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第1章
第45話 修行初日
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買い物から帰り、老婆から手に入れたアクセサリー類を皆へ分配した。 勇者殿にという事で、特別な一品を半ば強引に渡されており、結局魔道具を12個入手したのだ。
各自用にと同じデザインのブレスレットを6個貰っているので各自へ渡し、左腕に装着して貰う。これは魔力を込めると念話ができるという優れ物だ。装備後、魔力を込めた状態でブレスレット同士を触れさせると、ペアリングが完了して念話が出来る。ただ、制約があり、ペアリングされたブレスレット同士がグループになるが、ペアリングしてしまうと意図せずにグループに招き入れるので注意が必要で、個別か全体かのみを選んでの念話になる。例えば俺、イリア、ミリアの3者通話が出来ず、この2人へ同時に念話で指示をする為には、全員との念話になってしまう。だが、戦闘では大いに役に立つ筈だ。
そしてイリア、ミリア、ミザリア、この3人にはそれとは別のブレスレットをプレゼントした。簡単な魔道具でもあり、 魔力を込めると装着者の体格に合わせて大きさが変わるというもので、装着者の魅力を引き立てるシンプルなデザインのアクセサリーだ。しかもそれなりに強度があり、腕を守る防具にもなる感じだ。兵士が持つロングソード位なら受け止められる。尤も肉体が強化される訳ではないので、ロングソードだと骨を砕かれる。
3人は各々嬉しそうに、腕に装着したブレスレットを見つめていたり、俺に見せてきたりと気に入ったようだ。
問題は 魔道具の種類である。俺用のはネックレスで、俺の成長と共に秘められた力が解放されるが、今はただのアクセサリーだと言う。いまいちよく分からないが、俺の成長に期待する一品のようだ。なので、いきなり無双とはいかない。
ゼツエイ用のアイテムは炎の魔法を放つ事が可能なブレスレットだ。
イリア、ミリア、ミザリアへ渡すのは髪飾りだった。魔力防御力が上がるらしい。
そしてあろう事かフランカへ渡す物が髪飾りになってしまったのだ。やっちまったぜ俺氏。うっかりだよ・・・
ゼツエイ用のをブスレットにしたのは、まさか彼に髪飾りを渡す訳にはいかないので、恐る恐るといった感じでフランカに渡したが、なんと感謝され、即時に装着さえしていた。
確かにこの世界の男性を見ると、髪の長い者が多くおり、髪の毛を束ねたり、ヘアピン代わりの髪留めを男性が着けているのは別に不思議な話ではなかったのである。
ギリセーフだよね?・・・フランカの分を買う時に女装姿を思い浮かんだから、女装に合わせちゃった。
そして翌日の朝、俺達は管理されている上級者用のエリアへと向かって行く。そこは厚い鉄の扉で出入りを管理されており、町と魔物のエリアを隔絶する擁壁があって、島の中央部を隔てている。
そこには出入りを監視している者達がおり、その者達にギルドで発行された許可証を見せ、本当に上級エリアに入る事に問題がない者なのかを念入りにチェックしていた。
俺達の他に3パーティーが入っていると言われた。その他のエリアは100パーティー以上が 参加しており、獲物も熾烈な獲得競争になるのだという。しかし、この上級用エリアは直径が5km程あると言うのだ。その為、余程の事がない限りかち合う事がないであろうと言うのだ。
先に入った3組がどの方面に行ったのかを聞き、なるべくそちらではない方角に行く事とした。そして他のグループの者が近くにいると反応するネックレスを俺が代表で監視員から渡された。これは冒険者と魔物を間違えないようにする為の物であり、距離が近付くにつれて、点滅の間隔が短くなるというのであった。
俺達は島の中心部にある上級エリアに向かうのだが、入り口を入ってから左手の方向に向かう事にした。
そして歩く事5分程で今は鬱蒼とした森の中を進んでいる。そうすると早速何かが近付いてくる気配がした。草等がカサカサと動いているので、間違いなく何かが近付いてくるのが分かる。 ペンダントが輝いていない為、他の冒険者ではないという事が分かった。
俺がさっと剣を握り締めて警戒を始めたので、皆魔物の接近を俺が感じたという事が伝わったようで、各々戦闘準備に入る。一番気配察知が怪しいのが俺だ・・・
今回俺が前衛で、他に前衛はゼツエイ、後衛をミザリアとミリア、そしてイリアとフランカはその護衛である。護衛はかなり重要な役目だ。
後衛職が魔法を放つ時に無防備になってしまうので、それを守る重要な役目だ。強力な魔法程、詠唱に時間が掛かるのだ。 ゼツエイは護衛には向かないし、俺もそうだ。2人共猪突猛進する性分だ。
俺の場合、普段は前衛か後衛を担う。今回は中衛を置かず、敢えて前衛と後衛のみにしたのだ。
そうしていると、いきなり四方八方から何者かが飛び掛かってきた。
それはいわゆるリザードマンというトカゲが2足歩行をするような魔物であった。俺とゼツエイは各々剣と斧で斬り結ぶ。ミザリアとミリアは魔法を展開し、襲ってくる敵を撃破する。しかし撃ち漏らしがあり、ミリアが斬られそうになったのだが、そこはイリアがきっちり仕事をして仕留めた。
リザードマン8体がこの島での最初の戦闘で、俺はスキルをゲットしようとするがこれといったスキルは残念ながらなかった。持っている武器も棍棒であり、取得したのは棍棒術ばかりで俺は項垂れていた。
戦後処理をしなければならないので、フランカとゼツエイに周囲の警戒をお願いし、他のメンバーにてアイテムを拾ったり、魔石を抜き取るのであった。
各自用にと同じデザインのブレスレットを6個貰っているので各自へ渡し、左腕に装着して貰う。これは魔力を込めると念話ができるという優れ物だ。装備後、魔力を込めた状態でブレスレット同士を触れさせると、ペアリングが完了して念話が出来る。ただ、制約があり、ペアリングされたブレスレット同士がグループになるが、ペアリングしてしまうと意図せずにグループに招き入れるので注意が必要で、個別か全体かのみを選んでの念話になる。例えば俺、イリア、ミリアの3者通話が出来ず、この2人へ同時に念話で指示をする為には、全員との念話になってしまう。だが、戦闘では大いに役に立つ筈だ。
そしてイリア、ミリア、ミザリア、この3人にはそれとは別のブレスレットをプレゼントした。簡単な魔道具でもあり、 魔力を込めると装着者の体格に合わせて大きさが変わるというもので、装着者の魅力を引き立てるシンプルなデザインのアクセサリーだ。しかもそれなりに強度があり、腕を守る防具にもなる感じだ。兵士が持つロングソード位なら受け止められる。尤も肉体が強化される訳ではないので、ロングソードだと骨を砕かれる。
3人は各々嬉しそうに、腕に装着したブレスレットを見つめていたり、俺に見せてきたりと気に入ったようだ。
問題は 魔道具の種類である。俺用のはネックレスで、俺の成長と共に秘められた力が解放されるが、今はただのアクセサリーだと言う。いまいちよく分からないが、俺の成長に期待する一品のようだ。なので、いきなり無双とはいかない。
ゼツエイ用のアイテムは炎の魔法を放つ事が可能なブレスレットだ。
イリア、ミリア、ミザリアへ渡すのは髪飾りだった。魔力防御力が上がるらしい。
そしてあろう事かフランカへ渡す物が髪飾りになってしまったのだ。やっちまったぜ俺氏。うっかりだよ・・・
ゼツエイ用のをブスレットにしたのは、まさか彼に髪飾りを渡す訳にはいかないので、恐る恐るといった感じでフランカに渡したが、なんと感謝され、即時に装着さえしていた。
確かにこの世界の男性を見ると、髪の長い者が多くおり、髪の毛を束ねたり、ヘアピン代わりの髪留めを男性が着けているのは別に不思議な話ではなかったのである。
ギリセーフだよね?・・・フランカの分を買う時に女装姿を思い浮かんだから、女装に合わせちゃった。
そして翌日の朝、俺達は管理されている上級者用のエリアへと向かって行く。そこは厚い鉄の扉で出入りを管理されており、町と魔物のエリアを隔絶する擁壁があって、島の中央部を隔てている。
そこには出入りを監視している者達がおり、その者達にギルドで発行された許可証を見せ、本当に上級エリアに入る事に問題がない者なのかを念入りにチェックしていた。
俺達の他に3パーティーが入っていると言われた。その他のエリアは100パーティー以上が 参加しており、獲物も熾烈な獲得競争になるのだという。しかし、この上級用エリアは直径が5km程あると言うのだ。その為、余程の事がない限りかち合う事がないであろうと言うのだ。
先に入った3組がどの方面に行ったのかを聞き、なるべくそちらではない方角に行く事とした。そして他のグループの者が近くにいると反応するネックレスを俺が代表で監視員から渡された。これは冒険者と魔物を間違えないようにする為の物であり、距離が近付くにつれて、点滅の間隔が短くなるというのであった。
俺達は島の中心部にある上級エリアに向かうのだが、入り口を入ってから左手の方向に向かう事にした。
そして歩く事5分程で今は鬱蒼とした森の中を進んでいる。そうすると早速何かが近付いてくる気配がした。草等がカサカサと動いているので、間違いなく何かが近付いてくるのが分かる。 ペンダントが輝いていない為、他の冒険者ではないという事が分かった。
俺がさっと剣を握り締めて警戒を始めたので、皆魔物の接近を俺が感じたという事が伝わったようで、各々戦闘準備に入る。一番気配察知が怪しいのが俺だ・・・
今回俺が前衛で、他に前衛はゼツエイ、後衛をミザリアとミリア、そしてイリアとフランカはその護衛である。護衛はかなり重要な役目だ。
後衛職が魔法を放つ時に無防備になってしまうので、それを守る重要な役目だ。強力な魔法程、詠唱に時間が掛かるのだ。 ゼツエイは護衛には向かないし、俺もそうだ。2人共猪突猛進する性分だ。
俺の場合、普段は前衛か後衛を担う。今回は中衛を置かず、敢えて前衛と後衛のみにしたのだ。
そうしていると、いきなり四方八方から何者かが飛び掛かってきた。
それはいわゆるリザードマンというトカゲが2足歩行をするような魔物であった。俺とゼツエイは各々剣と斧で斬り結ぶ。ミザリアとミリアは魔法を展開し、襲ってくる敵を撃破する。しかし撃ち漏らしがあり、ミリアが斬られそうになったのだが、そこはイリアがきっちり仕事をして仕留めた。
リザードマン8体がこの島での最初の戦闘で、俺はスキルをゲットしようとするがこれといったスキルは残念ながらなかった。持っている武器も棍棒であり、取得したのは棍棒術ばかりで俺は項垂れていた。
戦後処理をしなければならないので、フランカとゼツエイに周囲の警戒をお願いし、他のメンバーにてアイテムを拾ったり、魔石を抜き取るのであった。
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