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第2章

第86話 システィーナが!

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 ボス部屋に入ったが、現れたボスはホブゴブリンだ。まだ何も倒していないアイハがエイッ!と杖を振ると頭が吹き飛んだ。

 そして霧散していったが、呆気ない。実に呆気ない。呆気なさ過ぎる!

 ドロップは魔石と鉄の剣・・・・・・・・

「マジか?2日でこれって赤字やん。あかんて!そりゃあ、誰も入らんやろ?って魔物はどこに行ったんだよ?流石に数百年の間に発生したのがおるよな?」

「確かに不思議ですねー!」

「嘘?もう終わりなの?この先ダンジョンの階層が増えているとか?拍子抜けするにも程があるじゃないの!なんでよ!」

 現れた扉はどう見ても今まで現れた扉とは違う。
 そっと中を覗くと、小部屋があり、更にその先に扉がある。また、中央にコアと思われる椅子が有る。

「なあキャサリン、あれがコアだと思うんだけどさ、他のダンジョンもそうなのか?」

「私も1つしか入った事が有りませんが、コアは卵のような形をしていましたよ」

「ちょいと気になるんだよな。多分扉を開けると外に行き、このコアを収納に入れたらダンジョンが消えると思うんだ。さあ城に戻ろうか?キャサリンは、暫くアイハとレイラと一緒に過ごし、呪いの影響が抜けるまで4人で頑張ろうな」

「申し訳ありません」

「謝んなって。謝られたくてやってんじゃないんだから、まあ、元に戻ったらありがとうと言ってくれたらよいさ。元に戻ったらさ、システィーナを入れて5人で茶でも飲みに行こうな!」

 そういえば、結局陛下から下賜されたこのネックレスの出番は無かったな。流石に返却した方が良いよな?そんな事を考えていたが、身なりを整えたりした3人が頷き、俺はダンジョンのコアを収納に入れた。

 そうするとダンジョンがガタガタと揺れだし、壁がボロボロと崩れだした。周りの空間が歪み始め、やがて眩い光に包まれると目を開けていられなくなった。

 少しすると目を開けられるようになったが、おかしかった。何かが燃えている臭い、金属と金属の当たる音。怒声と罵声、そして悲鳴が聞こえる。

 そして目を開けると信じられない情景を目にした。町が燃えており、多くの者が魔物と闘っているのだ。

 そしてあり得ないものをみた。
 システィーナが魔物に蹂躙されている。オークジェネラルに犯されていた。裸にされ、血まみれだ。 

 その陰部にジェネラルの陰部がねじ込まれている様が目の前にあった。腰を振る度にシスティーナの上半身が力無くブラブラと揺れていた。

 そしてシスティーナの目は死んでおり、とうの昔に息をしていない。つまり死姦されていたのだ。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、あっ、がああああああ!」

 トニーは叫び、怒りに身を任せて突っ込んでいった。愛する者が殺され、更にその身体が弄ばれ、尊厳を踏みにじられているのを見たのだ。
 ブチッと頭の中で何かが弾けた気がするのだった・・・
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