エラーから始まる異世界生活

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第4章

工作

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 day30

 5時頃目覚めると二人がぐっすり寝ている。
 俺は着替えて走り込みに行った。
 朝の凜とした空気が好きだ。
 まだ皆が寝静まっていて人気のない絶妙な空気感。昔は明け方に一人で車を走らせたもんだ。当時の愛車は69じゃ無くて86だ。

 屋敷に戻るとトリシアが相変わらす馬の世話をしている。
 俺は何も言わずただ一緒に体を拭いて、ブラシを掛けて行く。この優しく馬の世話をするトリシアが好きで、思わず後ろから抱き付いてしまった。

「トリシア好きだよ。」

 只その一言を言うだけだがしかしまだ16なので抱けない。愛したいが年齢的にいけない事なのだと葛藤している。

 こちらの世界に来て1月になる。
 色々有ったがあっという間に結婚までしているが。ふと自分がとんでも無い事をしたと自覚した。

「20名以上の純潔を散らしてしまった。取り返しのつかない事をしてしまった。俺はなんて事をしてしまったんだ」

 と気が付くと呟いて呆然と立ち竦んでいた。そして膝をつき泣いていた。
 そうするとトリシアが黙って俺の頭を抱き寄せてお腹で泣かせてくれていて気が付くとトリシアが膝枕をしてくれており、頭を撫でてくれている。やがて俺は落ち着いた。

「ありがとう。もう落ち着いたよ。助かった!」

 トリシアは立ち上がった俺の背中に黙って優しく抱き付いてくれて

「無理すんなよ。ランスはいつも無理ばかりして一人で背負い込み過ぎるんだよ。たまには俺の事抱いても良いんだぜ!なんなら今からここで良いぜじゃなく良いですわよ」

「ありがとうな。でもたまも何もまだ君とは躰の関係はまだないんだよ。でも気遣ってくれてありがとな」

 といい稽古を始めた。

 暫くして前衛衆が出揃い稽古に熱が入る。
 そして何時ものように風呂と食事をする。

 日常の些細な事だが、俺が一番必要としているのはそんな些細な日常とちょっとした優しさだった。志郎の壊れた心を癒すのはそんな日常の些細な事で、ふと幸せを感じる時だ。

 朝食の後シェリーに文字の読み書きを教えて貰い始めた。
 意外な事にシェリーは教え上手だった。そして甘え上手だった。

 今日はブラックスワンはギルドで依頼を受けてくると言う。彼女達は既にB級になっていた。実力も備えており、若手の中では飛び抜けていた。

 男3人のファイヤークリスタルも依頼を受けに行った。

 俺はと言うと久し振りに武器屋に武器を売りに行く事とした。たまにはおっちゃんに強化武器を売ってやらないとな

 俺は執務室に行き新たなパーティーについて考えた
 ブラックオニキスにウリアとエルフのミザリィを加えて
 俺と副官のシェリー、全体の副長にナンシー、セレナの6名

 フレデリカに任せるのは
 盗賊のミアプラと商人のセッカ、元貴族のサラ、副長にニーベリングの5
 名

 クレアをリーダーとしてエトワールを副長、獸人のアンバー,アヤメと後方支援でカトレアの5名
 チーム名はムーンライト
 こんな感じかな。

 と言う事でギルドで仕事をするナンシー以外のブラックオニキスは武器を売りに行く事とした。

 ムーンライトとムーンストーンにはギルドで依頼を受けるようにさせる。

 因みにナンシーの専属は俺のクランと言う扱いになった。男衆もそんな中だ。

 武器店で馬車の中でせっせと作った武器を9種45本一気に持っていき、オヤジを泣かせてやった。
 全部で2100万に成った。うはうはだ。
 それと俺がS級に成った事を知っていた。
 強化武器は飛ぶように売れるという。
 次に服屋でまたもや買い出しだ。俺の服は大事なプレゼント以外殆ど放出してしまったんだと思い出した。
 なので大量に買った。
 ウリアとミザリィのを一通り選ばせて、シェリー達も買っていく。
 何時もの採寸を行ったり、靴屋でも何時もの行動を行う。
 単独男子禁制の店で食事を行い忘れ物が無いか確認した後、ふと思い追加で小屋とトイレを買った。
 屋敷に帰り、荷物を各自の部屋に置いてから俺は先日1台作った移動用トイレの追加分の作成に着手する事にした。

 今日買ったのを含め3台分あるので一気に3台作る事にした。
 馬車小屋にて行う。普段馬車は俺の収納に入れている。
 その為普段は専ら作業小屋になっている。
 3時間ほどで出来上がったのだが小屋にはいつの間にやら手の空いている者が皆集まってきていた。集中していて小屋に人が何人も入って来ている事に気が付かなかった。

 出来上がりの2台をセレナに渡して、アイテムボックスに収納して貰った。セレナのアイテムボックスは俺の奴隷に成ってから容量が増えており、10倍の5トンまでいけるようになっていた。しかも今までは無かった時間停止も。一度奴隷契約を解除したら0.5トンに戻ってしまっていたので、俺の奴隷契約の恩恵と確認できた。
 ただ容量に上限があるので無茶は出来ないが、万が一俺と離れてしまったり、それが無くても別チームを率いる事も有るのだろうからとトイレも渡しておいた。これで俺が2台、セレナが2台だ。

 皆喜んでいた。特に一緒に旅をしていない面子は驚いていた。
 他にもテント3帳に内部拡張を行いセレナに持たした。便利な事に一度拡張すると、一般人5人分程度の魔力を注入すれば再び拡張した内部サイズのなり、約12時間で元の大きさに戻ると言うマジックアイテムになってしまっている。
 ついでに男衆用にシングル用の小型テントを4帳買いこれにも施した。
 また小型のテントは5帳程買って同じ処理をして倉庫に置いておく。
 各パーティーが野営を伴う依頼を行う場合に荷物を減らす処置だ。1人用テントの為入り口は狭いが、中は20畳位にまで拡張できた。

 見ているメンバーに

「工作なんかしてるの見ててもつまんないだろうにみんな物好きだな」

 とぼやくとシェリーに怒られた

「何を言ってるのですか!とても大事な事ですよ!トイレを、移動中のトイレを作ってくれてるんですよ!女性にとって大事な事だから見ちゃいますよ!それにランスの格好いい姿を皆見たいんだからね」

 と一気に言われて周りも頷いていました。
 丁度夕食時間が近づいていて、30分位有ったのでパーティーメンバーで風呂に入った。セレナは恥ずかしそうにしていたが、パーティーとして行動するとき俺は聖人である。
 セレナが俺のある部分がお休み中で有るのを恥ずかしそうにチラ見をしていたのは分かっていたので、ずっと休んで貰うように努力した甲斐も有り、お風呂を上がった後紳士ですねと言われて気分が良かった。

 夕食後シェリーが読み書きを1時間位行ってくれた。お礼に1戦交えた後自室に帰って行った。

 ウリアとミザリィの超美形2人が今日の添い寝の当番だった。
 破壊力有り過ぎな組み合わせで盛り上がり夜中にようやく眠りに落ちていった。
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