奴隷勇者の転生物語

KeyBow

文字の大きさ
55 / 92
第三章 リブート編

第53話 ジークへの説明

しおりを挟む
「ねえカレン、今のはジークがやったんじゃないよね?」

「勿論よ。ただ、ジーク君は前世の記憶を取り戻したと思うから、人格が多少変わるかもね」

「その、あたいを助けてくれて済まない。ジークとは同じ施設で育ったんだ。だから幼馴染みかな?」

「それで魔王は因縁の相手に一番に近いアイシアさんに取り憑いたのね。でも魔王は女の中ではただ生きながらえるだけの筈だから、取り憑く男を探していたのでしょうね」

「カレンもギフト持ちなの?」

「私のは皆と少し違うの。魔王を討ち滅ぼす事に特化したギフトを無理矢理植え付けられているの。聖女様の弟子の中でギフトを得られなかった者にね。取り敢えず、ジーク君は悪くないの。多分アイシアさんに触れた時に乗り移られたのだと思うの。もし記憶がなかったら、マリーシスさんの治療をしたら、力の使い過ぎで倒れた事にしておいてあげましょう」

「ひょっとして最近ジークの様子がおかしかったのってこの所為なの?」

「何を聞いていたの?今日乗り移られたのよ。でも、勇者大輝が転生したと言っていたでしょ?」

 皆頷いていた。

「ほら時々知らない記憶がって言ってたでしょ?段々記憶が戻って来ていて、その影響よ。アイシアさん、ジークの性格は別れてからの期間で随分変わったのじゃなくて?」

「ジークって奥手よね?でもね、今日ねちょっとというか、かなりエッチだったようよ。確かにこの2日紳士だなぁというのが、私達の事を、特に胸とかをちらちら見ているのが気になったのよね」

「多分元の人格は普通の男の子だったのではないのだろうか?寧ろ健全な男子の反応に見えたぞ」

「あんた達と付き合っているから、明るくなったのだと思っていたが、以前と変わっているよ。でもジークはジークだぜ。根っこの優しいのはそのままだぜ。こいつはな、あたいに一度も胸タッチすらして来なかったんだ。良い変化じゃないか!」

 そうしてあれやこれやと話が盛り上がり、ジークをベッドに寝かせ、皆これからの事について頭を痛めるのであった。

 ジークは目覚め、ハットなりガバッと起き上がった。そして周りを見ると女性陣達が全員揃っており、何やら話をしているのが分かった。その為取り敢えずほっとした。ただ気になるのは、壁に穴が開いていた事だ。

 ジークはおもむろに壁に指を指し、何か有ったの?と聞いた。

 皆ジークが目覚めた事にホッとしていたが、気絶していたのは精々20分前後だ。

「ううん。なんでもないのよ」

 そのように言ってはいるが、どう見ても嘘である。カレンは手を体の前で揉んでいて、ソワソワしているのが分かる。

 気絶する前に覚えているのは、頭の中で勇者大輝を名乗る者が魔王と名乗る何かと戦っていて、魔王を名乗る何か大輝を名乗る者を組み伏せていた。

「くくく。無駄な抵抗をしたな。お前の体いただくぜ!」

 そうして大輝の中にそれが入ったが、そうしてから意識がない。そして今気づいたのだが、あれは悪いモノだと思うと。

「あ、あのねジーク君、落ち着いて聞いてね」

 そうしてカレンは自分が何者なのか、この部屋に来てから何があったのかをかいつまんで話をした。ジークが魔王の意識体に体を乗っ取られ掛け、カレンの力で何とか撃退したと。

 取り憑かれた時に皆で取り押さえたから何事もなかったが、ただ壁に穴が開いてしまったと。それはカレンが聖女経由でお金を払って直してもらうから気にしないでと言っていた。

 またカレンが持っているギフトは特殊な取得をしている為、一般の魔物などに対しては一般人と全く変わらないと言っていた。スキルが無いのと同じなのだ。あくまでスキルもどきを持っているだけなので、スキル持ちに有る魔物と戦う為の能力がない。

 スキル持ちには魔物や生き物を殺した時に得られる経験値や、それによるレベルアップでの能力の増加が有るが、カレンには無いのだと伝えてきたのであった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

S級冒険者の子どもが進む道

干支猫
ファンタジー
【12/26完結】 とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。 父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。 そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。 その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。 魔王とはいったい? ※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜

KeyBow
ファンタジー
 1999年世界各地に隕石が落ち、その数年後に隕石が落ちた場所がラビリンス(迷宮)となり魔物が町に湧き出した。  各国の軍隊、日本も自衛隊によりラビリンスより外に出た魔物を駆逐した。  ラビリンスの中で魔物を倒すと稀にその個体の姿が写ったカードが落ちた。  その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。  彼らは通称カーヴァント。  カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。  カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。  しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。  また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。  探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。  つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。  数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。  月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。  彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。  そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。  勿論二世だ。  斗枡が持っている最大の能力はカード合成。  それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。  彼はその程度の認識だった。  実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。  単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。  つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。  また、探索者ギルドよりアドバイザーとして姉のような女性があてがわれる。  斗枡は平凡な容姿の為に己をモブだと思うも、周りはそうは見ず、クラスの底辺だと思っていたらトップとして周りを巻き込む事になる?  女子が自然と彼の取り巻きに!  彼はモブとしてモブではない高校生として生活を始める所から物語はスタートする。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

処理中です...