉へ押し込んでいたんだが、ち、違うのか?」
「えええー!ランスタッドはアホですか?このパンはよく噛むのが当たり前じゃないですか!何で知らないんですか?」
「サンタナ、そう、前にいたパーティーのリーダーからスープで押し込むのがこのパンの食べ方だと言われ、そうしないと不味くて食えないぞと教えられていたんだが、違うのか?」
マリニアは可哀想な子を見る目で俺を見る。
「ランスタッドっていったい・・・前のパーティーで何をされたの?絶対に騙されているよ!」
マリニアはパーティーを追放されたのは知っているが、時折ランスタッドの言質や行動が突飛だなと違和感を感じていた。
食事のマナーは上品だなとは思うが、知識が偏っていた。
「やっぱりそうか・・・皆美味しそうに食べているのにおかしいなとは思っていたんだ・・・まあ、マリニアと知り合ったお陰で今、俺は成長できた!うん!俺はさ、孤児院育ちだから、おかしな所があったらまた教えてくれよな!」
マリニアはうんと頷いたが、複雑な顔をしていたな。
しかし、それからは俺はマリニアの真似をして食べていて、美味しそうにしていていたからかマリニアはホッとしていたな。
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