奴隷勇者の転生物語

KeyBow

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第三章 リブート編

第64話 vsゴブリンキング

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 山の中を分け入りながら先を進んでいた。

 獣道があるので、そちらだろうとなったからだ。
 理由は子供ならそのまま通れるが、大人は顔に枝などが当たる状況から、子供の背丈くらいのゴブリンの通る道と思われた。

 10分位進むとゴブリンが3匹現れ先頭に向け、セリーナが指示を出した。

「一匹は殺さずに逃して!その後を追いましょう!」

 そうして二匹をサクッと倒し、最後の一匹には投げナイフを腕に投げると刺さった。怪我を負わせたのもあり、予測通りに必死に逃げ始めた。

 皆迷わず追い出した。勿論その先にゴブリンの集落があり、そこに辿り着けば、否応なしに戦いになるという事を分かって行っている。

 ジークはお手並み拝見といった感じで、ステージアの横に並んで走っていた。

「ジークさん、作戦をどう判断されますか?」

「まあ、少し性急な気がするかな。格下相手なら良いけど、僕ならさっきの奴らは相手にしないか、きっちり倒してから歩いてきた方向に偵察を出すかな」

「なるほど。勉強になります」

「ちょっと嫌な予感がしてきたんだ。大地の絆の時はオークがゴブリンと共同生活していて冷や汗をかいたんだよね」

 するとオラーと双子が叫びながらゴブリンの集落に突撃していった。

「あっ!考えなしに突っ込んだのね!もう!」

 ステージアも加勢せざるを得ないので、集落に突撃した。

 ジークはというと、魔法使い系の護衛を兼ねて近くでどうするかを見極める事にした。

 確かに近接戦闘系は見事に戦っていた。ステージアの刀捌きは華麗に舞う感じで見惚れていた。美人の舞だ。双子は力任せに突き進み、考えなしに切り刻んでいた。

「あの二人の援護が最優先かな?」

 ジークが呟いていたので、ハッとなった3人は次々とファイヤーアローを繰り出し、双子に近づく奴を燃やしていった。

 現段階だと無双状態だが、普通の集落より規模がかなり大きいのが気になった。

 3人は粗末な掘っ立て小屋のような住居に火を放った。ジークはアチャーとなったが、程なくして辺りが大火災になり、ジークも熱さでくらくらしてきた。

 流石にこれは!と感じ、マシンガンの如くウォーターショットを放って火を消したり、近接戦闘の3人に当てて体を冷やしていた。

 これはちと不味いなと、クラン内でメンバーを入れ替えねばと真剣に思う。懸念していたが、魔法を使えるのは良いが、火魔法のみしかいないのだ。2属性行けるなら良いが、バランスが悪る過ぎた。

 ここら辺で介入かな?と思っていると、突然双子が次々とこちらに転げてきて、木に激突した。武器を落としお腹を押さえながら血をゴホッと吐き出した。

 アランがボケっとしていたのでジークは怒鳴った。

「アラン、回復だ。それとケチらずポーションを使え!」

 キャリンに中級ポーションを渡し、ジークは先程まで双子がいたところに駆けた。また、武器は本気のオリハルコンの2剣持ちに切り替えた。ミノタウロスでレベルが上がっており、2人はかなり強くなった筈なのだが、あっさり吹き飛ばされたのだ。しかも重症を負った。

 ジークが駆け寄るとステージアが必死に斬り結んでいるのが見えた。相手はジークより握りこぶし一つ大きい巨大なゴブリンだ。黒塗りのツーハンデッドソードを軽々と振っていた。

 なんだこいつ!と思っていると押され始めたステージアの右腕が宙を舞った。

 そしてその首に剣が振られ、ステージアは最早これまで!と思い目を瞑った。

 するとガキーンと音がし、ジークが剣を受け止めていた。
 ステージアは半ば崩れ落ちていた。肩の辺りから先を持っていかれ、血がドクドクと出ているからだ。

 ジークにもどうしようもない。

 必死にステージアを守りつつ、斬り結んでいた。ガキンガキンと40合程切り結び、ついに蹴りを入れて弾き飛ばした。少し間を取れたので、中級ポーション出し、それをステージアに急ぎ飲ませ、更に止血程度のヒールを掛けるも、ゴブリンがキシャーと叫びながら襲ってきた。

 3人が次々と中級魔法を放ち、牽制をしていたが、ジークはその隙を見逃さずドラゴンバスタードの力を開放した。そしてブレスをぶつけて氷漬けにした。
 しかし、抵抗しており、氷にヒビが入りぬけだそうとしていた。

 しかし、それで十分だ。双子が雄叫びを上げながら駆けて来て、ジャンプすると氷が砕けた直後に片腕づつ切り落とし、ジークは両脚を切り落とした。

 すかさず頭を殴り気絶させた。

「まだ殺すな。押さえつけて、キャサリン達にも傷を付けさせておいてくれ。俺はステージアを助ける」

 2人はああとしか言わなかった。

 ステージアは死に掛けていた。血は止まっていたが、血を流し過ぎた。ジークは腕を拾い、クリーンを掛けながらステージアの元に駆け付け、抱き寄せた。

「凄いですね。魔法使いと聞いていましたが、剣の方も私より上のようね。どうやら私はこれまでのようです。最後にジークさんが好きです。出来れば妻の一人として受け入れられるようになりたかった。最後のお願いです。接吻をしながら看取って欲しい」

「えっ?嬉しいけど、大丈夫、俺が死なせないさ。取り敢えず今なら間に合うから、腕をっと。服を失礼するよ」

 そうして和服に似た服の帯を解き、肩を出した。胸も見えてしまったが、慌てたセリーナとキャサリンが男共からステージアを見えないようにブロックした。袖は斬られたとはいえ、衣が邪魔をして治療に支障をきたしていたからだ。女子2人もジークのやろうとしている事が何となく分かり、上半身裸にした事に文句一つ言わなかった。

「ヒール!」

 肩に腕を当てながらヒールを使い、先ずは腕をくっつけた。

 ステージアは胸を見られた恥ずかしさよりも、腕がくっつき、感覚が戻った事に唖然としていた。また、ジークの魔力が流し込まれたのか、身体が楽になってきた。

 ジークは布で血を拭くって傷の状態を見ていた。
 生活魔法は単独でしか使えず、ヒールとの併用が出来ない。

 ステージアは真っ赤になっていた。治療の為とはいえ、胸を見られ、血を拭くのに胸を触られたからだ。やがてヒールが終わり、ジークはクリーンを掛けてからストレージからシャツを出し、はい、バンザイと言ってバンザイさせ、シャツを着させた。

 ステージアの胸は小さいが綺麗だなとちゃっかり見て、心の中に記録したのであった。
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